2011-03-26 12:10 | カテゴリ:未分類

放射能汚染土壌の除染は無カリウム処理のヒマワリで行ったらどうか(提案1)

      

  インターネット上で以下の40枚にわたる、研究者にはわかりやすい英文のpdfスライドが上梓されています。

       

植物への放射性セシウムの集積(タイトル:The Genetics of Radiocaesium Accumulation by Plants. 著者:Philip J Whiteら)。興味のある方はこの英文タイトルでGoogle scholarで検索できます。

     

  この論文の中では44種類の植物を調べて植物の地上部のセシウム含量は同じ部位のカリウム含量と強い負の相関にあること。又、培地のカリウム含量を増やすと地上部のセシウム含量が減少すること。逆に培地のカリウム含量を減らすと地上部のセシウム含量が増えること、等が述べられています。

     

  したがって、小生が先日のWINREPブログでも述べたように、一般論として、最も良い放射性セシウム汚染土壌からの植物によるセシウムの収奪法(ファイトレメデイエーション)とは、放射能汚染農地にN(窒素)とP(リン酸)を入れてもカリウムを絶対施用しないでセシウム集積能の高い植物を生(は)やすことといえます。

   

  その際、何が一番良いセシウム集積植物かという疑問に対しては、日本では以下の先駆的口頭発表があります。

   

山上睦、小林大輔、?内真須美、久松俊一(2008) 栽培植物からの元素高濃度集積植物の探索 日本土壌肥料学会 2008年度大会9月、於:名古屋市立大

    

  この日本の著者らの、その他のこれまでの多くの口頭発表ではCs集積植物として : 栽培植物ではアマランサス(ハゲイトウ)、ヒマワリ、カキチシャ、 野草ではアオゲイトウ、オオイヌタ等の名を挙げていました。ですから、

      

  今回のように放射性セシウム濃厚汚染土壌の植物による浄化には、やはり、インターネットでの噂のように、種子が大量に入手できるヒマワリなどがよいでしょう。

      

  小生の知る限りでは、まだ放射性Srの分析値の新聞発表データがないようですが、今回の福島原発事故では、放射性ヨード131や放射性セシウム134,137ばかりでなくストロンチウム89や90も放出されて、土壌汚染しているに違いないのです。ヒマワリは浅根性で根が土壌に浅く広く分布するので、土壌の表面に集積して動かないセシウムをよく吸収して、土壌から収奪してくれるのでしょう。種子が比較的入手しやすく、栽培すると個体が2メートル以上にも大きくなる上に、ストロンチウムとセシウムともよく吸収するようなので、今回の福島原発による汚染土壌の浄化用植物として最適かもしれません。
     
  これからあたたかい春、夏に至るので、ヒマワリなら、今から播いておけば、晩秋まで2作は連作できるでしょう。秋から冬場は寒冷に強い植物の中から何がよいのか、日本の上記の研究グループに提示してもらうことです。

          

  なおこの文章に関して分子生物学的な専門的なことにご興味がある場合は、直ちにWINEPホームページに飛んで、読んで見てください。

                     

(森敏)