2011-09-20 06:19 | カテゴリ:未分類

原子力学会が津波に対する「手順書」なる物を作成したと報じられている。これを立案することになった大前提は、東電福島第一原発が水素爆発するに至った最大の原因が「想定以上に大きかった津波だ」ということであるらしい。

 

ところが、直近の「週刊朝日」が過去三回にわたって掲載している、「原発完全ルポ」によれば、フクイチ(東電福島第一原発)の惨状を案内した東電幹部X氏の言葉として、

 

「ここまで見たらわかるでしょう。『事故原因は津波』と言い切るには無理があります」:::::「(何故東電は津波を事故原因にしたがるのか?に関しては) 補償に影響があるからです。補償額を抑えるには、事故原因は想定外の津波にしたい。だからその方向に沿って写真や動画を公開し、発表を繰り返しているのです」:::::「フクイチの耐震性に問題があったとなれば、他の原発の耐震強度も見直す必要が出てきます。自社の他の原発はもちろん、他の電力会社への影響も考えると、原因は想定外の津波でないといけないわけです」:::::

 

とある。

    

今回の原子力学会の原発の津波に対する“手順書”を書いたメンバーたちは、フクイチの敷地内部にまで立ち入って、十分に現場検証をしたのだろうか?
   
東電福島原発暴発の原因に関して、原子炉およびその建屋の「耐震性問題」をすっ飛ばして、「想定外の津波対策」に問題をすり替えることは、国民の目を欺くものである。

 

現在九州で開催されている原子力学会は、公開シンポジウムで「自己批判」を行っているらしいが、津波に対する手順書の作成に見られるように、いまのままでは原子力学会は電力業界の<提灯持ち>の役割を続けることになるだろう。
 
人事や研究予算の面で相当の出血を覚悟しなければ、このままでは、この学会の真の体質改善はできないだろう。

   

この原子力学会の幹事の誰かが述べていたのだが、福島の放射能除染や福島再生に、原子力学会が貢献したいそうである。乗り出してきてほしくないものだ。報道を見ていると、早くもこの新しい利権に群がろうとあちこちで発信しているようだ。

 すでに原子力機構は、現地では除染で指導的役割を果たそうとしている。専門家でも何でもないはずなのだが。

   

    

 

原発の津波リスク評価、手順書原案を作成 原子力学会(2011918日(日)22:15 asahi.com)
原発が津波に襲われたとき
、炉心損傷などの重大事故が起きる確率を数値で表すリスク評価の初めての手順書案を、日本原子力学会がまとめた。これまで地震に対するリスク評価の手法はあったが、東京電力福島第一原発の事故を受けて、津波でも作ることにした。国や電力会社には、この手順に基づいて評価を実施し、実際の安全対策に役立ててもらいたいという。

 原発の津波対策はこれまで、2002年の土木学会の基準に基づき、電力会社が原発ごとに最大の津波の高さを決めて実施してきた。だが、今回の事故では、それを大幅に上回る津波が襲来、非常用発電機が水没するなどして原子炉が冷却できなくなり、大量の放射性物質が飛散した。事故を受け、原子力学会標準委員会が5月、リスク評価の手順書作りに着手した。

 原案では、原発周辺で起きた過去の地震や活断層の規模などをもとに、地震の発生頻度と津波の高さを想定。海水をかぶったり、漂流物が衝突したりして建屋が損傷したり機器や配管が故障したりする確率を、津波の高さごとに割り出し、個々の故障や損傷が積み重なって炉心損傷などの重大事故に至るシナリオと、その頻度を算出する手順を定めた。

 どのような補強や設計変更などをすれば、重大事故の確率を効果的に下げられるかを分析し、実際の安全対策にいかすのがねらいだ。

 
  
(喜憂)

秘密

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