2012-02-16 08:40 | カテゴリ:未分類

福島県の各自治体 - JA福島 - 福島県 - 農水省の間で、今年の稲作の作付をどの基準で行うべきかの線引きに関する深刻な議論と調整が行われているようである。農家ごとにn次元空間(土壌のセシウム汚染度、放射能の空間線量、カリウムの施肥量、灌漑水のセシウム汚染度、山からのわき水の流入量、玄米100ベクレル/kgを越えた場合の補償問題、農家の営農意欲)が異なるので、きめの細かい判断が必要になる。
 

こういうことには現場から遠い部外者は発言すべきでない。延々と長い引用になるが、以下、年明け以降の苦悩に満ちた論議の経過だけ参考資料として紹介したい。

     

 

セシウム検出なら作付け中止要請・・・・JA福島検討20121100300  読売新聞)
   

福島県のコメから放射性セシウムが検出された問題を受け、JAグループ福島は、県内のコメに少しでもセシウムが検出された場合、当該農家に今春の作付け中止を要請する検討を始めた。

 

 JA側は作付けを見送った農家への補償を国に求める考えだが、国は暫定規制値(1キロ・グラム当たり500ベクレル)を超えた地区に限って作付けを制限する方針で、補償が実現するかどうかは不透明だ。

 同県では昨年11月末までに、福島市や二本松市など29市町村で収穫されたコメからセシウムが検出。このため、農林水産省と県が同月から、29市町村の全農家約2万5000戸の調査を始めており、昨年末時点で4840戸の農家のコメ5291点のうち、約20%の1094点からセシウムが検出された。

 

川内村が作付け制限方針 実証田で除染研究は実施(2012/01/15 09:52 福島民報)
  

川内村は今年産米について、昨年に引き続き作付け制限する方針を固めた。14日から始まった住民懇談会で遠藤雄幸村長は「作付けを自粛してもらいたい」と求めた。今年産米の作付け制限地域は、農林水産省が昨年産の検査結果や自治体の意向を尊重した上で2月中にも判断するとみられる。
 川内村は今年産米の作付けで、昨年9月の村議会定例会に種もみ購入費を計上するなど準備を進めていた。しかし、県が安全宣言した後、県産米から暫定基準値を超える放射性セシウムが検出されるなどの不安が広がり、さらには4月から食品中の放射性セシウムが1キロ当たり100ベクレル以下に厳格化される方針などから独自に作付け制限を決めた。村農業委員会や耕作者の意見も踏まえた。
 同村内には約300ヘクタールの水田がある。村は400カ所の土壌のモニタリング調査を要望し、現在、県が約100カ所で調査を進めている。調査結果などを基に今年は森林に近い場所や平地など30数カ所に実証田を設け、米に含まれる放射性セシウムが場所によってどう異なるのかなどを調べるほか、効果的な除染方法を探る方針。野菜などの畑作は制限しない。
 3月までの帰還を目指す川内村の「帰村に向けた村民懇談会」は14日、始まった。19日まで村内や仮設住宅集会所で開かれる。
 初日は村内の2会場で開かれ、約200人が出席した。原子力災害現地対策本部や村の担当者らが低線量被ばくの影響や帰還に向けた除染や企業誘致、産業創出などの取り組みの情報を提供し、それを基に意見交換した。
 村民懇談会終了後、村は村議会や行政区長会との協議を経て、27日にも「帰還宣言」する方針。

    

コメ作付け:除染困難時に厳しく制限 JA福島方針(毎日新聞1.16.21:33)

 東京電力福島第1原発事故後に収穫された福島県産米から暫定規制値(1キロあたり500ベクレル)超の放射性セシウムが相次ぎ検出された問題で、JA福島中央会は26日、昨年規制値を上回った地域に加え、100ベクレル超のコメが出た地域でも徹底した除染が難しければ今春の作付けを制限する方針を決めた。風評被害が広がる中、生産者団体が自ら厳しい方針を示した形だ。

 12年産米には1キロあたり100ベクレルとする新基準値が適用される見通しで、政府は昨年末、11年産で500ベクレル超のコメが出た地域は作付け制限、100ベクレル超500ベクレル以下の地域は作付け制限を検討する必要があるとの考えを示していた。

 JA福島中央会ではこれまで100ベクレル超の地域での作付けについて「作ってみなければ分からない」「作ってセシウムが出れば、昨年と同じことを繰り返す」など賛否両論があったが、26日記者会見した庄條徳一会長は「農家の営農意欲と土地を守り、消費者の信頼を得るためには、作付け制限を受け入れざるを得ないと決断した」と苦渋をにじませた。

 最終的な作付け制限対象地域は、国が県や各市町村と協議して決めるが、農林水産省は今回の方針について「関係団体の意見として参考にしたい」と話す。

 二本松市の農業、渡辺孝一さん(56)は「全部作れねえってことか」と肩を落とす。昨秋、4カ所の水田のうち1カ所で収穫したコメが500ベクレルを超えたが、他の3カ所は30ベクレル以下だった。一方、100ベクレルを超えたコメを収穫した福島市の男性(64)は「今年がだめなら来年作れるように除染を頑張る。国や県は一刻も早く方針を決めてほしい」と訴えた。【曽田拓、深津誠、蒲原明佳】

   

 

水稲以外の作付け制限なし 出荷前検査で安全確認 (2012/01/24 09:36)  福島民報

  

農林水産省は県内の今年産の農作物について、昨年と同様、水稲以外は作付け制限を行わない方針を23日までに固めた。農家が生産した野菜などの農作物は出荷前、放射性物質のモニタリング検査を実施し、安全性を確認する。
 営農が可能な地域では、原則として農家が農作物の作付けを判断することになる。農水省は出荷前の検査態勢について厚生労働省や県と検討する方針。昨年の検査の課題を分析し、態勢強化の在り方を探る。
 県は県産農作物の安全性確保に向け、農地の除染、土壌の放射性物質濃度を踏まえた作付け場所などに関する営農指導を徹底する。
 水稲の作付け制限については、農林水産省が対象地域を2月中に固める見通し。同省は1キロ当たり500ベクレル超の放射性セシウムを含むコメが見つかった地域では今年の作付けも制限し、100ベクレル超の地域も対応を検討するとしている。今月末に出そろう県の昨年産米の緊急調査結果などを主な判断材料とするが、地元自治体の意向を尊重した上で最終的に判断する。

   

規制値超え地域のコメ作付け制限 JA福島 2012/1/26 13:30 〔共同〕

福島第1原発事故で福島県のコメから相次いで国の暫定規制値(1キログラム当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された問題で、JA福島中央会は26日、理事会を開き、2011年産米で国の暫定規制値を超えた地域は作付けを制限し、同100ベクレル超の地域は除染を条件に作付けする方針を決めた。

 理事会は17ある地域JAの組合長や中央会役員らで構成。関係者によると、これまでの会議では、一部のJAからは「11年産米で微量でもセシウムが検出された地域は作付けを制限すべきだ」という意見もあったが、100ベクレル未満の地域は作付けを実施する方向で調整。100ベクレル超の地域に関しては意見が割れていた。

 11年の福島県産米については県が現在、29市町村の約2万5千戸を対象に放射性物質の緊急調査を実施している。

   

今年の福島米、「作付け制限」めぐり論争2012281442  読売新聞)
  

福島県のコメ(玄米)から国の暫定規制値(1キロ・グラム当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された問題で、国が月内にも決める今年のコメの作付け制限を巡り、農業関係者の間で意見が対立している。

 制限される可能性がある地域では「作付けしないと田が荒れる」と全域の作付けを要望。一方で「福島産のイメージが傷つく」と厳しい制限を求める声もある。

 「おいしいコメを作ろうと誇りを持って30年以上、やってきた。一方的に作付けを制限されたら納得出来ない」。7日、伊達市の旧上保原村地区の農家男性は、今は雪に覆われている先祖代々耕してきた田んぼを見つめた。

 県の2011年産のコメの緊急調査で、男性が作ったコメから検出されたのは24ベクレルで、問題ない数値だった。だが、3日に農林水産省が同市に打診した作付け制限区域には、旧上保原村地区も含まれていた。

 同省では、新規制値(同100ベクレル)を超えた地区の作付けは、放射性セシウムの濃度を低減できる場合などを除き制限する方針で、旧上保原村地区の別の農家が生産したコメから新規制値を超えたコメが見つかっていた。

 伊達市の仁志田昇司市長は全域の作付けを主張しており、「規制値を超えた場合には、補償を受けた方が農家も納得できる」としている。県の緊急調査で、新規制値超のコメが見つかった稲作農家は12市町村65地区の583戸。そのうち、暫定規制値を超えたのは福島、伊達、二本松市の3市9地区の38戸。

 暫定規制値を超える放射性セシウムが検出された福島市大波地区の農家男性は今年の作付けはあきらめた。だが、「雑草が生い茂って田が荒れてしまう。いつ作れるか分からないとやる気もうせるのではないか」と懸念する。

 

    

 新規制値超の地域、研究用コメ作付け提言…・・東大20122140829  読売新聞)
 

東京電力福島第一原子力発電所事故にともなう福島県内の米の作付け制限問題で、東京大学農学生命科学研究科は13日、玄米に含まれる放射性セシウムが、一般食品の新規制値となる1キロ・グラム当たり100ベクレルを超えた地域で、試験作付けを行うべきだとする提言を発表した。

 収穫した米は流通させずに、放射性物質の作物への移行の研究などに利用し、将来の農業復興への足がかりにするという。

 提言は、作付け制限した場合〈1〉米に含まれる放射性物質の年ごとの変化がつかめなくなる〈2〉水田が手入れされず、荒廃する〈3〉農業従事者が少なくなり、農業復興が困難になる――などの弊害を指摘。試験作付けの必要性をあげている。

    

 

広野町、米作付け自粛要請(2012/02/14 11:24 福島民報)
 

広野町は13日、平成24年産米の作付けについて生産者に自粛を要請する、と発表した。農業関係者、町農業委員会、町議会特別委員会などと協議して決定した。町は農地の除染などに取り組み、25年産米の作付け実施を目指す。
 23年に町の試験ほ場で収穫した玄米から、食品衛生法の新しい基準値として示されている「1キロ当たり100ベクレル」を超える1キロ当たり137ベクレルの放射性セシウムが検出された。このため、町は「(作付けを実施すれば)24年産米でも基準値を超えるものが出荷・流通する可能性が否定できない」としている。

     

     

伊達市が100超~500ベクレル「コメ作付け」方針(2012年2月15日 福島民友ニュース)
 

 コメの作付けで、国が協議を進めている、放射性セシウム100ベクレル超検出の地区は制限する条件を受け入れると、市内の約6割が作付けできなくなる伊達市は14日、100ベクレル超から500ベクレル以下の地域は、農業団体などと連携して田んぼを徹底管理し、作付けを進める方針を国に伝えることを明らかにした。休耕すると復旧が困難になる、などとして同日の災害対策本部会議で、あらためて作付け方針を打ち出した。
 市は、100ベクレル超から500ベクレル以下が検出された市内の6旧町村について、出荷を目標に、放射性物質の吸収抑制剤の投入などで食品衛生法上の新基準値100ベクレル以下に抑えることを目指し、作付けしたい考え。今後、JA伊達みらいなどに協力を求める。また、放射性物質が検出された場合、市場に出ないよう流通を徹底管理する方針。



(森敏)

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