2012-04-22 09:41 | カテゴリ:未分類

           先日のWINEPブログでも取り上げたのだが、加藤茂明氏の論文ねつ造疑惑問題が浮上しているので、今まで他分野のことであるからあまり気にしていなかったのだが、去年から話題になっている東北大学井上明久総長の論文ねつ造・改ざん・二重投稿疑惑について、ネットでのぞいてみた。

        

最初に引っかかってきたのが、以下のU-tubeの2時間にわたる文科省での、井上総長を告発している3教授の記者会見の2巻の映像である。なかなか、説得的であった。ぜひのぞいてください。

     

http://chikyuza.net/n/archives/20296

http://youtu.be/U0ytFTdOozo

    

この中で、彼らは、井上論文のねつ造例を解析して見せて、

1.「ここまでひどい研究成果の論文を根拠に、井上氏は2002年に日本学士院賞を受賞し、それが引き金になって、日本学士院会員(年金がつく終身会員)や東北大学総長になっている。だから、日本学士院としても(賞や終身会員の剥奪等の)毅然とした態度を取ってほしい。

  

2.井上学派はこれまで総額2450億円の国の研究費(税金)を使っているが、それを国に返還してほしい。少なくとも最近のJST(科学技術振興機構)の研究資金17億円は即刻返上してほしい。

 

ということである。ほかのネット上では井上学派はなんと年に平均150報(週に3報)という論文を多産している。実験系でこんなことが可能とは到底考えられない。「金属の分野はそんなことが可能なのだろうか? 先駆性や独創性の評価は一体どうなっているのか? 仲間内でなあなあの評価しかしていないのではないか?」 と誰でも思うだろう。この学派は研究論文と創作文とを取り違えているとしか思えない。要するに実験ではなく作文をやっているのではないか。そういうことがまかり通る研究室の体制が、小生には全く想像できない。非力な小生の場合は定年退官までの45年の研究生活で120報ぐらいしか発表できなかった。

 

  底が抜けた研究者が、権力を握って、人事や、学会で諸々の研究費の配分や学会賞や学士院賞を含めた各種の賞の選考に長くかかわることになると、研究の方向性を捻じ曲げてしまうことになりかねない。他分野の研究が何十年も金欠病の悪循環のスパイラルに落ち込むことになるかもしれない。特に類似分野の研究者にとってはそういう底が抜けた研究者のエゴイステイックな行為が、自分たちの研究者としての死命を決することになるので、真正面から真剣に対決せざるを得ないだろう。
  
  その迫力が上記のU-tube記者会見から伝わってきた。

   
  

(森敏)

 

秘密

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