2011-05-21 11:43 | カテゴリ:未分類

まだ「検証」というのんきなことを言っている場合じゃないだろう


    

官邸やマスコミが、あたかも原子炉が廃炉に向けて動き出し、これまでの、あらゆる階層の関係者の行動の何がまずかったのかの「検証」が必要だなどと述べている。

    

これ幸いと、東電は昨日社長の交代を告げ、新しい雰囲気づくりに精を出している。

     

とんでもないムードだと思う。

     

原子炉の状況は技術的には何も好転していない。IAEA天野之弥事務局長も「福島原発は依然深刻な状況にある」と断言している。原子炉の状況は悪化する一方である。炉心は安定した冷却に向かわず、高濃度の放射能は日々生産され、上空と排水と地下水との汚染は日本ばかりでなく世界に向けて拡大する一方である。

        

東電は「修復」の技術を持たないとしか思えない。技術を持たないことがわかってきた東電の、試行錯誤的なモグラたたきがいつまで続くのだろうか。

         

東芝や日立や三菱や関連企業の技術者たちの動員を東電が拒んでいるといううわさも流れている。東芝は一時1000人規模の動員を考えていたとのことである。

          

東電の工程表などというのは、初めから絵に描いた餅だ。今後も改定に改定を繰り返し、解決を先延ばしにするだけだろう。(記者会見で出てくる東電のメンバーの顔つきは、全員神経が1本欠落しているとしか思えない。)

        

東電ばかりでなく原子力産業に長けている技術は、「原発が安全である」ということを住民に対して宣伝してきた、長年培ってきた「宣撫工作」技術である。

        

おかげで我々は東電福島原発の水素爆発当初から、見事に、東電による宣撫工作(情報操作)によってとんでもない危険に馴化させられてきた。これからも、東電一企業がうみだした、数十年にわたる膨大な国家的負の遺産の修復につき合わされざるを得ないだろう。それが研究者としても実に悔しい。

         

連綿と東電とつるんできたかつての自民党政権と原子力関連学会も大いに責任がある。それにこの2団体こそいずれは徹底的に歴史的「検証」の対象にすべきであろう。もちろん東電を含む日本の電力企業全体も。 
     
        

(喜憂)

 

 

秘密

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