2018-06-30 07:19 | カテゴリ:未分類

        年を取ると自分の体で毎日生体実験をしているような自覚がある。

 

尿が細くなってきた小生は、尿管の拡張作用があるということで、NO(一酸化窒素)発生剤を処方してもらっている。それを服用していて気が付いたのだが、この薬剤は本来が末梢血管の血流を促す(勃起誘起剤)として開発されたのであるから、血流が悪い足指の先端の血流を促すのに著効があることが分かってきた。もちろん血管が拡張して血圧が急激に低下するので、用量は慎重に極めなければならない。実は小生はいまだに適量を定めかねている。案外多くの臨床の医者は足指の先端の血流を促す作用のことには興味がないようである。

 

小生の足指の先端のしびれは、脚のしびれにまで部位が上昇してきた。しびれはもうすでに3年ほど続いているのだがだんだんひどくなってきた。あちこちの医者にかかったのだが、診断がつかなかった。最近テレビを見ていて、ハタと気が付いたのだが、小生のは神経根型の「脊柱管狭窄症」にぴったりの症状で、間違いはなさそうである。そのテレビの画面では血流促進剤として経口プロスタグランジンE1誘導体製剤が紹介されていた。NO剤は紹介されていなかった。重症化すると手術を薦めていた。

 

一方で、一酸化窒素(NO)1987Palmerらによって内皮由来血管弛緩因子の一つとして報告されて以来多くの研究がなされてきたことはこの世界では周知のことである。血管系におけるシグナル分子としてのNOの発見に対して、1998年に3名のアメリカの研究者にノーベル医学生理学賞が授与されている。(望月精一 生体医工学43:32-35,2005)。NOはヒトのさまざまな組織(気道,消化管や尿管など)L-アルギニンを基質としてNO合成酵素(NOS)の作用により生成される。NOは血管拡張作用、神経伝達作用、生体防御作用などを持ち、広く生体内で働いていることが明らかにされている。NOは呼吸器においては肺上皮細胞、肺胞マクロファージ、血管内皮細胞,鼻腔粘膜上皮細胞など種々の細胞から産生され、動物やヒトの呼気中に存在することが確認されており、大部分が鼻副鼻腔由来であると言われている。(宮崎由紀子 目耳鼻102,1318-1325,1999

 

このように、人間は自分自身でNOを体内で発生させているのだから、本来ならば、自力で血管拡張を活性化させて血圧を維持する事にも貢献しているのだろう。このNO合成酵素遺伝子(NOS)には恒常的な遺伝子発現をするeNOS型と環境因子誘導型のiNOSがあるとのことである。研究者は誰も断言していないが、私見では老化してくると恒常的な発現そのものも低下してくるのではないだろうか。老人になるとインポテンツになるというではないか。

 

昨晩足がしびれて脚の筋肉がけいれんして止まらないので目が覚めた。筋肉や血管が部分的に冷えたか、寝相が悪くて脊髄の神経が圧迫されて、血流が悪くなったのだと解釈した。そこで、痙攣する痛い脚膝を少し立てて、マスクをしたまま鼻からゆっくり深呼吸してみた。16秒ぐらいかかって肺の奥深くまで鼻から空気を吸い、3秒ぐらいで鼻から吐き出した。口呼吸はしなかった。吐き出す呼気の中にもNOがあるはずなので、それを少しでも回収しようという魂胆なのであった。それを、15分ぐらい続けたら、なんと足指の先端が少しポカポカしてきたではないか。血流が徐々に回復して、酸素が筋肉のミトコンドリアまで供給され始めたのだろう、と思った。ベッドからゆっくり降りて立ち上がると、脚の痙攣は収まっていた。足指のしびれは完全には収まっていないのだが。ともかく自力で、痙攣が収まったのだ。そこでまた水を飲んで、眠りについた。

 

と、また1時間半後に、先ほどと同じ右脚に痙攣としびれがやってきて、目が覚めた。:::::

       

(森敏)

2018-06-22 04:08 | カテゴリ:未分類
 

ススキは、原発爆発当初から注目して、福島県の各地でサンプリングし、放射能を測定してきたが、2011年秋に開花したススキは、あまり放射能が高くなかった。その後もあまり高くなかった。福島第一原発が暴発した時にはススキはまだ芽が地中にあり直接被曝したわけではなかったので、その後に穂が出ていてもこれはほとんどオートラジオグラフに感光しなかったのである。だから毎年ススキは穂が出るのだが、あまり関心がなかった。しかし小生がサンプリングしてきたススキはことごとく道端の畑状態に群生しているものであった。大体福島の農家の人々は結構潔癖好きで、この雑草を疎ましく思うのか、毎年根際から刈り倒しているので道端のススキの地上部には、あまり経年変化立ち枯れした古いものはないのである。

   

しかし今回(2017年晩秋)、久しぶりに試しに双葉町の水田のあちこちに生えているススキの穂を、サンプリングしてきた。これらのススキはすでに穂の種子の「もみ殻」に汚くカビが生えていた(図1、図2)。

   

研究室に持ち帰ってガイガーカウンターを充てると150cpmばかりあった。この放射線量は、これまでの経験と異なり明らかに有意であった。

    

オートラジオグラフを取ると黒カビで汚染している種皮が顕著に放射能汚染していた(図3、図4)。すべての種皮が比較的均等に汚染しているので、これは外部に放射能が付着しているのではなく、種子の栄養をカビが摂取して種皮が放射能で表面汚染しているように見えるのではないかと思われた。

 

穂軸と種子に分けて測定するとほぼ同等の汚染度であった(表1)。今回のように野生のイネ科植物といえども原発事故以来一度も耕作したことがない放棄水田の中に定着したものは、この原発事故以降直近までの数年の内に、何度も乾湿を繰り返す土壌条件の中では、湛水還元状態のときに溶解してくる放射性セシウムイオンを吸収する機会が多くなる。だから、野山の陸地(畑:酸化)状態の、大部分が土壌に固着しているセシウムを吸うのとは訳が違うのかもしれない。
     
  このWINEPブログの過去のどこかで紹介したことがあるが、春先のフキノトウでこのことはすでに証明されている。今回の多年生のススキの種皮の放射能汚染は外部飛来付着ではなく、全部根から吸収して茎を転流してきて種子に蓄積した放射性セシウムを種皮に付着したカビがカリウムの代わりに栄養源として濃縮したことよる内部被ばくと思われる。

 

イネとおなじくススキも生息地が湿地か陸地かによって、セシウムの吸収量が異なるわけである。

 

  

                                                                             



 
スライド1 
 
図1 水田に生えていたススキの穂
 
 
  
 
 
 
 
スライド2
 図2. 図1のオートラジオグラフ
 
   
  

 

 
スライド3 
 
 図3.図2のネガテイブ画像
 
 
 
 
 
 スライド4
図4.図3の拡大図
 
 
 



スライド5  

 図5.図4のオートラジオグラフ
 
 
 

 
 
 表1. ススキの穂の放射能

 すすきjpeg
 
 

(森敏)
2018-06-12 20:26 | カテゴリ:未分類
BS1版 「被曝の森2018」が放映されます。
       

今年3月に放送され、好評を博した「NHKスペシャル」をベースに、紹介しきれなかった最新の科学的研究を加え、住民の心情もさらに奥深く紹介するなど、内容を倍増させた“保存版”です。2部構成で、あいだに10分間のニュースをはさみ、合計99分です。

     

6月17日(日) NHK BS1 全国放送22:00〜23:50 

BS1スペシャル 被曝の森2018 

前編 見えてきた“汚染循環”

後編 “汚染循環”は何をもたらすのか

   

http://www4.nhk.or.jp/bs1sp/x/2018-06-17/11/33879/3115409/

 

       

JPEGBS1スペシャル 被爆の森  
       


ということです。深夜の100分間の長丁場ですが、ぜひご覧になって、番組向上のために、批判的感想文などNHK科学環境番組部あてに寄せてあげてください。
    

 
(森敏)
2018-05-06 13:05 | カテゴリ:未分類

MBC NEWS

稲盛氏 「京都賞」賞金を1億円に増額へ [04/12 19:32]

京セラ名誉会長の稲盛和夫さんが創設した国際賞「京都賞」について、稲盛財団は12日、賞金を5000万円から1億円に増額すると発表しました。

「京都賞」は、鹿児島市出身で京セラ名誉会長の稲盛和夫さんが200億円を拠出し、1984年に創設しました。

先端技術、基礎科学、思想・芸術の3部門があり、科学や文明の発展に貢献した人に贈っているものです。

これまでに世界中で105人が受賞。ノーベル賞を受賞したiPS細胞の山中伸弥さん(2010年)や、青色発光ダイオードの赤崎勇さん(2009年)もノーベル賞の前に京都賞を受けています。

京都賞を運営する稲盛財団は、創立記念日となる12日、賞金を5000万円から1億円に増額すると発表しました。

今年で86歳になった稲盛さんは、「京都賞は社会への恩返しであると同時に私の利他の哲学の実践でもあります。今後さらに、受賞者の方々が世界に向け燦然と輝き続けることを願い賞金額を1億円に増額することにしました」とコメントを発表しています。

ことしの京都賞は、6月15日に発表される予定です。

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   上記のニュースにあるように、稲盛財団が京都賞の金額をノーベル賞並みの1億円にこの6月から増額したそうだ。これは研究者にとっては実に楽しくうれしい話だと思う。稲盛和夫氏の「利他の哲学」からくる勇気ある大胆な行為に心から敬意を表したい。
    
    そこで、ちょっと京都賞の過去の科学研究部門の受賞者を調べてみたら、この賞を取ってから後にノーベル賞を受賞した人物は、上記の記事にもあるが、山中伸弥、赤崎勇、大隅良典の3名である。この賞の推薦人や選考委員達には先見の明があったというべきなのかもしれない。
      
    一方で科学部門での日本人のこの賞の受賞者の中には西塚泰美、林忠四郎、伊藤清、赤崎勇、根井正利、金出武雄、本庶佑、山中伸弥など、いずれもノーベル賞クラスの人物であるが、京都大学関連(必ずしも卒業生ではないが)の研究者が他大学関係者に比べれば圧倒的に多い。この点では少し選考に偏りを感じないこともない。それが「京都」賞の特色なのかな。
     
  ところで、おおざっぱだが、これまでのところ日本発の賞で受賞金額が1000万円を超えるのを調べたところ以下の表1のようになった。詳しく調べたわけではないが、他に1000万円未満200万円以上の金額の賞は全科学研究分野を入れれば20件以上はあるのではないだろうか。創設当時と比べて物価高の今日では、この1000万円という金額はさほど高額だとは思えない。実際諸外国にはノーベル賞以外に一億円よりもはるかに高額の賞が存在する。今回の稲盛財団の勇気ある社会貢献に見習って、日本のその他の賞も賞金額を2-3倍に増額することを期待したいものだ。現在の好景気のうちに企業は高額の「内部留保資金」から系列の受賞財団に寄付して、その財政基盤を2-3倍にすることはさほど困難ではないだろう、と経済に疎い小生は勝手に思うのだが。(追記を参照ください) 
       
  ところで、これら表1の賞の選考や審査過程に関わる人物をネットで開示されている限り調べてみると、一人で3つもの賞にかかわっている人物がいる。これはちょっと問題かもしれない。  
            
                  表1  
  日本の賞jpeg 

 
   

(森敏)
追記1:大企業の今期の利益は以下の記事のごとし!
  
これらの企業の今年の利益のわずか1-2%で
トヨタ賞(2億円)や
ソフトバンク賞(1億円)
の基金が創設できるのではないだろうか。
  
           

トヨタ、最終利益2兆4939億円最高更新

20180509 1344Copyright © The Yomiuri Shimbun

 

 トヨタ自動車が9日発表した2018年3月期連結決算(米国会計基準)は、売上高が前期比6・5%増の29兆3795億円、最終利益は36・2%増の2兆4939億円と、いずれも最高を更新して増収増益となった。

 本業のもうけを示す営業利益は20・3%増の2兆3998億円だった。為替レートが前期に比べ円安に推移したことや、米トランプ政権の法人減税の影響などが業績を押し上げた。

 19年3月期の業績予想は、売上高が前年同期比1・3%減の29兆円、営業利益が4・2%減の2兆3000億円、最終利益が15・0%減の2兆1200億円と、減収減益を見込む。円高傾向を想定していることが大きい。

     

 

ソフトバンク、2年連続で最終利益1兆円を突破

20180509 1528Copyright © The Yomiuri Shimbun

 

 ソフトバンクグループが9日発表した2018年3月期連結決算(国際会計基準)は最終利益が前期比27・2%減の1兆389億円で、2年連続で1兆円を突破した。

 売上高は同2・9%増の9兆1587億円、本業のもうけを示す営業利益は同27・1%増の1兆3038億円だった。トランプ米政権による大型減税などで米携帯子会社スプリントの利益が伸びたことなどが貢献した。
 
追記2.稲盛さんは母校の鹿児島大学にも、つい最近200億円を寄付している。頭が下がりますね。

稲盛和夫氏の快挙

 
追記3.稲盛財団によると、2018年の京都賞は以下の人物に決まった。
    
稲盛財団は本日、第34回(2018)京都賞の受賞者にカール・ダイセロス博士(先端技術部門)、柏原正樹 博士(基礎科学部門)、ジョーン・ジョナス氏(思想・芸術部門)の3名を決定しました。
なお、本年の授賞対象分野は先端技術部門がバイオテクノロジー及びメディカルテクノロジー、基礎科学部門が数理科学(純粋数学を含む)、思想・芸術部門が美術(絵画・彫刻・工芸・建築・写真・デザイン等)です。
先端技術部門のカール・ダイセロス博士(46)は、本賞史上、最年少での受賞となります。

 

2018-04-30 20:27 | カテゴリ:未分類

  少し古い話になるが、2015年にテンナンショウを飯舘村で採取して、押し葉にしようかどうか迷いながら、厚く新聞紙で挟んで上から重しで押し付けて2か月間で10回ばかり新聞紙を替えていたら、そのうちに、実が赤く熟れながら乾燥し、葉は押しが足らずに黄色く枯れてしまった。植物のこういう立体的な部位を平らにして乾燥するのにはいつも苦労する。ふつうはこんなばかげたことをする研究者はいないと思う。原理的にオートラジオグラフは 植物体がIP-プレートに密着しなければ、真の放射線画像は取れないからである。





 
牧のjpegテンナンショウ 
 図1.テンナンショウ (牧野植物図鑑から)
    
        
スライド1 
 
図2. 
テンナンショウ

 
スライド3 

 図3.枯れたテンナンショウのオートラジオグラフ 
 
 
てんなんしょうネガjpeg 
図4.枯れたテンナンショウのオートラジオグラフのネガテイブ画像 
 
 
テンナンショウの実jpeg 
 図5.圧迫して何とか平らにしたテンアンショウノ熟れた赤い実
 

 
jpegテンナンショウの実 
 図6.テンナンショウの実の放射能のネガテイブ画像。白い部分が放射能が濃い。黒い粒粒は種子。
 
     
   
     
表1 テンナンショウの放射能
 の放射能テンナンショjpeg 


 


 


(森敏)
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