WINEPブログ
「飯舘村のカエルの放射能汚染」
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2023-03-22 03:52 |
カテゴリ:未分類

岸田首相がキーウを電撃訪問した。
実に危険極まりない戦地への訪問だ。
久しぶりに日本外交のダイナミックスを味わっている。
帰路の安全確保を祈るばかりだ。
ウクライナのロシア軍による虐殺の地「ブチャ」への訪問や、ウクライナ「戦闘員追悼の壁」への献花など、各国要人のキーウ訪問心にはゼレンスキー大統領が大体付き合ってきた印象を持っているが、ゼレンスキー大統領が今回は岸田首相に付き合っていないのは少し気になったところである。あまりにも突然の訪問でそこまでゼレンスキー大統領が岸田首相に付き合う時間が取れなかったと好意的に解釈したい。何しろ時々刻々の戦況報告を聞き、それに対して指令を出しながらの外交を彼は展開しているのだから。
上に掲げたロイターが撮影した両首脳会談後での写真では、両首脳が覚書を交わした書類を抱えている。しかしその内容はまだ公開されていない。
さすがにこの内容は外務省がきっちりと詰めて作文されているものと思われるので、両国の外務省間では、岸田首相の訪問には事前に詳細な詰めがなされていたものと解釈したい。(それとも仮の表紙だけのファイルかもしれない。サインする場面がまだ放映されていないので)
この日は習近平がロシアを訪れており、意図的かどうかはわからないが、岸田首相のキーウ訪問がそれと真正面からぶつかった。覇権国と自由主義国とのダイナミックな外交が対照的に展開されている。
岸田首相は安倍内閣の時に長い間外相を務めていたので、案外世界の首脳は彼の顔を認知しているものと思われる。あまりにもサラリーマン的なのっぺら顔なので、軽く見られてきたと思うが、これからは少し厳しく、ロシアのラブロフ外相のように、「ふてぶてしい」顔で外交に臨んでもらいたい。
(森敏)
追記: この記事を書いたのは今朝の3時ごろだが、正午ごろレストランで外食しているときに、野球で日本がアメリカに 3:2 で勝利したという朗報が入った。午前中はハラハラドキドキで実に心臓に悪かった。めでたしめでたし。
追記2:
ウクライナのゼレンシキー大統領は21日、日本の岸田首相との会談時に、日本には、国際秩序とロシアの侵略からの防衛のために、世界を動員させるために協力するつもりがあると聞くことができたと発言し、日本に謝意を表明した。
ゼレンシキー氏は、「今日は、私たちの国の客人である、日本の岸田首相が、ブチャ視察からウクライナ訪問を始めた。ロシアのテロにより命を奪われた人々皆の追悼からだ。岸田氏は、キーウのミハイル黄金ドーム大聖堂近くの追悼の壁を訪れ、ウクライナのために亡くなった私たちの戦士たちを追悼した」と伝えた。
また同氏は、「そして、世界の首脳たちが、どんなリスクがあろうとも、勇気を示してウクライナを訪問し、私たちの自分の国やウクライナの独立を守っているだけでなく、世界に文明的なルール、文明的な生活が維持され、機能するようにするために戦っている人々に敬意を示すことは、非常に重要だ」と指摘した。
そして同氏は、「私たちの岸田氏の協議は、非常に生産的だった。今回の訪問が日本がG7、偉大な民主的な7つの国家グループの議長国である時に行われていることは指摘すべきだ。日本の強さ、日本のアジアにおける、平和とルールに基づいた国際秩序の防衛におけるリーダーシップ、日本のG7議長国としての責任を考慮すれば、私たちの今日の協議は本当にグローバルな決定をもたらしうるものだ」と発言した。
さらに同氏は、今回の協議で、安全保障、政治、制裁、経済、人道の分野の問題につき話し合ったとし、「日本には、私たちの復興へ加わる準備、その経済的・インフラ的プロセスのリーダーになる準備がある」と伝えた。
同時に同氏は、「しかし、今日、私は、日本には、国際秩序、侵略からの防衛、ロシアのテロからの防衛のために、世界をより積極的に動員するために、私たちと一緒に働く完全に具体的な準備があるということも聞いた。ありがとう、日本!」と強調した。
これに先立ち、21日、岸田首相は、ウクライナを訪問し、ゼレンシキー宇大統領と会談した。その他、岸田首相はまず、キーウ市到着後にキーウ州ブチャを訪れ、ロシア軍の残虐行為の犠牲者を追悼。その後再びキーウへ移動し、聖ミハイル黄金ドーム修道院横のロシアとの戦争で戦死したウクライナ軍人の追悼碑を訪れ、献花を行っていた。
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