2011-07-15 09:23 | カテゴリ:未分類

石田小学校の場合

 

  霊山町の石田小学校が校庭の表土の放射能を低下させるために、業者が「天地返し」技法のための穴を掘っていた。校舎の壁も高圧洗浄中であった。掘り返した校庭土壌の深さは1.5 mぐらいであろうか。
 

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校庭を深く掘ったところ
   

  つぎの週にいってみたら校庭は見事に天地返しされていて、更地(さらち)になっていた。薄く削った放射能汚染表土を無事1メートル以下の深さに埋め、その上に、元の深土を埋め戻し、表土としたのだろう。まだ、表面が全く乱れていないので、学童がそこで活動した形跡が全くない。
  

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天地返しして土をならしたところ 
  

   そこで、ためしにその更地の中央部で放射線量を測って見たら0.28 µSv/hであった。計算上はこの放射線値の校庭に児童が一日8時間、一年間運動のためにいるとすれば、一年間積算被ばく量が0.817mSvとなり、これは1mSv以下なので、一応安全ということになる。
 

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表面放射線量は0.28マイクロシーベルト/h
  
  それにしても、付近の山や街路樹からの放射能の寄与も取り除かないと、土壌の天地返し技法だけでは、これ以上の校庭の放射線量の低下は望めないのではないだろうか。事実校庭の植え込みなどは、まだ約
13µSv/hあった。

 

  京都教育大学の中野準教授が伊達市内の教育委員会や校長にインタビューしたところによれば、教師たちは、生徒らを野外観察授業に連れだせないので、困り切って、焦っている様子である、とのことである。

   

  新聞やテレビで報道されているように、伊達市長が主導して市民と共に行っている放射能洗浄行為は実にすばらしいことだと思う。人が作ったコンクリート道路、建物壁面、プールの水、など固形の平面は、みんなでよってたたかってやればある程度の線量低下が可能だ。ただ、除染をやれるとしても先ずは学校などの公共の施設からだろう。。

       

  問題は街路樹や農地土壌や森林などである。表面が平たいものでないこれらの表面が複雑な構成である物体は、除染に困難を極めるだろう。現地で考えれば考えるほど気が遠くなる。まだ低廉な除染法の解がない。解があればチェルノブイリがいまだに荒廃したママのはずがないだろう。

       

だから<放射能の完全除染は可能だ>とあまり安易な幻想をいだかないほうが良い。行政は避難区域などの濃厚放射能汚染地がすぐにでも除染されて、帰郷できるかの期待を抱かせない方がよいと思う。
    
  有効でかつ低廉な除染法を見いだすまでには、まだまだ試行錯誤が必要であり、時間がかかるし、膨大な国家予算が必要とされると思う。以下の記事のようにたった
180億円で事が解決できるなんてありえない。すくなくとも数十兆円の単位を覚悟すべきであろう。

  
    

        

政府主導で除染、がれき処理 警戒区域で原発相、帰宅の条件整備

(福島民報  (2011.7.13)

 

::::細野豪志原発事故担当相はインタビューで、効果的な除染法の確立や地域での実施に向け、第3次補正予算案に関連費用を盛り込む考えを示唆した。
 政府は第2次補正予算案に特別緊急除染事業として約180億円を計上している。細野氏は「180億円で、どこまでやれるか見極める必要がある。3次補正は除染も対象になる」と述べた。

      

(森敏)
 
追記;放射能汚染校庭の天地返しに関しては以下のように、文科省によるとりまとめデータが発表された。

 

校庭の表土除去で放射線量75%減 福島の52施設測定

 文部科学省は21日、福島県内の学校の大気中の放射線量の測定結果を原子力安全委員会に報告した。線量が高かった学校など52施設で、校庭の表土を除去して深さ50センチの地中に埋め戻す方法などで、平均で75%以上線量が減ったという。

 安全委員会は「(今回の結果を)モデルにして、線量が高いところで減らすことに役立ててほしい」と評価。今後、公園や田畑などでの活用を挙げた。

 52施設は、福島市や郡山市などの幼稚園、小中高校など。グラウンドなどの土を約5センチ削って遮水シートで覆い、深さ50センチの地中に埋め戻すなどした。この結果、表土を除去する前の平均線量(地表から50センチ)が毎時2.6マイクロシーベルトだったのに対し、除去後は0.5マイクロシーベルトへと大幅に減少した。92.3%下がった小学校もあった。 (朝日新聞2011.7.21)

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