2007-10-31 15:26 | カテゴリ:未分類

 中国共産党の第17回党大会は2007年10月21日、民生を重視して持続可能な経済発展を目指す「科学的発展観」を明記した改正党規約を採択、今後5年間の指導部となる中央委員・同委員候補を選出して閉幕した。


しかし胡錦濤総書記の「科学的発展観」の内容を我々新体漢字に疎い日本人にはなかなか中身を理解しがたい。そこで、知人の中国人に資料の一部を訳して頂いたので読者諸氏の参考に供したい。ただし、以下の内容は環境に関するパートのみである。



「エネルギー資源の節約と生態環境の保護を強化し、持続可能な発展の能力を強める。資源の節約と環境保護との基本国策を堅持するのは、人民群衆の利益と中華民族の生存発展に緊密な関係がある。資源節約型と環境友好型社会の建設を工業化、現代化発展戦略の中において、重要と位置付けするだけではなく、特に、各部門、各家庭において着実に実行させなければならない。エネルギー資源の節約と生態環境の保護のために定められる法律と政策を完成させ、持続可能的な発展体制の形成のスピードを速める。省エネルギーと排出物の減少の責任制度も着実に実行しなければならない。節約、代替、循環利用、汚染処理の先進的な適切な科学技術を開発したり、普及したり、クリーンエネルギーと再生エネルギーを発展し、土地資源と水資源を保護し、科学的なエネルギー利用システムを建設し、エネルギー資源の利用効率を向上するように努力しなければならない。環境保護産業の発展、省エネルギーと環境保護への投入、特に水・大気・土壌の汚染防止と処理、都市と農村住居環境の改善などにも力を込めて、大いに発展させる。水利・林業・草原の建設と砂漠化(防止)の管理を強化させ、生態修復を促す。気候変化に応対できる能力の建設を強めて、全世界の気候保護に新しく貢献する。」



以上ですが、誤訳部分もあるかと思われるので、引用にはご注意ください。


  筆者は1970年代に公害問題に没頭していたので、この内容を読んで、中国もやっとこういう認識に達したのかという、感慨がある。しかし、日本の過去30年間の経験からすると、このいささか格調高い胡錦濤演説の文面を実際の行政に実効的に移すには、多大な資金の投入と新しい学際的な人材の養成(公害防止技術の専門家集団)が必須と考えられる。今後打ち出される具体的な政策プロセスに注目したい。


(森敏)



  これを書いたあと、日本学術会議の情報誌「学術の動向」10月号がとどいた。この号の特集は「中国・東アジアの科学技術と持続的社会」である。インターネットで日本学術会議にアクセスすればこの内容は全部読めます。ご参考まで。


 

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