2018-05-23 14:06 | カテゴリ:未分類

        北朝鮮が豊渓里の核実験施設閉鎖セレモニー取材のための、外国からのマスメデイア視察団に、最初から日本記人記者を締め出したり、直前になって韓国人記者を除いたり、かと思うと本日(523日)は一転して韓国人記者の入国を許可したという、特有のネチネチした嫌がらせをしている。(記事参照 )
     

今回の核実験施設に「放射線線量計を持ち込まないで視察しろ」ということも全く理解できない。放射能漏れはないから機器なんか必要ない、安心しろといったって、科学者ならだれも信じないだろう。「見えないものは見るな」というに等しい。

      

今回現地入りしたメデイアが、核の報道に関して最も必要な「放射線量」という定量的な数値を抜きにして、「地下核実験坑道入り口爆破」の映像のみで定性的な報道することは,核に関してはまさに片手落ちだ。核実験によって現在残存放射線量がどのくらいあるのか、これまでに飛散した放射能で土壌がどれくらい汚染しているのか、などはマスメデイアが伝えなければならない常識だろう。それによって北朝鮮の核開発の過去・現在のいろいろのことが見えてくるはずだからである。

       

北朝鮮はマスメデイアの核に関する素人集団ではなく、最初からIAEA(国際原子力機構)の専門家集団に坑道入り口爆破セレモニーに参加させて、堂々と核査察させればいいのだ。やることが姑息にすぎる。それこそが国際的な信頼を得る絶好の機会だろうに。
                
      ちなみに現在のIAEAの事務局長は日本人の天野之弥氏である。(記事参照)

        
     

 

北朝鮮、韓国記者団取材受け入れ 核実験場廃棄、24日以降か

2018523 1225

 

 【ソウル、北京共同】韓国統一省は23日、北朝鮮が同日、北東部豊渓里の核実験場廃棄を巡り、韓国記者団による取材を認める方針を示したと明らかにした。北朝鮮は気象条件を考慮して23~25日の間に廃棄の式典を行うとしているが、豊渓里までの移動時間なども考慮すると、式典は24日以降になる公算が大きい。

 北朝鮮は当初、米英中ロ4カ国と韓国のメディアに式典を公開するとしていたが、22日まで韓国記者団の名簿受け取りを拒んでいた。態度を一転させた理由は不明。米英中ロの記者らは22日、プレスセンターが設置された東部元山に到着、待機している。

 
 

 

IAEA

天野事務局長が3選

毎日新聞2017919 0039(最終更新 919 0047)

 【ウィーン三木幸治】国際原子力機関(IAEA)の年次総会が18日、ウィーンで始まり、天野之弥事務局長(70)の3選が承認された。天野氏は日本メディアの取材に応じ、核実験を繰り返す北朝鮮の対応や、イランがウラン濃縮活動の縮小など主要6カ国と結んだ核合意の履行で「具体的な成果を上げたい」と抱負を述べた。任期は4年。

 天野氏は北朝鮮について「(核開発では)『やる』と言ったことを着実に進めており、世界全体にとって重大な脅威」と指摘。8月に北朝鮮の核活動を監視し、将来の査察に備える専門チームを設置したことを明らかにした。衛星などを利用して最新の状況を分析し、職員の訓練や機材の収集、査察計画の更新を実施。政治的な合意があれば「すぐに査察できるように」準備する考えを示した。

 イランの査察を巡っては、各国の思惑に振り回されず、「中立の立場から客観的な報告を行う」と強調。また100カ国以上が原子力の民生利用を検討していることから、原子力安全や核セキュリティーに引き続き力を入れる方針を示した。

 日本への取り組みとしては、東京電力福島第1原発事故や2020年東京五輪における核テロ対策への貢献に意欲をみせた。

 










(森敏)
2018-05-17 04:23 | カテゴリ:未分類


  浪江町の避難困難区域にはバスが通っていないので、バスの屋根付きの停留所には外壁や地面にツタが生えたりしている。それを手繰って2メートルばかり採取してきた(図1)。

  さすがにあちこちの汚染土壌の上をこのつたは這いずり回って成長してきたためか、葉の部分は多分土埃による外部放射能汚染がひどかった(図2、図3)。
 
  対称形に葉が生えている節位は時折何かにつかまるための小さなツルが生えているのだが、そこの節位が一番内部被ばくが高いようだ(特に図3、表1)。いつも言うように植物の節位は導管と師管が複雑に入り組んでいるから放射能が滞留しているようにオートラジオグラフでも濃く撮像されるのである。
   
    こういう濃厚汚染した「つる」なども、汚染を知らない鳥や小動物の格好の丈夫な「巣材」に使われているのではないだろうか? そこで幼い嬰児が被曝しながら育てられているのかもしれない。
      
    
 
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図1 オオカモメヅル

 
 
 
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 図2 上記の植物のオートラジオグラフ

 

 
 
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 図3.図2のネガテイブ画像
  
 

 
 表1 オオカモメヅルの放射能
スライド1 
 

2018-04-30 20:27 | カテゴリ:未分類

  少し古い話になるが、2015年にテンナンショウを飯舘村で採取して、押し葉にしようかどうか迷いながら、厚く新聞紙で挟んで上から重しで押し付けて2か月間で10回ばかり新聞紙を替えていたら、そのうちに、実が赤く熟れながら乾燥し、葉は押しが足らずに黄色く枯れてしまった。植物のこういう立体的な部位を平らにして乾燥するのにはいつも苦労する。ふつうはこんなばかげたことをする研究者はいないと思う。原理的にオートラジオグラフは 植物体がIP-プレートに密着しなければ、真の放射線画像は取れないからである。





 
牧のjpegテンナンショウ 
 図1.テンナンショウ (牧野植物図鑑から)
    
        
スライド1 
 
図2. 
テンナンショウ

 
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 図3.枯れたテンナンショウのオートラジオグラフ 
 
 
てんなんしょうネガjpeg 
図4.枯れたテンナンショウのオートラジオグラフのネガテイブ画像 
 
 
テンナンショウの実jpeg 
 図5.圧迫して何とか平らにしたテンアンショウノ熟れた赤い実
 

 
jpegテンナンショウの実 
 図6.テンナンショウの実の放射能のネガテイブ画像。白い部分が放射能が濃い。黒い粒粒は種子。
 
     
   
     
表1 テンナンショウの放射能
 の放射能テンナンショjpeg 


 


 


(森敏)
2018-04-24 19:49 | カテゴリ:未分類
   

  昨年浪江町の十万山(じゅうまんやま、標高448.4m)で4月29日に起きた山火事は12日間燃え続け、5月10日午後にようやく鎮火した。焼失面積は50ヘクタール以上。人が立ち入れない区域だけに消火活動も難航した。
 
     この時、福島県やマスコミは、放射能の拡散を危惧する人たちの意見に対して、大したことはないと、風評被害を恐れてか汚染を打ち消すのに躍起だった。我々は、山火事の鎮火後この現場に入ろうとしたのだが、とても入り口から遠くて、日帰りでは危険が伴うので、あきらめた。そのかわりに後日普段採取しているビワの木の葉を採取して、外部付着被ばくがないかどうかを放射線像で確かめてみた。

     山火事当時、役場が開示している浪江町小丸地区のやすらぎ荘にある定点観測地点での空間線量は明らかに若干ではあるが上昇していたので、その近傍の民家のビワの葉を採取したのである。ガイガーカウンターでは、さほどの測定値ではなかったのだが、放射線像では、わずかではあるが外部の放射能付着が明らかであった。

     図2では1番目の新葉が内部被ばくだけれども、2番,3番,4番の3枚の葉はいずれも外部付着を受けており、この間にどこかから飛んできた放射能があったことを示している。実際に放射能濃度は高くなっている。通常は新葉(図1の写真の一番左の葉)のほうが放射能が高いのであるがここではそうなっていない。

 
 
 



 
スライド1 
 
 図1.左から、1,2,3,4番と考えてください。それが表1の1,2,3,4番と対応しています。



 

 
スライド2 

図2.図1の放射線像 一番左の最新葉以外は汚染スポットがその後の雨などの影響で左の2番目の葉からは順次葉の脇に流れているように見られる(2番目は右側端、3番目は中央から左側に向けて、4番目は左側端)
 
スライド3 
 図3.図2のネガテイブ画像





 表1.ビワの葉の放射能。 No.1 の葉は最新葉であり、山火事の当時はまだ出葉していなかったと思われる。
 

 
ビワの葉外部被ばくjpeg 


(森敏)
 

 
 
2018-04-15 08:33 | カテゴリ:未分類

  昨年(2017)末に双葉町の空間線量毎時10マイクロ シーベルトの畑の木が、葉が散って枝だけになっていたのだが、よく見ると地上数メートルの枝に鳥の巣が一つかかっていた(後で野鳥の会の山本裕氏にこの写真を見せて同定してもらったところ、これはメジロの巣だということであった)。鳥がいなかったので、アームが長い枝切ばさみで枝を切って、巣を回収した。卵もなかった。周りの空間放射線量が毎時10マイクロ シーベルトとべらぼーに高いので、この巣材自身の放射能がどれくらい高いのかが持参したβ線専用のガイガーカウンターではわからなかった。大学に持ち帰って測ると毎分1100カウント( cpm)であった。これはIPプレートで丸一日感光すれば十分な放射線量であった。放射能を測定すると Cs-134とCs-137の合量で 毎時342800ベクレル/乾物重 と非常に高い濃度であった(表1)。
         
 

  図3467はこの巣を裏表の両面からオートラジオグラフに撮像したものである。枝の部分は放射線量が相対的に低いことがわかる。それに比べて巣材に使われた緑色のコケ類は、放射線量が高い。 
           
  この巣の中で卵が孵(かえ)って雛(ひな)になってしばらく経て巣立つまでの全3週間ももし居ると想像すると、積算での被ばく線量は確率的に多分染色体異常などが発生する領域になるはずである。果たしてメジロの雛は無事に飛び立ったであろうか?
 
 
 




 スライド1
図1。 メジロの巣 枝切ばさみで高い枝から回収して、巣の真上から見たもの
 
 
スライド2 
図2。 メジロの巣 樹皮の繊維、コケ、ビニールなどでできていることがわかる。オートラジオグラフにかけるときに平らにつぶした状態 
 
 
 
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図3。 図2のオートラジオグラフ。木の小枝はあまり汚染していないが(むしろ小枝でその下の巣材からくる放射線が遮断されていることがわかる)、巣材のコケ類の汚染のされ方が濃淡さまざまであることがわかる。 黒い部分はコケの根についた泥と思われる。
 
 

 
スライド4 
 
図4。 図3のネガテイブ画像
 
 
 
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図5。 図2の巣材を裏側から見たもの
 
 

 
 
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図6。 図5のオートラジオグラフ 
 
 
   
   
 
 
 スライド7
 
図7。 図6のネガテイブ画像

 
   

   
 
表1 メジロの巣材の放射能

メジロの巣材jpeg
 
 
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