2012-03-25 07:11 | カテゴリ:未分類

環境省が「ツバメの巣」の高い放射能を発表している。小生らは昨年の10月末に飯舘村の飯樋地区で「地バチの巣」を見付けて放射能を測定していた。のだが、この汚染放射能値が純粋にハチがどこかから集めたロウからなのか、ハチが体に着けてきたコンタミなのか、すでにできあがっていた巣への直接のfallout汚染なのかどうかがわからなくて、逡巡していた。が、ここにデータを開示することにした(表1)。セシウムはCs-134Cs-137の合量で約38万ベクレル/kgである。

        

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図1.ゲルマニウム測定用100mL容器の中の地バチの巣。現地でサンプリング時はもちろん下を向いていた。蜂の子が飛び立った抜け殻である。

       

この飯樋地区の土壌には東電福島第一原発由来の銀(Ag-110m)が検出されているが(表2)、Ag-110mがこのハチの巣では測定限界以下なので(表1)、放射性降下物(fallout)によって、ハチの巣が直接汚染したとは考えにくい。

   

ハチの巣のセシウムは土壌に比べてCs-13415.46倍(=161,482/10,440)に、Cs-13715.99倍(=217,974/13,630)に濃縮されていた。(Ag-110m)は巣には検出されなかったので濃縮されていないと思われる。また、天然のK-401.9倍に濃縮されているにすぎない。
      
  ジバチが何らかの食物連鎖の経路でセシウムを体内に取り込み、ロウと一緒にセシウムを口から分泌して巣に濃縮したものと思われます。

 

 

表1. ハチの巣の放射能

放射性核種

放射能(Bq/kg

Cs-134

161,482

Cs-137

217,974

Ag-110m

ND

K-40

2,202

 

 

表2.飯樋土壌の放射能

放射性核種名

(Bq/kg)

Cs-134

10440

Cs-137

13630

Ag-110m

15

K - 40

1150

 

 

 

ツバメの巣140万ベクレル 離れれば「影響なし」

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 環境省は23日、東京電力福島第1原発から約3キロ離れた福島県大熊町にある建物の壁で採取したツバメの巣から、1キログラム当たり約140万ベクレルの放射性セシウム(セシウム134と137の合計)を検出したと発表した。

 環境省によると、巣はセシウム濃度が高い付近の田んぼの泥や枯れ草を集めて作ったとみられる。千葉市の放射線医学総合研究所に運び、巣表面の放射線量を測定すると毎時2・6マイクロシーベルトだったが、約50センチ離れると同0・08マイクロシーベルトに下がったことから、同省は「近づかなければ巣による人への影響は無視できると考えられる」としている。

(共同)

 

 

(森敏)

付記:放射能の測定は東大農学生命科学研究科 田野井慶太朗準教授によるものです。

 

秘密

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