2011-12-02 10:00 | カテゴリ:未分類

東電が今頃になって初めて取水口近くの海底土の放射性セシウム値を発表した(この報道は、なぜか現時点では、読売新聞しか報道していない)。
    
ここ吸水口部は高濃度原子炉汚染水が流れ出た場所のはずである。
          
ひらひらのシルトフェンスとやらをこの貯留区域と外側の貯留区域の境界に垂れていたそうなのだが、いつの間にか吸水口側の海水濃度がどんどん薄まってしまっている。
   
ここら辺のセシウム濃度変化をNHKが毎日「減った」とか「増えた」とか「横這いである」とかネットで攪乱情報を報道している。沿岸域にどんどんセシウムを垂れ流し続けてきたので現在では低いレベルで変動推移している。(もちろん「増えた」場合は、原子炉水が少しでも流れ出たということである。事態は現在進行形である)
      
今回、海底土のサンプルを採取した地点が文字でいわれても具体的にどの地点なのかがいつも同定できない東電の表現になっている。
   

海底土からセシウム160万ベクレル・・・・福島第一

東京電力は1日、福島第一原子力発電所4号機の取水口近くの海底で採取した土から、1キロ・グラム当たり最高160万ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。

 4~5月に2、3号機の取水口付近から流出した高濃度の汚染水が原因とみている。

 検出したのは、高濃度汚染水が周辺海域に広がるのを防ぐために設置した水中カーテン「シルトフェンス」と防波堤に囲われた場所。東電は「高濃度だが、原発の港外への汚染にはつながらない」としている。

 11月25日にシルトフェンスと防波堤の内側の海底3か所で、事故後初めて土を採取。シルトフェンス外側の海底の土は同11万1000ベクレルだった。

20111211327  読売新聞)
 
        

ここで述べられている「1キログラム当たり160万ベクレル」というぐらいのセシウム値は、高いように思われるだろうが、現在の東電福島原発から20キロ圏内の陸側でも表土5ミリぐらいなら簡単に検出できるはずの値である。
    
以下疑問点を列挙する。

        

1.数値の桁が違うのではないか?
    

2.160万ベクレルという値はCs137だけなのか、それともCs134とCs137との合量なのか?
    

3.海底土壌はどのようにサンプリングしたのか?
    

4.表面を薄くはぎとったのか、海底土を深くえぐり取ったのかで、軽く10倍以上の濃度差が出るはずである。なぜなら陸の表土の分析結果ではセシウムは表土に薄く(深くても5センチ以内に90パーセント以上)固着しているからである。東電のやることだから、「がさっ!」と海底土をサンプリングしたとしか思えない。そうすると、実際の表土の濃度の10分の一ぐらいの濃度になっているはずである。
    

5.さらに海底土の湿重(濡れたまま)あたりなのか、乾重(乾かした後の重さ)あたりなのか?後者の計算では前者の、2倍以上の濃度になるだろう。

     

いずれにしても、原子炉から底抜けして流出した超高濃度の原子炉汚染水が海底土と固着した値としてはこの値はあまりにも低すぎる。
    

月日の経つのは早いものです、いや、ほとんど海水で洗い流されてしまったのです」といいたいのだろうか。
  

東電はこれまでもしょっちゅう公表値を訂正するので、人々の関心が薄れた1か月後には、「単位を間違えておりました実は1グラム当たり160万ベクレルでした」というのではないでしょうね。
      

以上不信感に満ちた科学者なら当然抱く疑問点です。

             

これまでの東電の発表を見ていると吾輩は、東電が公開するセシウム汚染水に関する情報は「世間を攪乱するための情報でしかない」ことを確信している。
       

それにしても、原子炉が底抜けする「チャイナシンドローム」が起こった時には、核燃料や原子炉水は全部海に流すつもりなのだろうか? およそ素人の想像を絶する。
       

われわれは 大地震→大津波→電源喪失→原子炉水素爆発→放射能の大量飛散と海洋流出 という、起こりえないといわれていたことが実際に起こる世界に直面した。だから、<原子炉底抜け>ということも起こりうると考えざるを得ない。
    
その時の為の対処も、東電は考えているのでしょうね? 実に不安だ。想像するだに鳥肌が立ってくる。

       

        

 
(管窺)

追記1:以下のように福島民報にはCs-134とCs-137の数値が載っていた。

海底土で高濃度セシウム 第1原発の取水口付近

::::

 東電は、11月下旬に港の9カ所で海底の土を採取。1~4号機の取水口南側が最も高く、セシウム134が同73万ベクレル、セシウム137が同87万ベクレル検出された。

 東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「鋼管を並べた板などで港の外への流出を止めており、汚染は拡大しない」としている。 (福島民報2011/12/01 13:13)

 

 
追記2: 上記の下線の内容は、今まで述べられたことがない内容である(少なくとも我が輩は知らない)。鋼管を並べた板なるものは、これまで見たこともないし、聞いたこともないはずだ。ぜひ写真で見せてほしい。こんな重要なことをぽろんと、ここで開示することが実に東電はいやらしい。

秘密

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