FC2ブログ
2019-02-24 13:32 | カテゴリ:未分類
   以下のアセビの木は、2017年の春の空間放射線量が、毎時2.5マイクロキューリーという、浪江町の森林としてはさほど高くなかったさるゴルフ場内の小さな20メートル四方の広さの池の傾斜地に生えていたものである。背丈は3メートルあった。気まぐれにサンプリングした新芽が付いた枝は1.5メートルの高さの部位のものである。
     
  図1とよく照合してもらいたいのだが、新芽(図2、図3、表1)が非常に鮮明に映っていることがわかる(図2、図3)。
 
  この植物は放射線像(図2、図2)からは、枝の部分は葉の映像に隠れて鮮明ではないのだが、意外にも枝の部分が放射能がもっとも高かった(表1)。
  
  木本植物でこんなに放射能が高いのは、雨のときにゴルフ場の周辺からこの池に流れ込む、あるいは流れ込んで表土に集積している放射性セシウムを根からいまだに吸収しているのではないかと思われた。図2、図3の葉の放射線像を見れば明らかであるが全く外部から飛来して付着した放射能汚染スポットはないことがわかる。全部経根吸収由来の放射能だと思われる。

   
 
 スライド4 
 
 
 
 
スライド3 
 
スライド2 
 
 

 表1。 アセビの放射能
スライド1 
 
 

(森敏)
 
2019-02-20 13:36 | カテゴリ:未分類

 ブタの断末魔に戸惑い 自衛隊が殺処分支援完了へ 隊員のメンタルに配慮 (201928212分 産経新聞)

豚コレラをめぐる豚の殺処分の支援で延べ千人余りの隊員を3県に出動させていた自衛隊は9日にも支援を終え、隊員を撤収させる。

 豚コレラの発生は平成4年以来のため隊員にとって支援は未知の任務で、豚の断末魔の叫びに戸惑う隊員もいた。東日本大震災での対応の教訓で隊員の精神的負担を和らげるメンタルヘルスも重視した。

 豚コレラの感染は5府県に広がり、このうち自治体だけでは対応できない愛知、岐阜、長野の3県の知事から自衛隊に災害派遣の要請があった。これを受け、陸上自衛隊の第10師団(愛知)や第12旅団(群馬)を中心に延べ1055人の隊員が6日から出動し、24時間態勢で支援活動にあたった。

 活動内容は(1)豚舎内での豚の追い込み(2)殺処分した豚や餌などを埋却地に運搬して処理(3)養豚場の消毒支援-で、隊員に最も負担が大きかったのは豚の追い込みだった。獣医師が注射や電気ショックにより殺処分するにあたり、豚を集めたり、暴れないよう押さえたりすることが求められた。

 ある自衛隊幹部は派遣された隊員から、「命あるものを処分せざるを得ないのは心苦しく、たとえようのないむなしさの中、心を無にして臨んでいる」との報告を受けた。愛らしい子豚を正視できない隊員や、豚舎に悲鳴が響き渡るのに悩まされる隊員もいた。

 こうした経験は隊員に無力感を抱かせかねない。東日本大震災では多数の遺体を収容した隊員が精神的に消耗しないよう一日の活動を終えた後、隊員同士で苦しみや痛みを共有する時間を設けた。それを教訓に今回も同じような時間を取り、心理カウンセリングが専門の隊員も派遣した。

 自衛隊が派遣されていた3県のうち岐阜、長野両県は8日に支援を終了し、愛知県についても早ければ9日に終える見通しだ。

 

 

 

この記事を読んでいて、思い出したことがある。

 

1972年から1975年にかけて発生当時は全く原因不明であった妊娠牛による流産・死産・奇形産で、全国で42000頭もの子牛が死亡した。この時小生は、牛の生産地である千葉県、茨木県、鹿児島県などを車で駆けずり回って、家畜衛生試験場などからデータを収集したり、病気の奇形子牛の脳をもらい受けたりした。(当時小生はダイオキシンの研究をしており、原因として農薬や飼料添加物へのダイオキシンの混入を疑っていたからである。結局、ヌカカという蚊が媒介するアカバネウイルスが原因であると同定されたのは、流行が収束してからであった。)

   

当時各地の獣医師の方に大いにお世話になったのだが、ある老獣医師の言葉が今でも忘れられない。

     

「僕ら獣医師は病気の動物の命を救う仕事が使命だと教育されてきたんだ! 発症原因が今だ全く不明なので、感染症かもしれないという懸念から、感染の拡大を防ぐためには予防措置として殺処分はやむを得ないとはいえ、奇形牛を殺す側に立たされるのには耐えられない!!」

 

この時は、獣医師は牛の殺処分に自分で手をかけたわけではなが、今回の豚コレラの件では万を超える頭数の豚が殺処分されている。この上記の記事によると 獣医師が注射や電気ショックにより殺処分する とある。実に残酷な役回りだと思う。

 

それにもまして、実に同情に耐えないのは、豚の殺処分に動員された自衛隊員たちの役割である。彼らが目の前で殺されゆく阿鼻叫喚の豚たちを見て、しばらくは、いわゆる「心的外傷後ストレス障害(PTDS」で悩まされるであろうことは小生には十分すぎるほど理解できる。

 

最近小生は近親者が逝去してすっかり気持が鬱(うつ)気味になっているので、こういう記事を読むと一層気が滅入る。

 
   

(森敏)
付記1:岐阜県では豚コレラに対していったん終息宣言を出して、自衛隊員を引き上げたようだが、他の養豚場で10カ所目が再発して、下記の記事のようにまた自衛隊員に動員がかかった。
  
   


 家畜伝染病「豚(とん)コレラ」の感染が拡大している問題で、岐阜県は十九日、新たに同県瑞浪市の民間養豚場の複数の豚で、豚コレラの陽性反応を確認した。昨年九月以降、県内の飼育施設での確認は十カ所目。県は陸上自衛隊第一〇師団(司令部・名古屋市守山区)に災害派遣を要請し、飼育していた全約五千八百頭の殺処分を進めている。

 埋却は約八キロ離れた場所で行い、三月三日までに一連の防疫作業を終える。

 県によると、十八日に養豚場から「一週間前からエサの食いが悪い豚がいる」と県東濃家畜保健衛生所に連絡があった。立ち入り検査で三頭が死んでいるのを確認。同じ豚舎の二十頭の血液検査をしたところ、複数から陽性反応が出た。

 県は半径十キロ以内にある別の養豚場一カ所(三千四百二十頭)と、一頭を飼育する個人一人に対し、出荷などの移動を制限。陽性反応が出た今回の養豚場に豚を出荷したり、同じ食肉センターを使っていたりした県内の八養豚場についても、出荷などを制限した。

 今回の養豚場は地域のブランド豚肉向けの豚を飼育していた。県は、経営者が同じでこの施設に子豚を出荷していた同県海津市の養豚場でも、感染の有無を確認している。

 :::::::(中日新聞 2019年2月20日)

2019-02-16 05:31 | カテゴリ:未分類
   双葉町の空間線量が毎時15.4マイクロシーベルトといまだに非常に高い民家の庭で、3メートルの高さの1本のツバキの木が500輪ばかりの花をつけていたが、そのことごとくが奇形であった。雄しべや雌しべや花弁の乱れが著しい(図2,3,5,7)。一部は双頭であり、小生がこれまで調べてきたタンポポの「帯化」現象と似ている(図4、図6)。 
   
  このツバキの10メートル横にあるツバキの木の花は同じ種類のツバキの品種と思われたが、すべて正常な花をつけていた。
     
   
  雄しべや雌しべが花弁になったりする奇形花は、サザンカやボタンでもよく見かける。しかしこのツバキは全花が何らかの奇形を示しており、枝の先端の生長点が放射線に感受性の品種ではないかと思われる。最初からこの木の持ち主はこういう奇形花を観賞用に植えていたいた奇特家なのかもしれない(その場合はトランスポゾンの可能性があるが、花弁に特徴的な色素が抜けた縞模様などがないので、その可能性は低いと思われる)。原発事故前のこの木の花の状態がどうだったのかご本人に聞いてみたい気がする。
   
  原発事故以来のこの場所の積算線量は優に1000mSvを超えているだろう。放射線感受性の樹木の突然変異が起こらないほうがおかしい高線量地帯なのである。

       


      
 
スライド2 
図1 この木の中で一番まともそうなツバキの花
 
スライド3 
図2.花弁がおしべ群のなかから出てきている。 
 
 
スライド6 
図3.二つの花が合体しているように見える 
 
 
スライド5 
図4.背中合わせに二つの花が合体している 
 
 
スライド7 
図5.花弁と葉が混在している 
 

スライド4 
 
図6.二つの花が完全に分離しているが、枝の生長点が同時に2つの花に分化したものと思われる。 
 
  
スライド8
 
図7.二つの花と思われるが仕切りが明確でない。ほとんどの花がこのような奇形を呈していた。 
 
 
 
(森敏)

追記:以下の記事もご参照ください・

https://admin.blog.fc2.com/control.php?mode=editor&process=load&eno=2241

2019-02-11 07:33 | カテゴリ:未分類
以下はこのブログでたびたび繰り返して紹介している単純なお話です。 
   


昨年の今頃、上野の国立科学博物館の館内を散策していたら、スギの受粉について図1のような
   
非常にわかりやすい絵が展示されていた。
    
何かの折に役に立つかもしれないと思って
    
2017年秋に福島浪江町の山林からから採取してきて実験室に保存していた、
    
受粉して種子がはいっていたカラカラに乾いたスギの雌果 (図2) を、
    
たたいて種子を取り出して、殻(図3)と種子 (図4) と、とげとげの葉に
     
分けて放射能を測定してみた。
     
種子が一番放射能が高かった(表1)。
      
次世代である種子に確実に放射性セシウムが転流してきていることがわかる。

    
      
 
スギの受粉jpeg
 
 
 図1.スギの受粉の機構。  雄花から花粉が飛んで雌性花序の中の胚珠の先端の受粉滴にその花粉が付く

 
 
 
スライド2 
 図2.受粉が終わった雌性花序(種子を含んでいる)
 
 
 
 
スライド4 
図3.スギの雌性花序の種子を落とした残りの殻を集めたもの

 


   


 スライド3 

図4.スギの種子を集めたもの

    

 
表1.スギの雌果の放射能(ただし表中雌性花序は図3に示す殻だけのこと)


スライド1 
 
    
(森敏)
2019-02-06 18:08 | カテゴリ:未分類

        偶然、今日は足腰に故障が出て、家にいて漫然とテレビを「消音」で流し見していたのだが、日本時間の昼頃から突然テレビでトランプ大統領の「一般教書」の演説があるということで、トランプの議会への入場シーンからLive中継が始まった。

 

        それで、いそいでテレビを「音声」に切り替えた。なんと1時間20分も演説は続いた! 小生にとって一般教書演説に付き合ったのは生まれてこの方初めてであった。しかしこのLiveは見ていて飽きが来なかった。ヘタなドラマよりも、シナリオとトランプ大統領の振る舞いが、実にドラマテイックにできていたと思う。

 

        予想外の長さにNHKは番組を変更して演説を全部Live中継し、途中で「第2回米朝首脳会談が22728日にベトナムで開かれる」というトランプの発言の直後には、緊急速報として、それをテロップでLive画面に流した。

   

        この恒例の一般教書演説は、民主党の抵抗で2週間ばかり延期されたようだが、トランプにとっては、そのおかげで入念な下準備ができたのではないかと思われるものであった。

     

        まだ生きている様々な分野でのトランプ大統領の視点からの英雄(軍人、宇宙飛行士、米軍によってナチスから解放されたユダヤ人、国境警備員、無実の長期拘留者、脳腫瘍の可愛い少女などなど。。。。。。)を議会の2階傍聴席に招請して、実名で紹介し、その老若男女をほめたたえるのであった。紹介された人たちは本当に誇らしく時に涙を浮かべてうれしそうであった。
 
  もちろん抜け目なく、この間の短期間での大統領在任中でのアメリカファーストの方針で、アメリカ経済が失業率が急速に低下し赫赫たる成果を上げているという自慢話があった。これにはいささか閉口した。

 

        その風景を与党共和党員はいちいちスタンデイングして拍手を送っていた。全部で数十回にもなったのではないだろうか。あくまで議員個人の自発的な賛意を表する振る舞いなんだろうが高齢の議員には、立ったり座ったりの連続は実に負担だろうなと甚く同情相哀れむものがあった。その光景を苦虫をかみつぶして座って考え込んでいる、サンダース議員(?)など民主党議員も映し出されていたのにはつい笑ってしまった。

 

        アメリカの赫赫たる歴史が語られ、世界大戦での勝利への貢献や泥沼の中近東でのアメリカ兵の膨大な人数の犠牲(7000千人死亡、52000人の大けが、7兆ドル戦費)が語られたが、アメリカが加害国であった長期にわたるベトナム戦争でのアメリカ兵の犠牲や「敗戦」が語られることはいっさいなかった。

 

その戦場であったベトナムで、来る22728日に第2回米朝首脳会談が開かれると宣言した。実に株屋さんらしいプラグマテイズムだと思う。

       
(森敏)
追記:本日(2月9日) 米朝首脳会談はハノイと決まった。

トランプ米大統領は8日、自身のツイッターに投稿し、今月27、28両日に予定している米朝首脳会談の開催都市がベトナムの首都ハノイに決まったことを明らかにした。米国のビーガン北朝鮮政策特別代表が6~8日に平壌を訪問し、北朝鮮の金赫哲(キムヒョクチョル)・元駐スペイン大使との間で最終調整していた。

 トランプ氏は金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長との首脳会談をハノイで開催することを明らかにし、「金委員長と会談し、平和を前進させることを楽しみにしている!」とツイートした。

 米政府関係者によると、米政府はベトナム中部のダナンで開催することを希望。一方、北朝鮮側はベトナム政府の首脳らとの会談も米朝首脳会談と同時期に要望しており、会談場所として都合の良いハノイでの開催を求めていた。(朝日新聞 ワシントン=園田耕司)

 

FC2 Management