2012-05-06 08:02 | カテゴリ:未分類
    飯舘村のこの水田は、昨年栽培禁止になって、農家のかたが稲を植えなかったので、田面のあちこちにぽつぽつとタデ科のギシギシ(Rumex japonicus Meisn.) が生えだし昨年末には大量の種子を着けた。まったく除草しなかったので全部の種が辺り一面に飛んだようだ。だから今年の春になって水田全面にギシギシが繁殖している。実に急激な植生の野生化である。言葉は悪いが、遷移(サクセッション)の実験をしているようなものである。見るに忍びない。
   
    ギシギシの放射能を測定すれば意外にこの植物は、バイオマスも非常に大きいので、植物による土壌の放射能収奪(ファイトレメデイエーション)に適しているのかもしれない。今年は種子を大量に採取して、ためしてみようかと思う。 
   
   
   

   
 
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たった一年の耕作放棄で全面ギシギシ水田になった。
  
     

   
  
     
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拡大してみるとギシギシとマツバイだけのようにみえる。
 
  

   
(森敏)

追記:ギシギシは牧草地の強害草である。だからこれをファイトレメデイエーションに使うことに抵抗があるという読者の意見をいただいた。
以下に、水田の強害草であるマツバイが有力なセシウム除染植物であるという、ポスター発表がなされた。

福島県における放射性セシウム汚染された水田土壌のかやつりぐさ科マツバイによる除染
榊原正幸、久保田有紀 第1回環境放射能除染研究発表会 要旨集p117.(2012)
  
この研究に関しては以前にこういう記事が流れた。
  

除染の味方「マツバイ」 セシウムをスピード吸収

用水路や池などに生えている水草「マツバイ」が、土壌中の放射性セシウムを効率よく吸収することを愛媛大大学院の榊原正幸教授=環境岩石学=らが明らかにした。マツバイは簡単に入手でき、薬品などを使わないため安全。福島第一原発事故の放射能で汚染された水田の除染などの有力な手段の一つになりそうだ。 今回の研究は、日本地質学会の東日本大震災復興支援プロジェクトの一つ。  マツバイはカヤツリグサ科の多年草で、カドミウムや亜鉛など重金属類をよく吸収する性質がある。福島県郡山市の県農業総合センターの協力で、マツバイが放射性セシウムをどの程度吸収するのかを確かめた。


      
放射性セシウムのファイトレメデイエーションに関しては、除染効果のある雑草にたいする有力な除草剤がある限りは、その雑草を除染に使うことに躊躇することはないと思う。
秘密

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