2008-05-08 08:49 | カテゴリ:未分類

ミャンマーのサイクロンでのコメの減収は?

 

  今回のミャンマーのサイクロンによる被害を航空写真で見て思ったことは、水田の被害である。高潮をかぶって、用水経路の破壊や土壌の塩害で2-3年は水田の復旧が困難ではなかろうか。毎日新聞によると

 

国連人道問題調整事務所の担当官は7日、河口地域で「(千葉県とほぼ同じ面積の)5000平方キロメートルが水につかっている」

 

ということである。少なく見積もってそのうちの2割が水田であるとして1000平方キロでいくらお米がとれるはずであったであろうか? 現地を見ていないので、現地が三毛作か、二毛作か、今回はサイクロンの前にすでに収穫していたのかを知らないが、その場合は次回以降のお米の収穫がどれくらい不可能になるかと考えてみたい。

 

ミャンマーでのお米の平均収量が10アールあたり低く見積もって200kg(低すぎるかな?)とすると約200万トンの減収となる。ミャンマーはひとりあたりの米の消費量が世界最高で年間200kgであるので、単純計算でもミャンマー国民は1000万人の食糧が不足することになる。二毛作だと2000万人分、3毛作だと3000万人分が足りなくなる。ちなみにミャンマーの人口は4200万人である。ミャンマーではおコメが最大の栄養源(カロリー源、タンパク源、ビタミン源)であり、他のものが容易に外国から入手できないので、お米の減収は即国民栄養の低下につながると考えられる。国民4人にひとりが飢えることになる。

 

本日現在サイクロンでの死者2万2980人、行方不明4万2119人と報じられているが、人道支援の医者師団などの入国が軍事政権から許されていないので、今後同じぐらいの数の人たちが不衛生故の疫病で死亡するのではないだろうか(不遜な予測であるが)?

 

  テレビでの映像を見ていて、この国の人たちが痩せているのが印象的である。よく言えば非常にスリムである。充分に食糧を得ているのであろうか? 3年前に北朝鮮を訪問して国民が華奢なのに驚いた。こども達の背が皆低い。栄養が足りないことが明らかであった。昔「ベルリンの壁」崩壊前に壁を通過して東ベルリンに入ったときの第一印象は男女とも東ベルリンの人たちが非常に華奢な体つきであったことだった。充分に食えていないのではないか、とすぐに思ったことである。

 

  人道支援は重要であるが、この災難を契機に日本は根本的にサイクロン被害地区の農業基盤整備の支援をすべきであろう。目に見える国際貢献の良いチャンスである。

 

ミャンマーの留学生に「家族はどうしている?」と訊いたところ、ミャンマーに国際電話をかけ続けているが、まだつながらないとのことである。

 

 

(森敏)

追記1:その後ミャンマー出身の女子学生は家族に国際電話がつながり、無事だとのことである。

追記2:その後の報道によると、ミャンマーの約2000万トンのお米がこのデルタ地帯に依存しているとのことである。したがって、この数字から逆算して水田面積が浸水面積の8割(4000平方キロメートル)で、このあたりの10アール当たりのお米の収量が 年間二毛作合計で10アール当たり500キログラムとすれば計算が合うことになる。(5月8日)

 

秘密

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