2011-05-17 07:03 | カテゴリ:未分類

その意気やよし:玄葉大臣の発言に思う
 

 

玄葉光一郎科学技術政策担当大臣は科学新聞で以下のように述べている。
  

「チェリノイブイリやスリーマイルで、旧ソ連やアメリカは後処理をして土地を放置したが、日本は土地を放置しないための科学技術を進めていくことが極めて大切だ。被災者の皆さんの気持ちに応えることになり、また克服して見せたら、世界から改めて一目も二目もおかれる日本になるはずだ」

    

    実にその意気やよし、である。

    

    何よりも、すべては溶融炉心が核爆発に至らないように封じ込められるかどうかにかかっている。素人目には事態は悪化の一途をたどっているように見える。

    

    核爆発に至らなくても原発三基の炉心溶融した原発は安定冷却まで数十年はかかるだろうから、すでに排ガスと冷却水との両面からの確実な環境(大気圏、土壌圏、水圏)放射能汚染が、ずっと続くことを覚悟しなければならないだろう。

    

  放射能と共存する生活というものはありえない。
 
  それでも、玄葉大臣が言うように<土地を放置しないための科学技術を進めていく>つもりならば、膨大な資金的な負担が必要になるだろう。

    

  玄葉大臣は、普通の科学者なら思考停止してしまう<奇想天外な大命題>を提示している。これを、自然科学に無知な大臣の大見得だと一蹴するのは簡単だ。せせら笑うのは簡単だ。

     

  しかし、研究者や技術者たちは、環境の隅々にまで浸透してしまった放射能を取り除くどのような技術があるのだろうか、今回は本気で真剣に考えてみる必要があるのではないだろうか。ウルトラCの技術があるのだろうか? なにを開発すべきだろうか? それぞれの専門分野の人たちがよく考えれば、いろいろな課題がきっと見えてくるはずである。

   

  それが、直接大命題の解決に役に立たなくても、将来の科学技術の発見や開発に、必ずつながるのである。

   

  すでに課題は出てきている。放射能が薄く降りそそぐ中で本当に住環境を確保しようとするならば、小生の乏しい構想力の中でも以下の課題があり、そのいくつかはすでに喫緊の課題として走っている。

    

1.超高濃度放射能原子炉汚染水を沈殿(凝集剤?)吸着濃縮 (膜の開発)する技術

(とくに健康影響の大きいSr90を強力にトラップして海水に漏出させない技術)

2.すでに漏出させた原発周辺の濃厚放射能汚染水を、原発周辺海域にとどめて拡散させない技術(吸着撒布剤の開発)

3.人が往来する道路の除染、道路の拡幅や防護壁の作成、居住区域の完全除染など、汚染のない隔離住環境区域の制度設計。

4.土壌汚染放射能を軽減する土木技術

5.土壌の放射能を有効に収奪する(ファイトレメデイエーション)植物の開発

6.土壌の放射能を可食部に吸収しない作物の開発

7.汚染建築資材や汚染植物を焼却するための放射能を拡散しない低温焼却炉の開発

8.高濃度放射能濃縮活性汚泥やその焼却灰を保管する方法や保管場所の確保

9.生物濃縮した放射能汚染野生動物の拡散を防止する方策

10.放射能汚染海底の汚染マップの作成。

11.放射能汚染海底を掃海除染する技術

12.。。。。。。

 

と、人に笑われるような課題を考えてきたが、どれも解決困難な課題ばかりだ。

      

賢明な強制避難させられている被害地域の住民は、もっともっと切実な課題を提示するだろう。
 
  
   

(森敏)

秘密

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