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WINEPブログ内で「 文科省 」を含む記事

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2024-01-10 15:38 | カテゴリ:未分類
東大の農学部獣医学科は1960年代の小生が学生の頃は、教養学部からの進学率が農学部の学科の中で最低で、定員が底割れしていた。農芸化学科が一番人気が高かった。

小生の記憶では1990年ごろから、シリーズ物の少女漫画「動物のお医者さん」(佐々木倫子)の人気が沸騰して、徐々に成績のいい女子学生が獣医学科に進学するようになって、2010年ごろにピークを迎え、それまでずっと人気が高かった農芸化学科を抜いていった。実際、獣医学科の教員にnatureやscienceへの投稿歴のある人物がどんどん採用されるようになってきた。だから獣医学科には成績の良い学生の比率が高いのではないだろうか、と定年退職後からもずっと思っていた。

ところが先日の東大農学部教員の忘年会で、その獣医学科の学生による人気がプラトーに達して、最近は少し落ちてきているのではないかとの話を聴いた。それはなぜかというに、SDGs(Sustainable Development Goals)に敏感な優秀な(?)学生たちが、

①牛のゲップの中のメタンガスが、環境汚染(温室効果)に影響していることが明らかになった。
②牛肉の生産は最も他の動物(鶏、豚など)に比べて飼料効率が悪いので、人の穀物と拮抗する、等の理由で、先進国の人々から牛肉離れが起きている。

等の思想的理由からだろうということであった。
(牛のゲップから排出されるメタンガスは、地球上の全温室効果ガスの約4%を占めている。また、メタンガスは二酸化炭素(CO2)の約25倍の温室効果があると言われている。つまり、牛のゲップは地球温暖化に大きな影響を与えていると言える。このため、牛のゲップからのメタンガス排出を抑制する取り組みが世界中で求められている)

本日の朝日新聞には、以上のような問題の解決の試みとして、人造培養肉の開発、メタンを発生させない飼料の開発等が報じられていた。想像力を働かせれば、このほかにいっぱいSDGsに関係する獣医学が学問的にやる課題はあるだろうと思う。

「大豆由来の加工肉は添加物だらけでテクスチャーもよくないね。うまくない」と獣医学科の先生に云ったら「最近の技術の進歩はとてつもなく早いから、そのうちおいしくなりますよ」というご託宣であった。

ところで、案外ほとんどの国民には知られていないようだが、現在900名弱が、毎年の獣医師国家試験の合格者だ。つまり獣医師は毎年900人弱誕生してくれればいいという文科省や農水省や厚労省の方針なのだ。なので、全国の獣医学科への入学には受験生は旧帝大並みの偏差値を強いられている。受験はかなりの狭き門なのである。
   
(これに対して、医師の国家試験の定員枠は獣医師試験の10倍の10000人前後である。ちなみに現在の獣医師免許保持者は4万人弱、医師免許保持者は32万7千人弱である。)


(森敏)

付記:書き忘れたが、獣医学科の人気が高まったもう一つの理由は、急速にバイオテクノロジーの技術が台頭してきたこととも強く関連している。医学部では人間に遺伝子組み換えの技術を安易には適応できないが、獣医学科では得意とする哺乳動物でも犬・猫など、従来から医学部が扱うラッテ・モルモット・マウス・ハムスターなどよりもより人間に近い哺乳動物を躊躇なく扱える。だから遺伝子組み換えの結果が早く出て、論文が早く書けるという、学問上の大きなメリットがあるという魅力が、やる気のある若者に魅力的だったからだとも思われる。
2023-12-10 14:03 | カテゴリ:未分類

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26歳の芦屋市長が提案した教育委員の人事案、市議会が反対多数で否決…市議「縁もゆかりもない」
読売新聞によるストーリー・12月1日

 兵庫県芦屋市の高島遼輔市長(26)が1日に提案した新たな教育委員長の人事案が、市議会で反対多数で否決された。高島市長が重要テーマとした教育改革に議会から注文が付いた格好で、「丁寧さが足りない」との批判の声が上がっている。

 市教育委員の定数は4人で、任命には議会の同意が必要。5日で任期満了となった上月敏子氏の後任として、元さいたま市教育長の細田真由美氏を後任とする人事案で、採決結果は賛成7、反対10、棄権3だった。

 細田氏は、今年9月に芦屋市が連携協定を結んだ東京大公共政策大学院の非常勤講師を務める。高島市長はオンラインを含め数十時間議論したといい、「経験豊富で、英語教育や不登校の取り組みについて教育観が合っていた」と提案の理由を説明する。

 議会関係者によると、11月30日に開かれた非公開の市議会全体協議会で、市は、細田氏を任命するとの方針を説明。上月氏の続投が有力視されていたため、驚いた議員が多く、質問も相次いだという。

 本会議で反対したある市議は「芦屋に縁もゆかりもなく、他にも要職を兼ねている。芦屋の教育が最優先されるのか疑問で、教育委員制度の軽視だ」と憤る。

 高島市長は「最高の学びの環境を期待していたであろう芦屋の子どもたちに申し訳ない」と話している。
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以上、新進気鋭の灘高校の後輩の高島りょうすけ市長が議会で苦杯をなめている。落下傘のように25歳という若さで芦屋市長に当選したので、周りはまだ少ない同志で芦屋市の行政を執行しなければならないので、なかなか議会での多数派にはなれず苦労している様子だ。
  
  その姿は、部外者から見ていると、流行作家からいきなり日大理事長の座に落下傘のように就任した、林真理子さんが、日大アメフト部員たちによる薬物汚染事件で、学内理事会や文科省や外部マスコミにふり回されている姿とどこか似ている。
  
  いま、回顧するに、芦屋市は終戦後には、「国際文化住宅都市」を宣言して、小生の小中学校のころは、阪神間で最も活発な教育や文化活動がおこなわれていた。内海市長時代だったと思う。文科省も先進的なモデル校として芦屋の小中学校に補助金をつけて校舎の再建や文化活動などにもお金をつけていた。

  芦屋高校が甲子園で優勝したり、浜芦屋公園では「アンデパンダン展」が毎年開かれたりしていた。映画鑑賞もしょっちゅう開かれていた。
  
  だから芦屋の中学校には付近の市町村からの越境入学生がクラスの10%ぐらいいた。(小生が知らなかったからだけなのかもしれないが)「いじめ」などはほとんどなかったと思う。今から思い返すと、もちろんひどい教師もいっぱいいたのだが。とにかく、皆が貧しかったが、むちゃくちゃ生徒に活気があったように思う。
  
  1960年に小生が東京に出てきた頃あたりから、芦屋市では、間接的にだが小中高の教育水準の低下が聞こえてきた。やる気のある生徒たちが市内から逃げ出しているということだった。どこか歯車が狂ってきたようだった。阪神大震災後は特に活気が失われているように思われる。たまに墓参りに帰るとそういう雰囲気が感じられる。
  
  高島市長は芦屋市出身ではないが、灘中・灘高・東大・ハーバード大(環境公共政策?)を勉学して、芦屋市役所では一時インターンをやっていたということだ。そこでいやというほど芦屋市政の改善すべき点を見抜いたのだと思う。
  
  急速に同志を増やして、目指す市政を進めてもらいたいものだ。小生の超高齢の小中学の同期生はどうか高島市長の足を引っ張らずに支援してやってほしい。
  
  残念ながら今回で人生最後の精道中学校の同窓会に行けなかったので、同窓会でそのような呼びかけができなかったのが今さらながら、悔やまれる。

  
(森敏)

 付記:
  それかあらぬか、高島市長は市民との対話を一層強化する方針のようです。
以下は本日の高島市長のX(旧Twitter)のほんの一部です。勝手に転載しました。
 
■「対話」にこだわる。市民と一緒に未来を創造する場へ

前回10月の対話集会では、10代から70代まで、幅広い世代の方々が参加してくださりました。
その中で心がけたのは、「市長が要望を聞く場」から「対話を通じて市長と一緒に未来を創造する場」への刷新です。
お忙しい中せっかく足を運んでくださるのだから、官僚答弁は聞きたくないはず。
でも、市長の独断で答えられることもほとんどないんです。
だからこそ、要望を聞いて「考えておきます」で答えるのではなく、提案を聞いて「もっと聞かせてください」と対話を重ねる、そんなスタイルの集会を目指しました。
実際、私からの深掘りだけでなく、時には参加者同士で深掘りの議論が始まったことも。
その甲斐あってか、会の満足度は85%、市長の説明のわかりやすさは100%、次回も参加したいと答えた方は96%でした。
詳しい模様は、ぜひこちらの記事をご覧ください。
https://note.com/takashimaryosuke/n/ncfc17bb3f9fa…
2023-11-26 04:38 | カテゴリ:未分類
「::::::::人間よく眠って食べていれば、たいていのことは乗り切れますよ。とにかく私は眠るの。友達から分けてもらったナントカ菌のジュース飲んで、ヤクルト1000をキュツ。周りの人からハガネのメンタルと言われています」と、林真理子さんが随筆で述べている(週刊文春)。
  
彼女は日大理事長に就任して、早くもアメフト部の部員の大麻汚染で「学内ガバナンスがなっていない」と第三者委員会や文科省からのクレームで振り回されているようだが、意外にめげていないようだ。理事会では学長と副学長が辞任勧告に応じていないが、彼女は年俸を半額に削減されることにあっさり了承しているようだ。まさにハガネのメンタルというべきか。
  
ところで今回の大麻事件に対する日大の学生や社会人卒業生たちの彼女に対する評判はどうなんだろう。全然聞こえてこないが、マスコミは取材してみるべきかと思う。
  
小説家である林真理子は、意外と冷静にこの間のアメフト事件の推移を観察して、楽しんでいるのではないかと、小生は推理する。渦中の人であるにもかかわらず、毎週随筆を書いている彼女の胆力には敬服している。
  
理事長に就任して以来日本のあちこちに点在する日大財閥系の学校や学部を訪問して日大の全貌を把握しようとして努力している矢先のアメフト部大麻汚染である。この責めをガバナンスに未熟な段階の林真理子理事長に押し付けるのには無理があるだろうと、小生は全くの部外者だがそう思う。アメリカ大統領だって、就任後半年間は「お手並み拝見」で多少の失態は許されているようだから。
  
彼女がヤクルト1000(Y1000)には睡眠効果があるということなのでそれを信じて飲んでいるのもご愛敬である。そのおかげで睡眠がとれてメンタルが強く行けていると信じているのかもしれない。
  
小生ももう1か月になるが、まだY1000を試験的に飲み続けているが、効果のほどは判然としない。寝つきがいいのは間違いないようだ。しかし足の痙攣で夜中に何度も目が覚めるのを抑えて熟睡させる(覚醒させない)ほどの鎮痛効果はまだない。

    
   
(森敏)
付記:以下の出典は昨日のネットの新聞社の記事です。すべての新聞が伝えています。
    
日本大学アメフト部の薬物事件をめぐる問題で、22日に行われた大学の臨時理事会で、林真理子理事長に対し大幅な減給を求める処分案が示され、林理事長本人も了承する考えを示したことが関係者への取材でわかった。
アメフト部の薬物事件をめぐり、日本大学では午後5時から臨時理事会が開かれ、林真理子理事長に対し50%減給とする処分案が示され、林理事長は了承する考えを示したという
一方、酒井学長と沢田副学長に対しては辞任が勧告されたが、2人は反対の意向を示していることも関係者への取材でわかった。
薬物事件をめぐる学内の対応について、第三者委員会は「学長および理事長によるガバナンスが全く機能しなかった」と指摘している。


追記1:本日のニュースでは、林真理子理事長は下記のように「ハガネのメンタル」でガバナンスを発揮しているようですね。

【速報】沢田副学長が林真理子理事長をパワハラで提訴 日大アメフト部薬物問題で
FNNプライムオンライン によるストーリー • 1 時間

日本大学アメフト部の薬物事件をめぐる問題で、沢田副学長は、辞任を強要されたのはパワハラにあたるなどととして、林真理子理事長を提訴した。

日大の沢田康広副学長は、さきほど、林理事長に対し、1000万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁におこした。

訴状によると、薬物事件の対応を巡り、林理事長から辞任を強要されたことや、合理的な理由を告げられることなく、ほぼ全ての会議への出席を禁止されたことは、パワハラにあたるなどとしている。
一方、関係者によると、沢田副学長と酒井健夫学長は混乱を避けるため、理事会による辞任の勧告を受け入れる意向で、回答期限のきょう、返答するという。

22日開かれた臨時理事会で、沢田副学長と酒井学長に辞任を勧告し、林理事長を減給とする案がまとめられていた。

追記2: 日大の臨時理事会が29日に開かれ、林真理子理事長を減俸50%(6か月)とし、酒井健夫学長は年度末、沢田康広副学長は12月末に、それぞれ辞任することを決定した。次期学長は年度内に選出する予定。(朝日新聞ネット)
2022-12-09 14:14 | カテゴリ:未分類
30年以上前に「高度技術社会のパースペクテイブ」(竹内啓研究代表)という、『文理融合』のプロジェクトが、文科省の「重点研究」で始まった。その時に、公募班に若い研究者であった宮台氏が公募してきて、竹内先生が宮台さんの当時流行が始まった ”援助交際” に関する研究を 「これは面白い!」 と評価して、採択したことを覚えている。その後彼はぐんぐんと成長して、マスコミの寵児になっていった。

条件反射が早く、話術が巧みで、快刀乱麻で、文章も切れるので、マスコミの引っ張りだこである。

今回彼を狙った人物がどういう思想的背景を持った人物か知らないが、世の中を楽しくしてくれる人物を、世の中から消さないでほしいと思う。

社会学者というものは、あらゆる社会現象に対して、感度を高めておかねばならないので、危険を察知したら、声高に叫ばなければならない。それに過剰に反応して、反感を持つ人も多々あるとは思う。

しかし、社会学者という社会のカナリアを窒息させてはいけない。そんなことをするといずれは自分自身が窒息することになりかねない。



「頭や心がダメージを受けている訳ではない」
 宮台真司さんが“活動再開”
日テレNEWS – 2022. 21:37

男に切りつけられ重傷を負った社会学者で東京都立大学教授の宮台真司さんが7日、インターネット番組に出演、「頭や心がダメージを受けている訳ではない」として、活動を再開すると発表しました。

社会学者 東京都立大学 宮台真司教授
「僕にとって、驚天動地の事態ではありました。驚くほどの速度で回復して、自力で動けるようになったということで退院させていただいた」
社会学者の宮台真司さんが7日、耳のあたりにガーゼをあてた状態でインターネット番組に出演しました。11月29日、東京都立大学で男に切りつけられ重傷を負いました。

社会学者 東京都立大学 宮台真司教授
「(手術中)麻酔ぶち込まれまくりの状況で、意識ももうろうとしているしみたいなことだったので。これだけ深刻なのに(報道では)『重傷だが命に別条はない』。言葉の軽さと自分の置かれている状況のギャップに結構衝撃を受けました」
宮台さんは、事件については、「私が推測することは一切ありません」と話すにとどめました。「頭や心がダメージを受けている訳ではない」として、活動を再開すると発表しました。

宮台さんを切りつけた男は逃走中で、警視庁が行方を追っています。(8日午後5時30分時点)

2022-11-07 19:54 | カテゴリ:未分類

  1944-45年ごろの太平洋戦争での日本の敗戦前は、テニアンやサイパンから飛んでくるB29による米軍の激しい絨毯(じゅうたん)爆撃で、日本の東京を中心に主要な地方都市は焼失した。アメリカ軍はやりたい放題のことをやらかしたのだ。それをあらかじめ見越してか、都市部の小学生を地方の田舎の小学校舎へ強制的な集団学童疎開を文科省が指導した。

  子供たちを命の危険から避けるのが最優先課題であったのだが、実は都心部の深刻な食糧危機(食い扶持減らし)が大きな誘因であった。それでも疎開させられた子供たちはひもじい思いで、何かにつけて農村の地元の子供たちからからいじめに会い差別された。多くの学童が「疎開」に対してはいい思い出を抱いていない。あまりにも食べ物がひもじかったからでもある。

  現在の上皇も幼少のころは日光の御用邸に学童疎開していた。腹ペコのひもじい思いをしていたに違いない。

  ウクライナの大都市キーウが、今後もさらに狂犬プーチンの異常なばかりの執念で、「神風ドローン」や「長距離ロケット砲」によって、メタメタにされる可能性が出てきた。すでに、主要な電力施設が破壊されて、冬を迎えた暖房を乗り越えられなくなって、人々に薪ストーブが使える田舎への疎開を呼び掛ける事態になっている。このままでは病弱者や老人に多数の死者が出るだろう。

  食糧危機はまだ叫ばれていないが、物流が遮断された地方によっては相当深刻になっているものと想像する。どこまで続くぬかるみぞ。

  早く狂犬プーチンを拘束しなければ!





停電継続、450万人以上に影響 キーウ市長、「一時退避」に言及

7日17時51分共同通信
 【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は6日のビデオ演説で、首都キーウ(キエフ)と6州で計画停電が行われ、450万人以上に影響したと述べた。停電の大半が首都とその周辺と説明。キーウのクリチコ市長は5日のテレビ番組で、完全な停電や断水といった最悪の事態となれば、一時的退避もあり得るとの考えを示した。

 クリチコ氏は「敵は町に暖房や電気、水がなくなり、われわれが死ぬようにあらゆる手を尽くしている」と指摘。市当局は「あらゆるシナリオに備えている」と説明し、市民に飲料水や食料の備蓄を呼びかけた。市内に100カ所の「暖房シェルター」を設置する方針も発表した。



(森敏)
付記:これまでも、各所で述べたことだが、小生の8人家族は敗戦直前に朝鮮から高知市旭駅前町に引き揚げてきたものの、親父が次男で田畑がなく、敗戦で「朝鮮電力」のサラリーマンを失職して、戦後は母親がタンスの着物とバカ芋をお百姓さんと物々交換していた。極貧だった。日本中では農家以外のだれもが飢えていたのだ。

  小麦の生産国であるウクライナがパンが食べられ無いところまで追い込まれないことを祈るのみだ。


追記1 11月10日にヘルソン市がロシア軍から解放された。ロシア軍は撤退前にインフラをメタメタに破壊の限りを尽くしたので、ヘルソン市にはウクライナ産の小麦粉が豊かにあっても、電力インフラが破壊されているので、電気が来なくて、調理が出来ずに、食糧難なんだそうである。平和な日本ではとても想像できなかった事態ですね!
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