2011-06-25 14:07 | カテゴリ:未分類

   

  日本学術会議の「エネルギー政策の選択肢分科会」(座長北澤宏一・科学技術振興機構理事長)が昨日以下の6つのシナリオを提示した。

   

  これに付随した科学新聞記者のインタビューに答えて「自動車に次ぐ(再生可能エネルギーのための)大産業が(世界的に)育っていく中で、日本は今取り組まないと乗り遅れてしまいます。今が日本の選択のチャンスだと思っています」(科学新聞6月24日号)と北澤先生は紙面半分を使って多角的な熱弁を振るっている。

  

  震災を契機に学術の側からの再生可能エネルギーに向けての発信がなされた意義は大きいと思う。後手後手の学術会議にしては迅速な提言で、今回は上出来ではないだろうか。

  

  それにしても、軒並みそろった大新聞各紙(地方紙も含めて)の論説委員の「自然エネルギーへの転換はまだ早い」という最近の社説の鈍感さは、どうしようもない。大新聞の論説委員の頭は完全に時流から遅れている。彼らのあたまはこれまで培ってきた電力会社の情宣活動の成果のせいか <原子力エネルギー漬け> である。

 

  まことに残念ながら、再生可能エネルギーを唱えながらも、太陽光発電や、燃料電池には関心を示しながらも「バイオマスエネルギー」や「バイオエタノールエネルギー」に関しては北澤先生はあまり頭が回っていないようだ。分科会のメンバーである農学系の人物があまり発信しなかったからだろう。

   

  実は東電福島原発による放射能汚染土壌での農業は、まず汚染森林の材木やヒマワリやナタネなどのバイオ燃料や、トウモロコシやサツマイモなどのバイオエタノールからでしか再生できない。話せばが長くなるが、農家にははっきりわかっているはずである。太陽光発電だけが再生エネルギーではありませんよ。理学や工学研究者達は肝に銘じてもらいたい。

   

      

日本の未来のエネルギー政策の選択に向けて

―電力供給源に係る6つのシナリオ―

平成23年(2011年)6月24日 (学術会議)

 

A 速やかに原子力発電を停止し、当面は火力で代替しつつ、順次再生可能エネルギーによる発電に移行する。
 

B 5年程度かけて、電力の30%を再生可能エネルギー及び省エネルギーで賄い、原子力発電を代替する。この間、原子力発電のより高い安全性を追求する。
 

C より高い安全性を追求しつつ、20 年程度かけて、電力の30%を再生可能エネルギーで賄い、原子力発電を代替する。
 

D より高い安全性を追求しつつ、今後30 年の間に寿命に達した原子炉より順次停止する。その間に電力の30%を再生可能エネルギーで賄い、原子力による電力を代替する。
 

E より高い安全性を追求しつつ、寿命に達した原子炉は設備更新し、現状の原子力による発電の規模を維持し、同時に再生可能エネルギーの導入拡大を図る。
 

F より高い安全性を追求しつつ、原子力発電を将来における中心的な低炭素エネルギーに位置付ける。

  

 

(森敏)

秘密

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