2011-05-01 08:40 | カテゴリ:未分類

 

 

  玄米を、胚乳(白米)、胚芽、糠(ヌカ)にわけてセシウムとストロンチウムの総量を安定同位元素であるセシウム(Cs133)とストロンチウム(Sr88) で分析しました。

 

  これまでに、天正らの放射性セシウム(Cs134)を用いたポット試験と、塚田らによる原水爆実験の放射性降下物で汚染された全国の圃場での放射性セシウム(Cs137)を測定したデータがあります。しかし実際に玄米中の総セシウム量を測ったデータがなかったので、安定同位元素(Cs133)で総セシウム含量を測定してみました。

 

  ついでに、Csと同じく降下していると思われる玄米中の総Sr含量なども測定しました。

 

  この表を見ると、放射性セシウム(天正らと塚田らのデータ)濃度と総セシウム濃度(森のデータ)は白米1に対して糠が約10の比率であり。安定同位元素と放射性同位元素は、種子への分布でほぼ同じ動きをしているとみてよいと思われます。

 

  この結果からみると、将来東電福島原発の放射性セシウム(Cs137+Cs134)で汚染したお米を食べるときに、白米は、玄米の5分の一濃度であることができるであることがわかります。(赤字を見てください)

 

  同時に、放射性セシウム(Sr90)含量は白米にすると玄米の4分の一濃度に低下するであろうこともわかります。(赤字を見てください)

 

 

Cs

森ら

天正ら

塚田ら

Cs133 (ppb)

Cs134 (cpm/g) 

Cs137 (Bq/kg)

白米

5.62

103

0.0048 (0.0011)

72.35

1319

0.041 (0.013)

玄米

32.19

胚芽

6.05

Sr

森ら

天正ら

塚田ら

Sr88 (ppb)

Sr90  (cpm/g)

Sr90 (Bq/kg)

白米

104

39

0.012 (0.0004)

1563

1043

0.35 (0.005)

玄米

452

胚芽

160

 ( )内は標準偏差です。
 
 

 

(森敏)

 

 付記:

以下に参考文献を記します。なお塚田らの研究には、この関連で英文の原著論文が多数ありますがここでは省略しています。

 

天正清・葉可霖・三井進午:水稲及び陸稲による土壌よりの90SrおよびCaの吸収と作物体内の分布  日本土壌肥料学会誌30,82-89(1959)

 

天正清・葉可霖・三井進午:水稲および陸稲による土壌よりの134CsおよびKの吸収と作物体内の分布 日本土壌肥料学会誌30,253-258(1959)

 

塚田祥文 イネにおける放射性核種の分布と土壌からの移行率 「ミニ百科原子力と環境のかかわり」平成18年度No2

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