2012-03-30 09:59 | カテゴリ:未分類

日本原子力研究開発機構は、今回の原発暴発事故に対して、既往の「原子力基本法」の改正も行わずに、下記の記事のように次世代養成のために高専(国立高等専門学校)への働きかけを、積極的に行っている。事もあろうに福島高専に!
            

そもそも、高等専門学校のような高校生ではなく、現役の大学生自身が「原子力」という言葉に魅力を感じなくなって、原子力関連学科に進学しなくなって幾久しい。大学に原子力という名前を講座名に掲げられなくなって、量子ビームなど珍妙な名前の講座が増えて15年ぐらい経つだろう。

 

にもかかわらず、その間日本では発電用原子炉の数は増えつづけ、原子炉の運転要員数は需要を増していたと思われる。需要に供給が追いつかなかったのではないだろうか。今回の原発暴発事故は、結果論かもしれないが、言葉は悪いが、縮小再生産した劣化した原子力村の人材網が、原子炉運転業務を支えていたために、いずれは起こるべくして起こった過酷事故といえないこともない。

        

向こう数十年間、日本国中の原子炉の廃炉のための技術開発は不可避である。就中(なかんずく)東電福島第一原発の廃炉作業には何十年経っても解がないように思える。チェリノブイリがそうだとウクライナの担当所長自身が述べているではないか。だから実際の廃炉作業の中で科学の対象としても難解な面白い課題も次々と生まれてくるかもしれない。

 

しかし、なかなか、そこまで構想力(イメージ)を広げて、原子力エネルギー研究の夢や魅力を語ることは、現役の大学の教員でさえ、不可能であろう。それができるなら、現役の大学や高専の教員に今後の原子力エネルギー開発や廃炉研究の魅力をぜひ強力に社会に発信してもらいたいものだ。

    

現在、原子力に代わる代替エネルギー開発が強力に社会から要請されている。そんな中で、「高専」の学生たちが、原子力エネルギー産業にどれだけ魅力を感じるか、きわめて疑問だ。
 
「原子力村」からは盛んに、原子力発電がなくなれば、産業が停滞して、生活の質が低下する、という、「かぜがふけばおけやがもうかる」という方式の恫喝が日に日に高まっているにもかかわらず、電力供給の中の原子力発電がいいという国民の選択肢は確実に低下していることは世論調査が示している。

     

そろそろ日本原子力研究開発機構を解体して、「日本原子力廃炉機構」(仮称)とし、現在の日本原子力開発機構が持つ膨大な年間予算を、「日本自然エネルギー開発機構」(仮称)を設立して、そちらに予算を振り向けるべきだ。この方向性の産業には若い高専の学生たちは原子力よりもはるかに生きがいを感じるのではないだろうか。もちろん大学の学生たちも。高専の優秀な学生がどんどんそちらに流れて、はやく日本に於ける「自然エネルギー産業」を採算可能なまでに完成させてほしい。

 

これから廃炉にむかうべき原子炉や、さらなる原子力エネルギー開発に魅力を感じる学生の養成は、教育熱心な「高専」といえども至難の業だと思う。

「高専」は自らの学校の設立目的に照らしてみて、日本原子力研究開発機構との連携が妥当かどうか、よく考えたほうがよいと思う。当面の学生の就職口がほしいのはわからないでもないが。

      
    

 

人材育成など覚書 福島高専と原子力機構

 

原発事故を踏まえ原子力に関わる人材育成支援などを目的に福島高専(いわき市)と日本原子力研究開発機構(本部・茨城県東海村)は28日、連携協力に関する覚書を交わした。
 原子力機構の専門家派遣や施設の相互利用、研究協力などを想定している。期間は平成26年度末までで、双方合意の上で更新可能とした。
 調印式は同校で行われ、奈良宏一校長と原子力機構の伊藤洋一理事が覚書に調印。奈良校長は「原子力関連分野でも地域の復興を後押ししたい」と述べ、伊藤理事は「密接な協力体制を築いていきたい」と語った。
 原子力機構は同校で同日、全国51の高専が加盟する国立高専機構とも包括的な連携協力協定を締結した。本県の復興支援を推進するために、同校と覚書を交わした。
 調印式に先立ち、原子力機構が所有する無人ヘリコプターを使った放射線マップ作成のデモンストレーションなども行われた。

(2012/03/29 08:38 福島民報)

   
     
(管窺)

 

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