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2018-10-26 06:23 | カテゴリ:未分類
 

 前回のブログでは、過去の2011年から2017年までの、ジョロウグモの放射能を紹介した。
    
  その時は、直近の10月に2回福島の浪江町と双葉町で採取した27匹のジョロウグモと偶然見つけた1匹のコガネグモを、まだ測定中であったので、今回はその測定結果を紹介する。
     
  今回は福島調査の直前に襲った台風21号と24号のためか、クモの巣が破れて例年よりもクモは激減していた。
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1匹ずつU8カップに捕獲したジョロウグモ
       
  上図のようにGe半導体測定容器U8カップに1匹ずつ採取してきた(1匹ずつでないと必ずジョロウグモでは共食いの激しいあら争いが起こる!)ものを、大学で直ちにNaIでの測定用カップに1匹ずつ入れなおして、NaI法で測定した。一匹ずつGe半導体法で測定するには、とても時間がかかるからである。
     
  したがって今年のデータは乾物重当たりの放射能値ではなく、生体重当たりの放射能値になっている。例年と比較するにはおよそ、この2-3倍を掛けるとよいはずである。
     
  ほとんどのクモは雌クモで腹がパンパンで出産まじかであった。雄クモが4匹ばかり取れたのだが、これらは雌クモの20分の一ぐらいと非常に小さくて、個体あたりの総放射能が少ないのですべて検出限界値以下であったので下図からは省いている(あらためてGe法で測る予定である)。
      
  除染を全くしていない空間線量が現在も非常に高いところ(浪江町3-5μSv/h、双葉町13-15、16-19、14μSv/h) でのクモのサンプルであるので、ジョロウグモもコガネクモも内部被ばくはいまだに強烈に高いことがわかる。
 
    
      
高い空間線量を示す放射能汚染地区では、現在では主として土壌の有機物層が放射性セシウム汚染しており、これらの可溶性放射能はバクテリア、カビ、などの栄養源となって濃縮しており、クモはこれらのカビ、バクテリア、その他の地虫を食べている。そのため、いまだに内部放射能被ばくが下がらないと思われる。





 

 
 
スライド2 
 
(森敏)
2018-10-12 14:55 | カテゴリ:未分類
コウノトリはぐくむお米jpeg 
コウノトリ育むお米 有機米

Organic Healthy+Beauty +Ecology の表示

 

 


     

千葉の「幕張メッセ」で農業EXPOが本日までおこなわれている。(1010-12日)

「国際ガーデンEXPO,

「農業資材EXPO,

「次世代農業EXPO,

「6次産業化EXPO,

「道工具作業用品EXPO

に加えて、今年は大々的にブースを広げて

「日本の食品輸出EXPO」(ここだけで主催者によれば600社10000商品とのこと)が併設して開催されていた。

 

すぐには実用化を必ずしも期待されていない大学の研究紹介と異なり、すでに商品化されていたり、これからの商品としての可能性を探る試供品が、多数展示されていた。多くは中小企業の人たちの取り組みで、実に真剣な熱気が感じられた。小生はこのイベントに毎年参加して勉強させてもらっているので、今年も新しい企画や商品だけに興味を絞って、各所の展示ブースに立ち寄ったのだが、どのブースでも、うっかり立ち寄ると、熱心な説明員の売り込みに応答して多少の議論をしなければならないので、たえず気圧され気味であった。
 
  あまりにもブースの数が多すぎて、とても回り切れなくて、2日間だけでドット疲れた。ただし、「日本の食品輸出EXPO」の展示では、600もあるほほ半数のブースで、試食や試飲が出来たので、生来食い意地の張った小生にとってはとても楽しかったのだが。ここの商品は輸出狙いなので英語や中国語でのラベルが多く、会場はアジア系外国人バイヤーでごった返していた。

    

ところで、小生の一番の興味はどこかの業者が「米パン」を学校給食に採用する取り組みがないかであった。先日見たばかりのテレビでは、お茶碗に盛った “白いご飯”と並べて“小麦粉パン”を学校給食で児童に出してみると、およそ7割が、パンを選んだということであった。その理由として、ご飯は残すと先生に叱られる、食器を洗う手間がわずらわしい、などなど。それにくらべてパンなら完食できる、というような児童の感想が紹介されていた。

 

そこで子供たちにお米をどんどん食べてもらうためには、どうすればいいのだろうか? と考えた。「米パン」や「米あんパン」や「サンドイッチ米パン」を提供することが考えられる。そこで展示会場で大企業の小麦の製粉メーカーや、米粉メーカーや、米パンメーカーに、いろんな角度から質問を投げかけてみると、おおよそ以下のことが分かった。

 

 10年ほど前から学校給食にお米を取り入れることは文科省で薦められて普及しているが、使用量は頭打ちかむしろ低下傾向にある。「米パン」はもちもち感があることと、冷えると固くなるので、給食の時間のタイミングに合わせるのがむつかしい。日本ではパンのイメージが大略 “ふわふわ感” があるべきだと子供たちの頭に刷り込まれているようなので、冷えた「米パン」は、「これはパンではない」、という違和感があるのではないか。「米パン」にすると、現時点では国産のお米の原価が小麦の2倍である、。「米あんパン」などにすると子供達は食べるかもしれないが、さらに値段がかさむ。一食300円弱の学校給食で決められている値段ではほかの栄養成分のおかずなどに影響が出るので、とてもむつかしいだろう。

 

などと供給側は「米パン」で学校給食に食い込むのは実に消極的で、製品化する前にほぼ断念を強いられているようである。できない理由ばかり聞かされた。

    

それでも、米麺(べいめん)を細切りにしてサラダで提供したり、月に一食は地産地消農産物を採用すべきであるという自治体の規則で、辛くも週にいっぺんは米飯にしているところもある。というぐあいであった。

 

義務教育での「食育」は単に「栄養と健康」に関する知識ばかりでなく、当たり前のことだが、食べ物の生産と環境問題が切っても切れない関係にあることも教えるきっかけにすべきものである。お米の生産現場である水田の多面的機能(洪水時の貯水機能、景観保持機能、生物多様性の保持機能などなど)を環境問題として、しっかり教育すべきなのである。日本ではお米の生産は国土保全に必須である。だから子供のときからお米をおいしく、おなか一杯に食べてもらうことが必要である。

 

少子化の日本の次世代への教育投資は、今や喫緊の課題である。子供の健康な体を作り、環境問題に貢献する「お米食」はもっと強く推し進めるべきだと思う。それが限界にきているのなら、子供達が食べやすい「米パン食」 さらには「サンドイッチ米パン食」 などを学校給食用に開発すべきであろう。多少とも費用が掛かっても、次世代の育成と環境保全のためには実に安い投資だと思う。

   

正確な記憶でないのだが、今回文科省は学校の地震に危険なブロック塀除去対策に60億円、夏の高温の教室のクーラー対策に800億円を補正予算で計上したと、たしかテレビで報じられていた。

    

文部科学省の調査(2014年5月1日現在)で全国平均の学校給食費の個人負担の月額は、公立小学校高学年で4277円(1食あたり246円)、中学校4882円(同286円)ということである。これにあと毎食50円ぐらい国が負担すれば「サンドイッチ米パン」をつくることはさほど困難ではないだろうか? これだとおかずを米と共に摂取するので、一挙両得ではないだろうか? 
      
 
というようなことをつらつら帰りの東京駅まで40分ばかりかかる京葉線の鈍行のなかで夢見心地で考えていた。  


 (森敏)

2018-09-09 18:58 | カテゴリ:未分類

         北海道胆振東部地震の厚真町の震度7の人的物的被害は壮絶だ。しかし、地質学的に見事な総がかり的な山並みの上空からの地滑りをテレビ見ていて、
  
いぶり地震山肌jpeg 
   激しくあちこちが崩落した山肌(NHKテレビから)


かつてじっくりと拝読したことがある故山田忍教授(帯広畜産大学)の

「火山性地土性調査法と北海道に於ける火山性土壤」

という論文を思い出した。文献検索して出てきたこの表題は、山田先生の北大での博士論文だが、小生が読んだのは確か養賢堂の「農業及び園芸」誌の総説だったと思う。(残念ながら検索してもすぐには出てこない)。
          
      この山田教室の門下生であった研究室(故三井進午教授:植物栄養肥料学研究室)の先輩の某氏は、博士課程からは東大に来たのだが、卒論生や修士課程のときには帯広畜産大学で山田忍先生に引き連れられて、北海道の全域の土性をくまなく調査させられたということであった。そのやり方はまさに「足で稼ぐ」体力勝負もので、あちこちで2メートル以上の穴を掘ったり、断崖の土壌断面を詳細に観察して、この白い堆積層は樽前山が何年に噴火した火山灰のものだとか、この褐色の堆積層は有珠岳が何年に噴火した火山灰のものだとか、という同定のしかたであったとのことである。このようにして北海道全域の火山灰土(テフラ)の分布の立体画像を楕円状に表示した図であったと記憶している。まさに古典的な手書きのアナログな土壌分布図である。いまその図を見れば北海道胆振地方の今回地滑りを起こした上層の火山灰がどこの火山由来のものかが直ちにわかるはずである。
 

      そういうつもりで、また文献検索していたら、北海道大学の土壌学教室の故佐々木清一教授(たぶん山田忍先生のお弟子さん)の総説が出てきた(農業土木学会誌 第46巻1号27-30頁)。以下その論文を参照させてもらう。

           

      以下に示す図-1を見ると、論文からの複写の図があまり分解能が鮮明ではないので、わかりにくいのだが、テフラ(火山放出物)は震央であった胆振地方(図- 2)に遠近の火山群からいろいろの年代に重層的に降り注いでいることがわかる。また以下の表1の左端の行の「胆振」(赤線でアンダーラインの欄)を見るとこの地方では他の地方に比べてダントツの面積で「火山放出物未熟土」「湿性火山放出物未熟土」「黒色火山性土」が大半の面積を占めており、胆振地方の森林の表土がまだ十分に固まっていない比較的新鮮な火山灰土であることがわかる。
      
      これらが、今回未曽有の震度7の激震で、簡単に緩い山の勾配でも胆振地方では地滑りを起こした所以なのだろう。それはこれまで、豪雨による地滑りで説明されたものとは全く異なる。火山礫も含まれる60センチばかりの深さの重層的な火山灰土がゆすられてスギ林も崩壊滑落したという「砂上の楼閣」の原理によるものであろう。
 
 
    
 
北海道テフラの分布jpeg 
  
 
スライド2 
     図-2 星印は今回の北海道胆振東部地震の震源地。茶色から黄色の層が震度が高かったことを意味する激震地域。(図-1と比較のこと)  
      
 
 テフラの成分jpeg 

 

  

(森敏)

追記1.山田忍先生は昭和30年に日本農学賞を授賞されている。この研究は北海道火山灰土壌研究の原点ともいうべきものである。
            
              

 追記2.小生がここで紹介した土壌調査の手法はペドロジストの常套手段で別に珍しい手法ではない。日本のペドロジスト(土壌分類学者とでも訳すべきか)は実に土壌断面を眺めていろいろと想像をたくましくするのが大好きで、現地で一つの土壌断面を眺めながら何時間でも彼らは議論をし続けることができる。研究者によっては深入りして想像をたくましくして哲学者のような蘊蓄を語る人もいる。明治以来の長きにわたって、農水省の指導によって、地道に日本の全国の土壌マップは作成されて来ている。それらは、農作物の作付けに肥沃な土壌だろうか、災害時に強靭な土壌だろうか、などなどいろいろな側面で役に立っている。小生も大学院生の頃茨城県石岡地区を1週間にわたって土壌調査の指導を受けたことがある。その時、地質年代の太古の造山運動や火山の噴火から恐竜の時代などと空想をたくましくして、現在の土壌断面を解釈しなければならないと、今は亡き橋元秀教茨城県農業試験場土壌肥料部長に教訓されたことを強烈に覚えている。(宮澤賢治も関豊太郎教授と一緒に岩手県を土壌調査させられていることは、以前にもこのブログでのべたことがある。 )
             
    その意味において、テレビで放映解説された北海道は地質年代的には東西から2つの島が合体してできたもので、その二つの境界に「胆振」があるので(図2)、その上の土質は両方の島から流れ込んできた岩石や土壌などの比較的浅い堆積物なのでので、東西からの「ずれ」が起こる直下型地震も起こりやすいだろう、という説は、きわめて説得力があった(図3)。
 
スライド1 
図3.北海道の地質年代的なできかた。(NHKテレビから)

 

   

昭和30年日本農学賞火山性地土性調査法と北海道における火山性土壌山田  忍
2018-08-22 15:29 | カテゴリ:未分類

  県立金足農業高校の高校野球の準優勝は実に立派だった。

  

  秋田県では、スポーツでは他にも女子バドミントンのナガ・マツペアが活躍している。

  

  女子フィギャースケートのロシアのザギトワ選手やロシアのプーチン大統領には秋田犬が寄贈されたことも耳に新しい。それよりはるか前から有名な秋田犬は「忠犬ハチ公」であり、渋谷ばかりでなく、東大農学部正門を入ってすぐ横には上野英三郎教授とじゃれているハチ公の銅像がある(すぐ近くの農学部展示館にはこのハチ公の内臓がフィラリアに侵されている内臓標本がそのまま保存されている。一見の価値ありです。)

  

  秋田県ではぎばさ(海藻)とか金農パンケーキなどをこれから販路拡大したいとのこと(東京新聞)

 

  実はいささか専門的になるが、昨年秋田県立大学の植物栄養学研究室が「放射性セシウムを吸収しないイネ」の開発に成功したことは、大学の研究者があまりにも謙虚であるためか、あまり話題になっていない。しかし、これは世界に誇るべき秋田県の快挙である。秋田県立大学は金足農業高校と同様、秋田県が財政的なスポンサーであるからである。あまり声を大にして言いたくないことだが、もしも今後の日本、韓国、中国などの稲作国で原子炉爆発を起こして放射性セシウムで土壌汚染したら、このお米の品種をカリ肥料の施用と共に翌年から使えばよいからである。この品種はほとんど放射性セシウムを玄米種子に移行させないからである。以下に紹介しておいた。

 

http://www.winep.jp/news/204.html

 

  一方で、北朝鮮からの核ミサイル迎撃に向けてと称してイージスアショアを秋田県(と山口県)に防衛省が設置するという事が既定の事実のように来年度の防衛予算(2基で約2700億円)に計上されようとしている。このアメリカの軍需産業に支払う金額は、秋田県の全農業が生み出す農業生産額が1745億円であるのにくらべて、膨大な税金の浪費と言わざるを得ない。秋田県にとって、今年がいいことずくめの話ばかりではないのが、残念である。

     

(森敏)
追記1:高校野球の決勝戦までの連投で、最後の決勝戦途中で、急激に腰を痛めたという吉田投手は、秋田の郷里に凱旋して、テレビのインタビューで
「今、何が一番したいですか?」と問われて
「うちに帰って自分の布団でぐっすり寝たいです!」と答えていた。
肩を痛めたと思ったら、腰でよかったですね。腰の休養には自分の布団が一番なんですね。
同じ日にアメリカで活躍するダルビッシュ投手は完全に肩を痛めて今季は再起が絶望的とか。吉田君には、プロ野球に行って、力みすぎて、消耗品のように使われれて、早々に捨てられるような人生を歩むことのないように祈りたいものです。生真面目で責任感が強すぎるのが心配ですね。心ある地元ファンの誰もがそう思っているのではないでしょうか。
 
追記2:金足農業高校は秋田県立大学と高大連携を推進しており、数名が毎年秋田県立大学に進学しているんだそうです。
 
追記3.金足農業高校の甲子園での活躍に対して秋田県立大学でも「奉加帳」が回され相当の寄付金が集められたんだそうです。決勝戦ではいてもたってもおられず午後からわざわざ休暇を取ってスーパーハイビジョンテレビの会場での応援に旗を持って駆け付けた人も多かったとか。まさに吉田君の活躍は秋田県全県民を巻き込んだフィーバーだったんですね。
 
追記4.以下の記事や実際のテレビでの彼の投球を見ていると、素人の小生でも、「ちょっと危ういな」という気持ちを持った。プロで通じるか心配になってきた。やはり常時150km以上/hの直球を投げることができなければ、チェンジアップの技巧のみではプロには通じないだろう。もっともっと体つくりにプロのコーチの指導を受けないと、自己流のがむしゃらでは、球速の成長が伸び悩んで、本人も早々に肩を痛める壁にぶつかるのではないか。(9月1日 記)

以下本日の記事です

  

 野球の第12回U18(18歳以下)アジア選手権(宮崎市、9月3日開幕)に出場する高校日本代表チームは8月31日、KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎(宮崎市)で宮崎県高校選抜と壮行試合をし、4―2で勝利した。

 2点リードの九回、吉田輝星(金足農)にやっと出番が巡ってきた。代表初登板。「投げたい」という気持ちがあふれ出た。ベンチからマウンドへ全力で駆けた。「しようとは思っていなかったんですが、気づいたら全力でした」。高ぶる右腕を、宮崎の1万6千人の観衆が大歓声で迎えた。

 甲子園以来となる実戦。そこで見せたような冷静な力配分は必要なかった。初球からトップギア。「体が動きすぎて、ボールが行きすぎて、気持ちもあがっていました」:::::
 

追記:後で知ったのだが、ルポライター広尾晃氏による
  
金足農「投手の玉砕」を賞賛する甲子園の病
   
という記事が載った。
    
高校野球で活躍した投手が、肩を酷使して、
    
松坂大輔以外は必ずしもプロで活躍できていない事実を述べて説得力がある。
 
必読だろう。
      
https://toyokeizai.net/articles/-/234656?page=4

2018-08-12 05:27 | カテゴリ:未分類

来る8月29日から31日まで、日本大学生物資源科学部(神奈川県藤沢市亀井野1866)キャンパスで開催される日本土壌肥料学会の講演のタイトルが、最新の学会誌(日本土壌肥料学雑誌)に掲載されました。以下はその中から放射性セシウムに関する研究のみをピックアップしたものです。
    
  提示されているタイトルをよくよくみると「放射性セシウムの動態」に関して、実に地道で骨の折れる研究が、多角的に展開されていることがわかります。
    
  周知のように2011年の原発暴発以来、すでにこの土壌・植物栄養・肥料学分野ばかりでなく、他の多様な学問分野の研究者たちからも、多方面にわたる斬新な研究成果が得られてきています。 
    
  7年半経過した現在でも帰還できない住民にとって、現状は実に腹立たしい悔しいしいことです。いっぽうでは、この広域にわたる愚かな人間が作りだした放射能汚染帰還困難区域は、真摯な研究者に対して、「壮大な実験圃場」を提供しているともいえるでしょう。研究者達は、執拗に、粘り強く、現地での、あるいは現地の材料を用いた実証的研究を通して、放射能汚染の実態を明らかにし、世の中に継続的に問い続けることが必要です。
      
  「福島ってまだ放射能があるの?」というのが残念ながら関西以西の大部分の日本人の感覚のようです。著しい「こころの風化」です。
             
  放射能汚染現地の森林などは驚くほど静寂で一見美しい風景です。初めて訪れると誰もが「それでこの場所のどこが危険なの?」と思うでしょう。未だ現地に足を踏み入れたことがない方は、この夏休み、一度訪れてみてください。各所の通行禁止の道路がつぎつぎと解除されてきていますので、時々車を止めて、音の鳴る放射線線量計を持って放射能を感知してみてください。くれぐれも熱中症に気を付けて。

 
     
 
以下演題です

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〇 セシウム吸着シートを用いた作物の放射性セシウム吸収危険度判定手法の検討―シートのセシウム吸着特性について―
吉川省子・・杉山恵
    
〇 放射性セシウムの実効的な固液分配計数の変動要因
江口定夫・・・・・・・・・・・・波多野隆介

〇福島県の森林における雨水、土壌水、渓流水中の放射性セシウム濃度の経年変化

小林正広・・大貫靖浩

〇三つの異なる森林小流域における安定セシウム循環の比較  

伊藤優子・・今矢明宏

〇土壌から樹体への放射性セシウム移行吸収―ヒノキ苗植栽後3年間の動態

平井敬三・・・新家武

〇施肥による133Cs K2Oの可吸化と可溶化               

杉山恵

〇プラスチックシンチレータを利用したリアルタイムRIイメージングシステムによる植物中の元素動態解析              

菅原康平・・・・・田野井啓太朗

〇イネのセシウム吸収におけるカリウムとの拮抗作用の品種間差 

谷本涼・・・近藤始彦

〇植物体内の元素動態を可視化する新たなオーオラジオグラフィー技術の開発

粟田圭輔・・・酒井卓郎

〇水稲のOsHAK1以外の主要K輸送体のセシウム吸収・輸送への関わり

頼泰樹・・・・・・・・・服部浩之

〇福島県山木屋地区除染後農耕地土壌における肥沃度回復(第1報)~除染による肥沃度低下の現地報告~                   

菊池優汰・・斎藤葉瑠佳

〇福島県山木屋地区除染後農耕地土壌における肥沃度回復(第2報)~土壌炭素蓄積、窒素循環および土壌養分に対する緑肥の影響~       

斎藤葉瑠佳・・菊池優汰

〇福島県内の農地における放射性物質に関する研究(第44報) 低カリウム条件下における飼料用コメ品種・系統のCs-137移行のリスク評価   

斎藤隆・・・・・横山正

〇大豆体内における放射性セシウムとカリウムの動態     

本島彩香・・信濃卓郎

〇セシウム吸着シートを用いた畑地土壌の溶存態放射性セシウム量評価と作物吸収量判定―現地大豆圃場における溶存態放射性セシウム量評価について 

井倉将人・・・平山孝

〇被曝現場に放置された日常品の放射能汚染を立体像で可視化する

森敏・加賀谷雅道・・・・中西啓仁

〇福島県農耕地土壌を対象にしたセシウム固定ポテンシャル評価法の確立

金野優也・・・・・・加藤拓

〇土壌中の交換性放射性セシウム濃度の経時的変化と非交換性カリ含量との関係

久保堅司・・信濃卓郎

〇コンテナ内ポット試験による灌漑水中放射性セシウムのイネへの影響評価

鈴木啓真・・・・・・・・原田直樹

〇原発事故影響地域での営農促進に向けた玄米の放射性セシウム濃度評価手法の検討

藤村恵人・・・・・・信濃卓郎

〇放射性トレーサーを用いた栽培実験による土壌―牧草間放射性セシウムの移行を支配する土壌要因の解析                      

武田晃・・・・久松俊一

〇放射性セシウム集積特性の異なるイネ系統における土壌溶液カチオン濃度と植物体放射性Cs濃度の関係

小島克洋・・・・・・・・横山正

〇表土剥ぎ客土した除染後圃場におけるカリ増施による大豆の放射性セシウムの移行動態(3) 大豆生育過程の大豆地上部への放射性セシウム、カリウムの移行動態

関口哲生・・・島田信二

〇福島県相馬市における復興水田および大豆畑の追跡調査 

吉田拓史・・・・後藤逸男

〇カラム試験による福島県大柿ダム低質からの137Cs溶出 

塚田祥文・久保田富次郎

〇福島県の森林土壌における交換態放射性セシウムの割合とその経年変動

眞中卓也・・・・・金指努

〇福島県の農地における放射性物質に関する研究(第45報)-水稲におけるセシウム吸収シートを用いた土壌中可給態放射性セシウムの評価 

矢ケ崎泰海・・・・佐藤睦人

〇土壌中セシウム133および137の吸収を指標とした作物別吸収特性の評価

古川真・・二瓶直登

〇土壌から水稲への放射性セシウム移行を土壌溶液のセシウムとカリウムの濃度から推定する                  

植松慎一郎・・・・・・Erik Smolders

〇福島県内の農地における放射性物質に関する研究(第43報)-除染後水田での生育ムラ対策と牛ふん堆肥による地力回復効果―     

松岡宏明・・・・・信濃卓郎

〇未除染・除染後草地の2011~2017年における牧草中放射性セシウム濃度の推移について                    

渋谷岳・・・・・・山本嘉人

〇放牧草地における地形面毎の牧草への放射性セシウム移行と交換性カリ含量の推移

山田大吾・・  村恭子

〇ダイズGmHAK5ノックダウン系統個体のセシウム吸収特性

二瓶直登・・・・・・・杉山暁史

〇カリ施肥量がイネの根におけるカリウム輸送体遺伝子発現量とセシウム吸収に及ぼす影響                  

石川淳子・・・・・・・・・近藤始彦

 

(以上同一テーマの複数の著者についてはfirst author last authorのみを記しています)

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(森敏)
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