2017-02-11 03:01 | カテゴリ:未分類

転載1:

文化庁芸術祭のテレビドキュメンタリー部門で優秀賞を受けた
NHK制作の
「被曝の森~原発事故5年目の記録」

の優勝盾の写真が関係者からメールで送られてきたので転載します。
よほどうれしかったのだと思います。
  
 ひばくのもりたてプレゼンテーション1

 

  NHK会長も替わったことだし、この受賞を契機に、この間の局内の少し重苦しかったのではなかろうかと想像される雰囲気を払拭して、制作に関わったスタッフ達にはさらに原発関連の事実を伝えるドキュメンタリー制作に意気軒昂でがんばっていただきたいと思います。

廃炉、海洋汚染、除染、住民避難、森林生態汚染など原発事故は何も解決していないのですから。何事も報道されなければ歴史的になかったことになります。

 

転載2:

 

以下の放送は
東電福島第一原発の汚染水対策のこれまでの経緯と現状、今後の課題をまとめたものだそうです。

212日(日) 23:30〜24:00 Eテレ 

サイエンスZERO 「最新報告 汚染水との戦い」

http://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp572.html

(再放送)218日 土12:30〜13:00

NHKオンデマンドでも配信

https://www.nhk-ondemand.jp/

 


    
(森敏)

2016-06-15 21:47 | カテゴリ:未分類

      
20.jpg 
図1.曲がりくねった傾斜地の道路で雨水とともに流されてきた土やワラや落ち葉や埃が滞留するところ
       
  図1に見るように、傾斜があるコンクリート道路のカーブ地点には、上流から流れ込んできた枯れ葉や落ち葉やヘドロが集積している。水はけが悪いので、道路の表面を流れてきた汚染水がヘドロに濃縮している。そこには激しい乾燥や湿潤に適した地衣類が繁殖している。逆にこれらの地衣類ががっちりとヘドロを抱えて離さない。

     
 DSC02309--.jpg

 図2.地表面が毎時49.7マイクロシーベルト!
       

  図2に見るように、ポケット線量計で土壌表面は毎時49.7マイクロシーベルトと非常に高い。道路の中央部で地上1メートルの高さでは毎時6マイクロシーベルトであるのだが。

   
縦向き13

 図3.全組織がランナーで連なったクローン

    

  図1のように、コケを土ごと切り出してその根をほぐしていくと、図3のように、全部ランナーで連なったクローン組織であることがわかる。大学に持ち帰って絡み合った組織を徹底的にほぐしたのちに、徹底的に水洗して土を落として、完全に乾かしてからオートラジオグラフを取ると、図4になった。


BAS 10 
図4.第3図のオートラジオグラフ

  図3と図4を比較して観察すると、まず根に絡んだ土や落ち葉が放射能に濃厚汚染しており、ランナー自身も比較的均一な濃度で薄く放射能汚染しており、ランナーの一定の間隔に分布している節位が点々と強く放射能汚染していることがわかる。ここは微細構造的には導管と師管が複雑にに入り組んでいるところである上に、いくつもの分岐根が発生している所である。この節位は分岐根から直接土壌の放射能を吸収しており、断面積あたりのセシウムの滞留時間が長いため、オートラジオグラフでは濃く写るのである。一方地上部の緑の多肉部分はぼけて見えるが薄く汚染している。
     
  このように雨が降ると必ず傾斜地であるがゆえに水たまりができて土壌が集積する道路わきは、どこも尋常でない放射能濃度のホットスポットである。年に何度かある多雨で森林の表層土壌がえぐられて道路に流れ込んでそれが集積するのである。次回に述べるように現在では表層3センチ内に放射性セシウムは濃縮して固着している。それを自然現象がかき集めてこういうホットスポットがいまでも形成されつつあるのである。浪江町ではまだ除染に手を付けられていない、こういう道沿いの溜まり場も多い。
 
  先日のNHKのBS1スペシャル『被曝の森』では、延々上方のコンクリートの道路を伝わってくる雨水が、土砂や枯れ落ち葉を流し込む田んぼでは、空間線量が毎時100マイクロシーベルトの映像が流れた。そこに生えている高濃度汚染雑草を夜間に出てきてイノシシが食べている映像も流れた。この田んぼはケモノ道にもなっているのである。もちろんわれわれもそこを定点調査地点として注目している。
      
         
(森敏)

2015-11-18 07:13 | カテゴリ:未分類

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 南西 全面セイタカアワダチソウ群落。遠方左にセイタカアワダチソウ群落にススキが侵入し始めている。
 
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西 全面セイタカアワダチソウの群落。
   
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 北西 全面セイタカアワダチソウの群落。

  
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   全面セイタカアワダチソウの群落。

            
      原発事故の翌年は、飯舘村の農家は水田耕作が再開できるものとを期待して雑草を刈り込んでいたのだが、土壌の放射線量が高すぎて、国に耕作を全面禁止された。その後、この耕作放棄田には、セイタカアワダチソウやタンポポやオオマツヨイグサの群落が急速に蔓延した。しかし、最近はめっきり少なくなっている。除染でそういう種子が土と共に全部えぐり取られたからだと思われる。

        

現在、飯舘村では急速な除染が進み水田が「除染土壌入りの黒い1トンのフレコンバック」の仮置き場(集積場)になっているか、除染されて山土で客土された水田も耕作放置されたままになっている。そのせっかく客土された水田も農家の帰村がなされていないので、耕作されないでマツバイやカヤツリグサが侵入して土壌除染の年度が古い水田から順次雑草で見えなくなっている。すでに、ヨシ・アシがはびこっているところがある。
             
  その一方で浪江町など、いまだに住民が全く帰還していないで、ほぼ耕地の全面積が手つかずのママの水田や牧草地では、「人の手が加わった植生」から「自然の植生」への変遷(サクセッション)が見事に表現され、現在進行形である。浪江町の現状は、植物生態学者にとって、格好の植物遷移の研究のフィールドになっているのである。
 

         
  上に示す4枚の写真は、橋の袂から180度にわたって撮った全面がセイタカアワダチソウの水田である。すでにススキが侵入し始めている。これ以外にも山間部の常時湿田である田圃はオノエヤナギやイヌコリヤナギが3メートルを超える水田跡地の群落が散見される。これらの植物は比較的耐湿性であるので他の植生を駆逐して跋扈(ばっこ)しているのだと思われる。すでに樹下には太陽光線が当たらないので一年生の雑草を駆逐してしまっている。何もしないとそのままで安定した植物相でいくのだろう。
           
  昨年2014年と今年2015年には飯舘村ばかりでなく浪江町でもタンポポの調査を行った。飯舘村では除染が猛烈な勢いで行われ始めたので、水田や牧草地が山土で客土されてタンポポが急速に消滅し、調査にならなくなった。そこでより福島第一原発に近い浪江町にまで触手を伸ばして調査をしたところ、浪江町ではなぜかタンポポが非常にすくなかった。浪江町では水田の除染がほとんど手づかずであるにもかかわらずである。なぜだろうと考え続けているのだが、その疑問が徐々に解け始めている。
         
   タンポポはそもそも明るい空間を好む。原発暴発当初の2011年3月11日-20日は農家は地震や津浪で避難はしたが、水田自体は前年度に稲刈りをして、春先の田植えに備えて、一部では田んぼをすでに耕起していたところがあったのである。また、一部では田んぼの裏作にムギを植えており、まだムギを収穫していなかった。だから2011年当初の水田の植生は田んぼごとに区区であった。放射能汚染土壌での耕作は禁止され稲作は行われなかった。しかし、2011年の秋には農家は放射能汚染水田でも一応美観の為にも猛烈にびこった一年生の雑草刈りを行ったところが多い。そういう水田では、2012年には開放空間を好むタンポポ、セイタカアワダチソウ、おおまつよいぐさなどがいっせいに繁殖したのである。そのあとの年次からは、ヨモギ、ブタクサ、ヨシ、ススキなどが徐々に侵入してきた。すなわち2014年の時点では浪江町では明るい太陽のもとでしか生えないタンポポはすでに駆逐されつつあったのだと思われる。
           
  こいうところでも、もういちど雑草を刈り取り、さら地にして放置すると、またタンポポが繁殖してくるのだと思う。上図のような平場の水田では、いままさにセイタカアワダチソウからススキやヨシなどのイネ科の植生に代わりつつある。ヤナギなどの灌木は一本当たりの種子の数が一年生の雑草に比べて圧倒的に少なく、山から飛んでこなければいけないので、こういう平場では徐々に侵入してくるのだろうと思われる。

     
  以上のような理由で、われわれが2012年から追及している「タンポポの帯化」奇形 の発生率が飯舘村よりも浪江町のほうが高いのではないかという予想を証明する手がかりが、いまだにえられていない。
    
  生態調査は一筋縄ではいかない事を実感させられている。
   
    
(森敏) 
 
付記:タンポポの群落の写真は過去にたくさん撮っているが、WINEPブログでは 

タンポポの多様な奇形花房発見!! :植物に対する放射線の影響(II)

を参照ください。
2015-09-22 15:29 | カテゴリ:未分類

  (承前:相変わらずの論文調ですみません。。。)   
   
    これまでは、2011年4月以降から直近の2015年7月までのCs-137I-131のピークについて大まかにそのパターンを分析してきた。そこで見えてきたことは、Cs-137は(当然Cs-134も)、

1.       20129月と20249月に原発からの再放出があったと考えられる。

2.       放射性セシウムは大雨の降るたびに確実に表面流去されている。

3.       放射性セシウムは今でも土壌や樹木からの表面流去がつづいている。

ということであった。

 

しかしI-131に関しては詳しい法則性を指摘できていなかった。そこで今回はより詳細な解析を行った。ブログでの図の掲載容量が限られているので、この連載(6ー1)で県中浄化センターの2014-2015年の 図11 を掲載し、次回の連載(6-2)で県北浄化センターの2014-2015年の 図12 を掲載しておいた。両方の図11、図12にはこれまで別々に示してきた「Cs-137」、「I-131」、「降雨量」を今回は合体して直近の2014年1月1日~2015年7月末までの毎日のデータを棒グラフで再録した。

 

以下、主としてI-131のピークパターンに関して検討する。読者には煩雑だが両方の図11と図12を上下にスキャンしながら比較していただければと思う。

 

  以下検討したい。

1.       Cs-137と比べて、I-131の場合はピークの立ち上がる前日か当日に大雨が降って

いる例は図112014年5月16日、図122014年6月12日、10月22日、2015年5月19日、7月8日である。しかしそれ以外のピークは降雨とは全く関係がない。であるから、ほとんどの脱水汚泥におけるI-131の出現は雨水の表面流去水から下水に流れ込んでいるように見えない。雨水の流入と関係なくいきなり下水道にトイレやRI貯留槽などから流れて出ている様に見える。一見降雨の時期とI-131のピークの立ち上がり時期が同調しているように見えるのは偶然のように思われる。I-131のピークが立ち上がる時期から以降恒常的にCs-137のピークのバックグラウンドが上がったようにも見られないので、Cs-137I-131のピークは連動していると思えない。つまり原子炉から同じ時期に両放射性同位元素が新しく放出されたと思えない。もっとも、県北浄化センターのカバーする地域には原子炉から沸点が低いI-131だけが優先的に飛散降下したと考えることも完全には否定はできない。

2.          それぞれのI-131のピークについて、図11と図12のそれぞれのピーク面積は後者の方がおおむね高くでているが、図112015年7月下旬からのピーク以外は図11内あるいは図12内についてみると主なピークの面積がほぼ等しい値である(あるいは倍数である)。このことは、間歇的だが下水道にその都度同じ量のI-131が流れ込んでいることを意味している。どこかの特定の病院でI-131がバセドー氏病や甲状腺癌治療に1人または複数の患者に「規定量」使用されて、それが1人または複数の患者の体を通して系外に流去したのかも知れないと思わせる。

(「バセドウ病の放射性ヨード内用療法に関するガイドライン」は以下の通りである。

http://oncology.jsnm.org/files/pdf/pasedo-guideline09.pdf

他のガイドライン書にも、「外来患者の場合は500MBqを越えない投与量で治療する。500MBqを越える場合はアイソトープ病室に入院させ、これを実施する」、「病院での排水に関しては、I-131核種が濃度限度以下(I-131が排水中に0.04Bq/cm3以下)であることを確認して排水するとともに、その記録を作成する」などとある)

  

3.I-131の個々のピークを子細に見ると、ピークの立ち上がりがシャープではなく、2日目に最大ピーク高になってその後約2週間にわたって尾を引いている(テーリングしている)。このようなピークのパターンはCs-137のピークには見られない。Cs-137の場合は雨の後に最初から一番高いピークになり、雨が降らないとすぐにピークが底下している。これらのピークの形状は二つの可能性を示唆している。

つまりI-131の場合は、下水道を流れていくうちに徐々に流れやすいものと流れにくいものというヘテロな成分に分離してきているのではないだろうか(尿の次に糞とか)。もう一方の考え方は、I-131の物理的半減期が8日であるので、約2週間に亘って等量のI-131汚染水が半減期減衰しながら下水にだらだらと放出されて、下水処理場に流れ込み、活性汚泥に取り込まれて脱水汚泥に濃縮されているとも考えられる。後者の場合はRI貯留槽で法規で定められた取扱ガイドラインで定められた規定の0.04Bq/mL以下に減衰したI-131を流すという行為を2週間に亘って徐々にすると、このような尾を引いたピークパターンを取るはずである。

4.病院によってはI-131の取扱規程では、4月、7月、10月、1月という3ヶ月間隔の周期でI-131を使用すべきことが銘記されているところもある。図11と図12では、I-131の大きなピークについてはその間隔がかぶっているものは少なく、もおおむね法規に準じた間隔を保っている。このことは病院による治療が連続的に集中的に行われることを避けていることの反映かも知れない。

 

  さてここまで書いてきて、それでは福島県において、どこかの病院が実際にI-131をバセドウ氏病や甲状腺癌治療に使用しているのかである。そもそもI-131を国内で供給している責任団体は東京都文京区駒込にある「日本アイソトープ協会」である。そこでは過去の福島県の病院や大学など供給相手先の記録が残されているはずである。それをしらべて、どこの病院もI-131を使った事実がなければ、原子炉からの飛来しか考えられないということになる。情報開示請求すればアイソトープ協会はそれに答える義務がある。小生は探偵みたいなことはしたくないので、公的な機関が是非日本アイソトープ協会に問い合わせてもらいたいと思う。

      

 


                       図11
新しい画像 (6)
 

(連載6-2に続く)

 


(森敏)

  

付記1:なおこれまでにも篤志家によって日本各地でのI-131による汚泥汚染がインターネットで報告されている。

   

付記2:下水道事業団は福島県の県中浄化センターと県北浄化センターのデータをCs-134Cs-137について、とりまとめて図にしているが、何故か I-131のデータを無視して図示していない。当然気がついているはずだが知らぬ半兵衛を決め込んでいる。下水道事業団にとっては「活性汚泥の I-131の汚染」は日本全国の浄化センターで当たり前のことなので、気にも留めていないのかも知れない。あるいは事を荒立てたくないのかも知れない。厚労省官僚は当然知っていることだろう。











2014-05-14 20:54 | カテゴリ:未分類

  以下の記事によると、中国では土壌の重金属汚染が深刻である。これは日本の農学研究者には半ば公然の常識であったのだが、今回中国当局自身がその実態を正直に告白した。PM2.5などの大気汚染ばかりでなく、土壌の重金属汚染も、中国ではこれ以上のっぴきならない状況になっていることがうかがえる。中国ではまだまだ米食が主食であるので、このまま放置すると今後潜在的なカドミウム摂取由来のイタイイタイ病が全国で多発するだろう。

 

  1960-1970年代の日本の高度成長期に経験した「公害」が、中国では日本の10倍の人口であるがゆえに10倍の速度で進行していると考えたほうがよい。日本の10年が中国では一年で汚染が進行しているのだ。

 

  日本の公害問題の解決のための苦難の歴史の成果が、今中国では生かされるべきである。日本の公害防止のための、科学技術の成果である製品(ハード)や立法や行政のノウハウ(ソフト)を技術移転する格好の時期が来たといえる。すでに日中韓で連携プレーが始まっているようだ。

   
早くも小生がこのブログで何回も紹介してきた、近年日本の農水省が発明した、無カドミウム米コシヒカリ環1号」の出番だと思う。

 

 

中国の土壌汚染深刻、農地の19・4%で基準超

20140419 2030

 

 【上海=鈴木隆弘】中国で初めて全国的な土壌汚染調査が行われ、農地の19・4%で基準を超えるカドミウム、銅などの重金属や有機物が検出され、土壌汚染が深刻なことが明らかになった。

 

 17日に調査結果を公表した環境保護省と国土資源省は、農産物や人体に影響を与える恐れも指摘した。

 両省は2005~13年に中国の総面積の約3分の2に当たる約630万平方キロ・メートルで重金属や有機物の汚染状況を調べた。林地や草地、建設用地などを含めた土壌全体でも16・1%が汚染された状況にあり、両省は「状況は楽観できない」と危機感を表す。

 特に経済が発展した上海市を中心とする長江デルタ、広東省の珠江デルタのほか、東北の工業地帯で深刻だった。鉱工業生産で排出される汚水や排ガスが主な原因だが、農業でも化学肥料や農薬の過度な使用が汚染を引き起こしていた。

20140419 2030 Copyright © The Yomiuri Shimbun
 
 

 

中国、土壌汚染も 全国の土地16%で基準超え 初の全国調査

2014.4.18 01:00

 中国環境保護省と国土資源省は17日、全国の土壌汚染の状況をまとめた報告書を公表し、調査した約630万平方キロの土地のうち、16.1%で国が定めた基準を超える汚染が確認されたと明らかにした。

 土壌汚染の全国調査は初めて。報告書は汚染状況について「楽観できない」としている。

 調査は2005年4月~13年12月に実施。鉄鋼業や製紙業などの工業用地やその周辺では36.3%、工業用地の跡地では34.9%でそれぞれ基準を超えた汚染が確認された。

 また耕地では19.4%で基準を超えており、主な汚染物質はカドミウムやニッケルなどとなっている。(共同)
 
    

  

(森敏)
 

追記1:
こういうことを書くと、「外交音痴の大学人がまた無責任なことを書く」と直ちにマスコミや農水省から反撃されそうだ。日本人の現在の尖閣列島を巡る「嫌中国」の雰囲気では、とても
「日本が開発した貴重な農業技術を、中国に供与することなどもってのほかのことだ。中国人は感謝の念を示さないだろう。過去の日本の中国に対する無償のODA援助の場合と同じく、供与したいなら『もらってやる』という態度を示すのではないか」
という疑念がただちに持ち上がるかもしれない。
 
 しかし、せっかくの世界に向けて発信しうる日本のノーベル賞ものの品種が、農業の実際の被害現場で全然生かされないのは非常にもったいないことと思う。
   

 

      作物の土壌からのカドミウム汚染防止対策には、従来は 1.工場からの排出源処理と、2.汚染土壌の剥離と非汚染土壌の客土 しか有効な対策がなかった。前者は行政問題であり、中国のような共産党一党独裁政権下での工業と共産党員が癒着した構造を直ちに断ち切るのは絶望的に困難なことだろう。後者は曾ての日本のカドミウム除染の経験でも、膨大な予算と年月を要するだろう(例えば、近年の福島県における放射性セシウム汚染水田の「表土剥離」と「客土」にいかに膨大なお金がかかるかを考えてみてもわかるだろう)
   
      最終的に上記1。と2。の政策でこの中国でのカドミウム問題を解決するにしても、当面日本が開発した「カドミウムを吸収しない品種・環一号」で人体へのカドミウムの経口吸収汚染を避けることは非常に賢明な政策だと思うのだが。イタイイタイ病その他の将来の医療費もかからないことになるので中国国家経済にとってもいいことだらけだろう。と考えるのは、あまりにも単細胞すぎるだろうか。
 
追記2.この新品種については以下に詳しく紹介しております。
http://www.winep.jp/news/153.html

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