2015-05-27 12:55 | カテゴリ:未分類

2015 3 24 日「山田國廣先生飯館調査報告会」より

  

原発事故の覆い隠された焦点「初期被曝」の凄まじい実態を知る

2015 5 26 日飯舘村/福島再生支援東海ネットワーク事務局)
 

  

雑草濃度セシウム265 万、ヨウ素254 万ベクレル

  

数字は2011 3 20 日における飯舘村深谷の雑草を文科省が調べた公式(但し隠されている)データである。(数値はいずれもベクレル/kg)。これを念頭に、以下をご覧頂きたい。

 

事故後、飯舘村の野菜・水・その他は食べても全く問題無しという宣伝が「学者」を使って行われた。この日に参加された飯館住民もこれを信じて普段通りに暮らしたという。この場合、もし住民が露地栽培の野菜を何気なく食べていた(大人の標準野菜摂取量は1 600g)としたら、そのセシウムとヨウ素による内部被曝量(実効線量合計)はわずか1 日のみで76.9 ミリシーベルト!となる。さらにもし村外避難までの75 日の累計で考えたとすれば…

  

76.9mSv×75 日=5767.5mSv =約5.8 シーベルト

 

つまりは法律による年間被曝量1 ミリの約5,800 倍、放射線管理区域規制基準の1,153倍、政府が「安全」とする100 ミリ基準でさえ、その58 倍という凄まじいものとなっている。これに毎時100 マイクロシーベルト程度の外部被曝、空気吸入被曝、水やその他からの内部被曝が加わるのだから、総計は6 シーベルトを越えるのではなかろうか。

 

子どもへの影響が最も心配されるヨウ素中心の「甲状腺等価線量」ともなると、さらに深刻である。飯舘村長泥での3 25 日のそれは1 日だけで127.9 ミリシーベルトであり、仮に1 50 ミリとしても×75 日で3,750 ミリ、約3.8 シーベルトに達してしまうこととなる。

 

以上の研究はすべて山田名誉教授がセシウム・ヨウ素以外の核種もできるだけ計算に入れながら各種公式データを用い、人体への影響を表す実効線量や甲状腺等価線量として割り出されたものである。山田先生自身が驚かれるような結果となったわけであり、とりわけ野菜の摂食被曝の大きさに充分注意しておかねばならない。

 

もちろんこうした被曝量は住民の方々の事故後の行動パターンによって変わってくる。従って早急に個々人の記憶に基づいて食事・住居内外・場所などを特定しながら個人別の被曝程度をつかんで記録し、今後の健康維持管理や損害賠償請求に生かしていかねばならないことになる。来年「帰村」方針をめぐって飯舘村では、来年まず役場が帰り、再来年には住民の帰村という方針が出されている。帰村の目安は年20 ミリシーベルトというのが政府の意向とされる。だが、帰村や「安全」基準云々の前に、住民自身がこの事故による自分自身の被害の実態、被曝の実態の真実を知り、また同時に帰村によって更に加わるであろう被曝量をも知り、これから「どう生きていくべきか」を考えることが欠かせないのではないか。原則として国法で定められた年1 ミリ以上の線量地区には帰るべきではない。しかしそれだけでは割り切れないことも多々あるとすれば、まずはこの事故の被害者としてその実相をしっかりとつかんだ上でその原状回復を加害者に求め、一定の住民の協同の中で今後の人生設計を立てていくことが求められている。

 

これからの展望について

 

8 月にはいよいよ住民組織の起ち上げが予定されているとのことだ。それに向け、徹底的に奪われてしまっている住民の生存権など権利回復をめざし、今回行われた報告会の趣旨である「初期被曝の真相」を周知し、住民のご意見を広くお聞きし、それらをまとめていく活動が行われていくはずである。被害者がまっとうな要求を掲げて加害者に迫る動きは、現在飯舘村のADR 訴訟はじめ各地で様々に動き始めているようだ。これらとも連携し、大きなうねりをつくりだしていかねばならないだろう。