2011-06-10 08:18 | カテゴリ:未分類

川底の砂のセシウムはなぜ高いのか? この現象が示唆する意味とは。
 
     

    以下の記事にあるように川底の砂の放射性セシウム濃度が非常に高く検出されている。この意味はなんだろうか? 川には絶えず新鮮な水が上流から流れているはずである。この時点での川の水には放射性セシュウムが検出されていないと、記事では述べられている。
      
    だから、川砂の放射能の由来には2つの可能性が考えられる。一つは記事で述べられているように、34回の東電福島原発の水素爆発から飛散降下した放射性物質が川に降って、それがその日を含めた短期間のうちに川砂に沈着した。その後、森林に雨が降って、森林の表土にも降下した表土を物理的に洗いながら、表流水として川に流れ込んだ放射性降下物が、徐々に川砂に沈着していった(実際飲料水の放射能含量が基準を超えてパニックになった時があったのは記憶に新しい)。この2つが川底の放射能の由来である。
         
    しかし川はたえず水が流れているので、いったん表層に沈着した降下物は、脱着を繰り返しながら、下流に流れていき、最近では放射能のない水で洗われて、ほとんど川砂からは洗い流されているはずである。ところが、いまだに川砂には非常に高い放射能が残存している。 
          
    要するにこの放射能は水に溶けないで川砂と固着してしまったものなわけである。これこそ雲母と強く固着したセシウムなのではないだろうか。 
      

    この現象は日本のように酸性雨でしかも降雨量が多い国でも1年間に1ミリぐらいの速度でしか、放射性セシウムは土壌の下方に移行しない理由をよく説明してくれている。要するに土壌学でいう<溶脱>がないに等しいのである(長崎原爆の長崎の土壌のCs137の残存データ)

         

  この様にいくら水で洗っても取れない土壌と強固に固着したセシウムは、積極的に物理的に除去する必要がある。それをしなければ、いつまでたっても高濃度放射能汚染地域に人は復帰できない。つまり、結合の相手方である雲母そのものを除く方法を真剣に考える必要があるだろう。玄葉科学技術担当大臣や、狩野農水大臣はこのことを胸に明記する必要がある。
 
  土壌に固着した放射性セシウムを物理的に効率的に取り除く方法を開発することが、本命の技術なのである。
   
  

  これまで何回か新聞で紹介されているが、海底土壌からも高いセシウムが検出されている。海底は絶えず膨大な海水(高濃度のNaCl)で洗われているはずである。にもかかわらず、高濃度のセシウムで汚染されたままである。これも土壌と固着したセシウムが大部分なのだと思われる。このセシウムで薄く表土を汚染された海底汚染土を物理的に取り除くのは、至難の技だろう。
    
  だから土壌汚染の問題の本質は「如何に物理的に雲母を除去するか」に尽きるのである。

     
  
  

放射性物質:川底の砂からセシウム…最高3万ベクレル

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 環境省は3日、福島県浜通りと中通りの警戒区域外にある23河川(29地点)で実施した、放射性物質濃度の測定結果を発表した。全地点で水からは検出されなかったが、川底の砂からは全地点で放射性セシウムが検出され、最高値は1キログラムあたり3万ベクレルだった。同省は「対策は政府内で検討中だ」としている。

 ◇福島の23河川…環境省測定

 調査は5月下旬、国土交通省と共同で実施。川底の砂に含まれる放射性セシウムは、セシウム134が1キログラムあたり1万4000~48ベクレル、セシウム137が1万6000~51ベクレルで、最も高い南相馬市の新田川・木戸内橋の放射性物質の濃度は計3万ベクレルとなった。

 環境省によると、下水処理後の汚泥などには放射能に関する基準があり、1キログラムあたり10万ベクレル以下なら、漏出防止策を取った処分場の敷地内に仮置きして差し支えないとされる。調査地点はいずれも上水道用の水源ではなく、同省は「川底の汚染は周囲の土壌と同じレベルとみられる。水からは放射性物質が検出されていないため、川底の汚染が大気中などに拡散する可能性は低い」と話している。【江口一】

 
 

福島沖の海底土壌から高濃度セシウム 海水は基準超えず

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福島県は3日、同県いわき市四倉の沖合1.7キロメートルの深さ20メートルの海底の土壌から、1キログラムあたり9271ベクレルの放射性セシウムが検出された、と発表した。県によると、海底の土壌については安全性の基準がなく、魚介類などに影響が出るかどうか今後調べるという。

 県は5月下旬、海底土壌と海水を測定。いわき市四倉の沖1キロ、深さ10メートルの土壌からは同6003ベクレル、同市江名の沖2.6キロ、深さ20メートルの土壌からは同4653ベクレルが検出された。海水については、基準を超える放射性物質が検出された地点はなかったという。

 

 (森敏)

 

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