2011-09-17 05:46 | カテゴリ:未分類

           福島県飯舘村の臼石小学校は、校舎の窓に貼り付けられた「欠席0の日□□日」というスローガンもむなしく、無人であった(図1)。

    
IMG_1098---.jpg 
(図1) 教室の窓に「欠席ゼロの日 □ □ 」の目標スローガンがむなしい。
学童は避難して誰も出席できない。校庭の空間線量
7.22 μSv/h!

 

    

放射能除染をあきらめたのか、ぱらぱらと雑草のはびこった校庭の土壌の空間線量は6.63-8.40µSv/hrという高い値であった。

    

正面に「希望」と書かれた少年の像があり、校歌が彫り込んである石碑があり、そのとなりに記念の松が植えられていた。試しにこの松の樹皮をあちこち軽く剥がして持ち帰ってみた。
   

IMG_1130---.jpg

 

(図2)  「希望」の少年像。左側に記念樹の松。
この松の皮を20片ばかり手で剥がして調べてみた。

     

松の破片をFuji-filmのBASでラジオオートグラフを撮ると、下の図3のように奇妙な放射線感光画像になった。図4が図3に対応する樹皮の破片の写真である。
   
バーク- 

(図3) 破片の周辺部分が汚染している。
こちら側が松の樹皮の内側にあたるように並べてある。
したがって汚染しているのは外側の樹皮である。
    
IMG_2470-----.jpg 
 

(図4)上の図3のBASの感光像に対応する松の樹皮破片の写真。

    

 

BAS感光像をもとの写真と比較すると、2-3重に層状になった樹皮の一番表側(外側)が強く放射能汚染しており、内側はあまり汚染していないように見える。

 

 

しかしさらによくカメラで接写で拡大してみると、樹皮の内側にもぽつぽつと明瞭な汚染斑が検出されていることがわかる。物理的な亀裂や、形態学的な細胞間連絡組織(plasmalemma)の遺物なのか、小さな穴がいくつか空いており、そこを通じて、外側の放射能が、内側にも浸潤したようにみえる。 
  

松外皮-- 
(図5)  図3のBASの像の 中央部の破片の一部を拡大
するとぽつぽつと内側の樹皮にも
セシウムが染み出てきていることがわかる。 


 
IMG_2495-----_20110917055757.jpg 

(図6) 上の図5に対応する樹皮片の写真.
よく比較すると右側の奥の苔(こけ)も放射能汚染しているように見える。
    
IMG_2593--_20110917062116.jpg

(図7) 図6の中央部分の拡大写真。数十ミクロンの穴が、ぽこぽことみえる。
ここからセシウムが浸み出てきたのだろう。  

 

したがって、東電福島原発から降ってきた放射性セシウムは雨によって松葉や樹皮に吸着したのち、徐々にその後の雨などによって樹を下方に移行しながら、割れ目やこの横向きの小さな穴を通じて松の中心軸方向に向かっても徐々に体内に取り込まれているのではないかと想像された。

       
樹皮にこんな穴があるとは知らなかった。
      
   
(森敏)
 
追記1:過去のテレビ画像を整理していると、かの京都の「五山送り火」でセシウム汚染が問題になった越前高田から送られた薪(松)の皮の部分の汚染値の像が出てきた。放射性セシウム総量値で1300ベクレル/kgとある。
  
IMG_1769--.jpg 

追記2。 臼石小学校のこのオートラジオグラフの感光に使った松の樹皮のセシウム値は以下の値である。べらボーな高い値である(2012.09.20.記)

       臼石小学校の記念松の放射能
Cs134 (Bq/kg乾物重)Cs137 (Bq/kg乾物重)
213,114254,812
 

秘密

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