2008-06-06 08:51 | カテゴリ:未分類

そのうち晴れるでしょう

 

   お天気番組で、「いつから晴れになりますか?」という質問に対して、「午後からはそのうち晴れるでしょう」という応答があった。それを聞きながら思い出した。

 

   戦後の中学校では、有名人を呼んできて、講堂などで全校生徒に講演させることが流行った。いまでも、そういう企画をしている学校があるかも知れない。小生は新聞部の部長であったので、その講演内容を校内新聞に載せなければならないと思って、いつも熱心に聞く義務感があった。ある時、毎日新聞論説委員という方が来られて、日本人の感性についての講演があった。その人の名前は忘れてしまったが。

 

   今から考えると「なぜ日本人に戦略的思考ができないか」という内容であったと思う。当時は現今はやりの「戦略」なんていう言葉はなかったので、「日本人はなぜ長期的展望を構築できないか」とかの意味の話であったと思う。その理由として、

 

   「日本には春、夏、秋、冬と3-4ヶ月毎に移り変わる四季というものがあります。厭な冬の寒さをじっと耐えていたら、すぐにあたたかい春が来ます。暑い夏でもしばらく耐えていたら、すぐ清々(すがすが)しい秋の空になります。と言うように、現在の不都合や厭なことも、少し耐えていれば自然が変わって、気分も変わってきます。自然が解決してくれます。実は解決してくれてはいないのですが、当面の困難が過ぎ去ると、解決しなくてはならない目標を忘れてしまいがちです。現在の不都合を徹底的に改良するとか改革するとかその解決に挑んでも、いずれまわりの環境が変わって解決してくれるはずです、という錯覚を抱いているので、徹底性がお留守になります。そんなことくよくよ考えているより現在を楽しくやればよい、ということになります。何事も原理原則から考えて、現状を変えようとする人は頭の固い「バカもの」と言うことになります。」

 

   この話は、小生が成長してからもいつも頭の片隅にあった。

 

   科学技術、政治、経済などのあらゆる分野で、国際社会で後手後手を演じている日本は、実はなんだかんだ言っても島国で過ごしやすい四季と言う自然環境から生まれた日本人の性(さが)からくるのかもしれない。世界が地球規模の食糧・資源・環境・エネルギー問題で猛烈に回転しているのに、現在の自分さえよければよい、と言う生き様を続けていくうちに日本国は自分の生存基盤さえ危うくなって行きつつあるように思われる。

 

   小生が中学生の時に聞いた話はその後半世紀以上たった今も全く色あせていない。所詮日本人には戦略的思考は無理なのだろうか。

 

(森敏)

 

秘密

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