2011-06-21 06:25 | カテゴリ:未分類

表土を削れば放射性セシウムは白米にはほとんど移行しないはずである

 

コメの放射線影響実験始まる

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原発事故の影響で全住民の避難が進められている福島県飯舘村で、収穫されるコメが放射性物質からどのような影響を受けるかを調べる実験が始まり、20日、田植えが行われました。

計画的避難区域に指定されている飯舘村では、すべての農作物の作付けが制限されていて、今後、村の復興に向けて、田んぼや畑の土壌からの放射性物質の除去が大きな課題になっています。このため、国は、飯舘村で収穫される農作物が放射性物質からどのような影響を受けるかを調べるため、村で稲を育てる実験を始めました。実験では、村の農家から提供された、縦47メートル、横18メートルの田んぼに次々に稲を植えました。この田んぼは、すでに表面の土が削られていて、深さ15センチまでのセシウムは平均およそ2600ベクレルで、実験前にはおよそ4倍の1万ベクレルが検出されていました。農水省によりますと、植えた稲の収穫を10月に行う予定で、収穫後、コメを詳しく分析することにしています。実験をしている中央農業総合研究センターの小林恭さんは「秋の収穫に向け、放射線がどう推移していくのかを見守り、収穫したコメの安全性を実証したい」と話していました。また、田んぼを提供した高野靖夫さんは「田植えができ、うれしい気持ちもありますが、あくまで実験なので素直には喜べません。よい結果が出て、一日も早く農業を再開できることを願っています」と話していました。

 

この田圃はすでに2400ベクレルまで表土を削っているので、セシウムの白米への移行は、既存の移行係数(TF値:農水省は0.1を採用、過去の各種文献値は0.01―0.001)を用いれば、国の定める出荷規制値白米500ベクレル/kg種子重を簡単に下回ることができるだろう。

 

国が農家に対して田んぼの表土を削るお金を支援することができるならば、あれこれの新しい技術を開発しなくてもそれが一番効果的な除染技術である。あらためて実験しなくても完全に予測できることである。
  
  しかし、削った表土を、どこにストックするべきか、また、その削った表土から濃厚な放射能汚染粘土(雲母)部分などをいかに濃縮して容積を激減すべきか、などの問題が大きく残されている。この最重要な課題を抜きにして、稲作「修復」技術は前に進んでいくわけにはいかないだろう。

 

それはそれとして、消費者に対しては、国がわざわざ手間暇かけて、公開で除染効果の実践をして見せて、生産物の安全性のお墨付きを与えることが、必要なのかもしれない。いわばアリバイ工作である。それでも放射能汚染田からの低放射能含有米の価値が消費者心理にどう受け止められるかは予測がつかない。

 

福島での土壌の性質は地域によって各種異なるのだから、移行係数は田んぼ一枚一枚によって区々である。だからこういう実験は、1か所だけでやってもあまり意味がない。耕作中に多少の放射能を浴びる危険性を覚悟するつもりならば、希望する農家全員にやらせるべきである。その初期リスクを負ったほうが、早く修復のための問題点を見出すことができるだろう。

 

(森敏)

 

 

秘密

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