2008-05-23 11:53 | カテゴリ:未分類

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鯉が池で死ぬとき

 

この春、北海道立近代美術館を訪れて、名画(ローランサン、シャガール、浮世絵など)を鑑賞の後、外に出ると、職員らしき人が建物の横の池で、作業をしていた(写真上)。近寄ってみると、氷をかき分けて魚を網ですくっているようである。よく見ると白目になって15cm以下の小型の鯉が全部死んでいる。「いくら死んでいるかわからん!!」と独り言を言いながら職員はすくった鯉を3個の大きなバケツに入れていた。すでに2-300匹はすくっている。鯉の死体は池に張った氷詰めになっているのが大部分である。

 

「何で死んだのですか?」と聞くと、返事がない。「酸欠ですか?」と聞くと、これまた返事がない。原因をつかみかねているようであった。「鯉ヘルペスか?」 「低温ストレスか(何度以下で鯉は生息できないのだろうか)?」 素人には疑問はつきない。そこで考えてみた。

 

 昨年の秋のある日にいきなり氷が全面に張って、鯉は酸素を求めて氷の張った水面に遊泳していたが、ますます寒くなって氷が厚くなってきて、ついに氷のなかに包埋されていった。中学生時代の実験では液体窒素にいきなり金魚を放り込んでも室温に戻すとぴんぴんと復活する経験があった。氷に包埋されても短時間ならば鯉は死なないであろう。しかしあまりに長い間凍っていると、体の筋肉に氷晶が出来て、細胞組織が破壊されて死んでしまったのだろう。この池は水が流れない構造になっていたのか、装置があっても流水にしていなかったので氷が張り易かったのだろう。少しでも水が流れていればその運動エネルギーで氷が張りにくく、また流入する水の中には8 ppmぐらいの酸素も供給されているので、鯉は死ななかったと思われる。

 

その後職員はどんな対策を取ったのだろうか? 気になっている。

 

(森敏)

秘密

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