2011-05-29 08:16 | カテゴリ:未分類

科学技術戦略推進費による放射性物質除去技術に関する研究が始まった。ただしたった8月まで
 

 

以下、内閣府のホームページから転載します。なかなかよくできています。いくつか欠落している視点もありますが、総合科学技術会議(多分農水省?)がポンチ絵の中でとはいえ“ファイトレメデイエーション”というキーワードを使ってくれたのは、個人的には慶賀の至りです。研究資金をもらった研究組織は8月までの3か月間、短期決戦の全力投球で頑張って技術的成果を出してもらいたいものです。現地農家は切実に期待しています。

   
  
  

   

 

平成23 年度 科学技術戦略推進費

「重要政策課題への機動的対応の推進及び総合科学技術会議における政策立

案のための調査」によるプロジェクトに係る実施方針

平成23 年5月19

総合科学技術会議

 

プロジェクト名 放射性物質による環境影響への対策基盤の確立

1.目的

○ 総合科学技術会議の主導の下、福島第1原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境影響の問題に対応し、機動的に調査研究、技術開発を行うことにより、その対策基盤の確立に資する。

○ 具体的には、対策に不可欠な放射性物質の分布状況等の把握、土壌からの放射性物質の除去に関する調査研究、技術開発を行い、その基盤を確立し、これに引き続く関係府省による継続的な対策を可能とする。
 

2.実施内容等

① 放射性物質の分布状況等に関する調査研究

担当府省等:○文部科学省(科学技術・学術政策局)、農林水産省(農林水産技術会議事務局)
 

(重要性・緊急性)

○ 事故発生直後より、限られた数の定点において、文部科学省による環境モニタリングが実施されてきた。

○ その結果を踏まえ、原子力災害対策本部は、4月22 日に、「計画的避難区域」等の設定を行った。また、「環境モニタリング強化計画」を決定し、これにより、文部科学省が各機関の環境モニタリングの取りまとめ機関として位置づけられた。

○ 他方、放射性物質による住民の健康管理等に必要な放射性物質による影響及び環境への影響を将来にわたり継続的に調査分析する上では、空間放射線量や陸域土壌等における放射性物質の蓄積量について、広範囲な分布状況を、これまでの緊急的なモニタリングに比して、格段に詳細かつ精緻に把握することが不可欠となっている。

○ さらに、観察が困難になってきているヨウ素131(半減期8日間)の影響を観察するとともに梅雨を迎える前の早急な実施が必要である。

○ このため、文部科学省は、関係府省と連携して放射線量等分布マップを早期に作成し、これを継続的に更新・充実していくことが必要となっている。

(実施内容)

○ 科学技術戦略推進費により、研究機関・大学のポテンシャルを結集し、これまでの陸上モニタリングや航空機モニタリングの結果を参考に、新たに、空間線量率、陸地土壌、河川、地下水における放射性物質の分布状況等を詳細に把握する(対象範囲:福島及びその近隣周辺の各県)。

○ 放射性物質について、陸域、水域における動態挙動を科学的に明らかにし、環境における移行に関するデータを収集する
 

※ 文部科学省は、内閣府(原子力安全委員会)、農林水産省、経済産業省等の関係府省と連携し、有識者、福島県等の関係者からなる調査研究委員会において、調査研究の計画立案・実施、成果の活用等を行う。

※ 科学技術戦略推進費による本調査研究では、3 か月程度の実施期間において、放射性物質の分布状況等を把握するとともに、環境における移行に関するデータを収集する。その後の放射性物質のモニタリングと環境における移行に関するデータ

等に基づく、放射性物質の分布状況等の継続的な把握は、文部科学省におい

て実施する。
 

② 農地土壌等における放射性物質除去技術の開発

担当府省等:○農林水産省(農林水産技術会議事務局)、文部科学省(研究振興局、研究開発局)、経済産業省(産業技術環境局)

(重要性・緊急性)

○ 現在、避難のための立退きを指示した区域、計画的避難区域等において、稲の作付制限が行われている等、農地土壌等の放射性物質による汚染が広がっており、農業生産活動に支障が生じている。

○ このため、農地土壌等における放射性物質の除去を行う必要がある。

○ しかしながら、放射性物質の除去については、幾つかの手法について、国内外において研究レベルでの取組が行われており、一定の成果は挙がっているが、実際のフィールドにおける大規模な事業展開を行うために最適な方法の絞り込みや、その適用効果の検証等は行われておらず、速やかにこのための技術の確立が求められている。
 

(実施内容)

○ 科学技術戦略推進費により、環境中の放射性物質の回収・除去技術を開発・実証し、農地除染対策として適用できる技術を確立する。

(確立する技術の組み合わせ例①:代かき後の強制落水→プルシアンブルー等吸着剤を用いた排水中のCs吸着→吸着後の放射性物質の安全な処理、例②:芝の栽培、収穫による表層土の剥離→剥離後の土壌及び収穫物残渣の安全な処理)
 

※ 科学技術戦略推進費による本技術開発では、3か月程度の実施期間において、放射性物質の除去技術を開発し、その有効性を検証・評価する。その際、内外の関連情報を十分把握する。その後、農地土壌等の浄化のためのフィールド実証、大規模な事業展開を行う際には、農林水産省は本技術開発の成果を最大限活用することとする。
 

3.実施ワーキンググループの開催及びプロジェクト評価の実施

内閣府は、関係府省の協力を得て、実施ワーキンググループを開催し、プロジェクトの進捗状況を把握することとする。

また、文部科学省はプロジェクトの事後評価を関係府省の協力を得て行い、その結果を総合科学技術会議に報告する。
 

4.配分予定額

① 放射性物質の分布状況等に関する調査研究 7.1 億円

② 農地土壌等における放射性物質除去技術の開発 4.9 億円__

 

 

以下に、補足資料として出ているポンチ絵から

 農地土壌等における放射性物質除去技術の開発

に関連する事項についてのみ転記します。
 

【研究内容】農地土壌等における各種除染技術(物理的・化学的・生物的除染)(予算総額概算4.9億円)

  代掻き後の強制落水による表層土除去と土砂の捕捉(0.7億円)

  表層土剥離のための農業用機械の開発と土壌の処理方法の確立による汚染低減(0.3億円)

  除去後の残渣処理(0.5億円)

  カリウムなどの施用による放射性セシウムの農産物への移行低減栽培技術の開発(0.4億円)

  天然鉱物などの無機材料を利用した環境からの放射性物質回収・除去技術等の開発(0.5億円)

  プルシアンブルーを利用した環境からの放射性物質回収・除去技術などの開発(0.5億円)

  高分子捕集材を利用した環境からの放射性物質回収・除去技術などの開発(0.8億円)

  放射性物質を吸収するヒマワリ・細菌・藻類などを用いた放射性物質回収・除去技術などの開発(0.6億円)

   

実証する圃場:計画的避難区域内の水田1.5ha(5か所)、畑1.5ha(5か所)ほか。
      

なお、戦略推進費での対応は8月までに成果が得られるものに限定。それ以外の必要な実証研究、たとえば以下のものは農林水産省が実施する。

○加工・調理による食品中の放射性物質低減技術の開発

○放射性物質の簡易検知技術の開発

○放射性セシウムの畜産物への移行低減飼養技術の開発

○きのこ菌床栽培における移行低減技術の開発

○アブラナ科植物、大型藻類および担子菌類などを用いた浄化技術(ファイトレメデイエーション)の開発

○吸収後の植物残渣のエネルギー化 等






   

(森敏)

 
秘密

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