2016-08-16 12:32 | カテゴリ:未分類

日本土壌肥料学会2016年度佐賀大会 公開シンポジウム

「事故から5年―農業環境・農作物・農業経済の変遷と課題―」

 

日 時:2016(平成28)年922日(木)13301640

会 場:佐賀大学本庄キャンパスX会場(教養教育大講義室)

主 催:一般社団法人日本土壌肥料学会、日本学術会議 農学委員会土壌科学分科会、農学委員会・食料科学委員会合同IUSS分科会

趣 旨:

  東京電力福島第一原子力発電所の事故によって福島県を中心とする農業は大きな打撃を受けた。事故から5年が経過し、農業環境において様々な放射性物質の低減化対策が検討され、農産物中濃度は基準値を充分に下回るようになった。本シンポジウムでは、5年間にわたり研究が進められてきた農業環境における低減化対策とその効果、農業環境における放射性物質の現状と将来予測、作物摂取による被ばく線量評価、更には原発事故がもたらした農業経済への波及と回復等についてこれまでに取り組んできた専門家に紹介頂き、土壌肥料学会員に広く周知するとともに、一般市民にも公開・普及する。また、今後の課題や営農再開に向けた取り組みなどについて議論する。

 

次 第:

・座長:中尾 淳(京都府立大学大学院生命環境科学研究科助教)

        塚田祥文(福島大学環境放射能研究所副所長、教授)

13:30 開会あいさつ:

         間藤 徹(日本学術会議連携会員、日本土壌肥料学会会長、京都大学大学院農学研究科教授)

13:35 5年間における放射能汚染対策の概要と成果-農地の復興をめざして-」

信濃卓郎(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 農業放射線研究センター長)

14:05 「果樹における放射性セシウムの動態-果樹園の回復をめざして-」

佐藤守(福島県農業総合センター果樹研究所栽培科専門員)

14:25 「水田における放射性セシウムの動態とモデル化-安全な稲をつくるために-」

江口定夫(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構物質循環研究領域水質影響評価ユニット長)

14:45 「農耕地土壌における放射性セシウムの動態にかかわる有機物の役割-有機物の意外な効果-」

山口紀子(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構有害化学物質研究領域無機化学物質ユニット上級研究員)

14:55 「森林環境における放射性セシウムの分布と挙動-森林・林業の復興にむけての課題-」

金子真司(国立研究開発法人森林総合研究所立地環境研究領域長)

15:15 「福島県における農作物中放射性セシウムとストロンチウム-90濃度および作物摂取による被ばく線量評価-福島県農作物の現状-」

塚田祥文(福島大学環境放射能研究所副所長、教授)

15:35 「原発事故がもたらした農村農業への影響と5 年間の総括-現地の取り組みと復興のいま-」

小山良太(福島大学経済経営学類国際地域経済専攻教授)

16:05 総合討論:

コメンテーター:万福裕造(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構生産体系研究領域バイオマス利用グループ主任研究員)、齋藤雅典(東北大学大学院農学研究科教授)、齋藤 隆(福島県農業総合センター浜地域農業再生研究センター技術研究科主任研究員)、南條正巳*(日本学術会議会員、東北大学大学院農学研究科教授)、木村 武(全国農業協同組合連合会肥料農薬部技術対策課技術主管)

16:40 閉会

 

入場無料

問い合わせ先:佐賀大学農学部 日本土壌肥料学会2016年度佐賀大会運営委員会事務局

                E-mail: jssspn2016@ml.cc.saga-u.ac.jp




  

スライド1
2016-07-04 18:55 | カテゴリ:未分類

聖路加病院の日野原重明理事長は95-6才のときだったか「病院の階段を2段飛びに駆け上がる」とかいう、まことしやかな話が長いこと流布していた。しかし、最近の朝日新聞の日野原先生のコラムでは「車いすに乗って息子のお嫁さんに押されて近くのコンビニに買い物にいって楽しかった」由が述べられている。さすがに104才のご高齢で足腰が弱られたのだ。

 

先日2日間にわたって浪江町で帰還困難区域の調査を行った。今回は2日間の積算で37マイクロシーベルトという十分すぎるほど危険な放射線を浴びてしまったし、様々な放射能汚染サンプルの採取も順調に進んだので、二日目は午後3時半頃に浪江町の検問所を脱出した。案の定、今回の調査では1日目は調査の最中に4回も防護服の下のTシャツを着替えねばならぬほどの高温多湿であった。2日目は炎天下の時は太陽光線と放射線でまぶされるので、一度に20分間以上続けて車の外で調査することは不可能であった。

 

東京への帰りの新幹線の予定キップは午後9時半福島駅発にしていたのだが、駅に早めに着いたので、キップの変更を行った。のだが、心理的にも体力的にも疲れていたためか、いつもの番線に漫然とエレベーターで上がったところ誰もプラットホームに人がいない。変だなーと思って、はたと、今回はキップを時間を繰り上げ変更したので出発番線が線路をまたいで向こう側の番線に変わっているのだと気が付いた。出発までの残り時間が4分ぐらいしかない。急いで先ほどのエレベーターで下って、歩いて水平移動して当該番線に上ろうとしたが、エレベーターもエスカレーターも瞬時には見あたらなかった。なので、目の前の約100段もある階段を駆け上がることにした。

 

最近は自宅のマンションで早朝の新聞取りはエレベーターを使わずに階段を下りて新聞を郵便箱からとってふたたび階段を上がることで足腰を鍛えることにしているのだが、たった4階分をあがるのが結構きつい。ゆっくりあがっても途中で休んで膝の屈伸運動をしないときつい。あがりきっても腰ががたがたで、おまけに息が絶え絶えである。低血圧なので、苦しい。

 

今回、急いでいたので、思わず駅の階段を2段飛びに駆け上がり始めたのだが、20段目で早くも膝に来てよろめいた。10kgぐらいのリュックサックを背負っている上に、右手には某氏が開発した1.2メートルぐらいの放射線測定器を大事に持っていた。左手があいていたので左手で思わず倒れ込んで制動した。一呼吸置いて、冷静にならねばと思いながらも、すぐまた少し速度をゆるめて2段飛びに残りの80段を登り切ってプラットホームに出た。完全に息があがって、膝に来て、しばらくはもう一歩も動けなかった。

 

見渡すと乗客たちがまだ出発待ちで、車両のドアが開いていなかった。幸いなことに、ここ福島駅で山形新幹線と東北新幹線の車両がドッキングする直前であった。階段をあがった目の前に冷房入りの休憩室があったので、そこにゆっくりと座って、両新幹線車両のドッキングの光景を見ながら、あえぐ息をゆっくりと整えた。2-3分はかっかったと思う。こんなに急激な動悸の経験は数年ぶりだったので、「うーんひょっとしたらここで心臓麻痺で死ぬのかな」とまじめに思いながら心臓の鼓動を冷静に数えた(普段は50である)。

 

一見、普段から健康な人が、あるとき突然「あっという間」に死んだという報告を最近はよく聞くようになった。たぶん今回のように我を忘れて緊急事態に追い込まれたときに、動転して若いときの気分で体力を消耗して荷重がかかりすぎて本人も失神して急死するのだろうと、我が身に引きつけてシミュレーションしてみた。

 

時間的にせよ空間的にせよ突然予期せぬ余裕ができたときでも、最初に立てた予定を勝手に変更したりするような器用なことはあまりしない方がよい。というのが今回の教訓である。
 
 
(森敏)

追記:

後日、自宅の台所でドリップ式でコーヒーを入れていた。時間がかかるのでじっと待っていたのだが、台所の流しに10個ばかりの食べ終わった食器が置かれているのに目が留まった。そこで殊勝にも、コーヒーの抽出にまだ時間がかかりそうなので、これらの食器を洗いはじめた。ところが最初の一枚の皿を食洗機にいれる動作の途中で、皿をドリップ中のサーバーに真横からぶつけてしまって、コーヒーカップごと倒してしまった。せっかくほとんど抽出し終わったコーヒーの約100mLが全部台所に散布してしまった。老人が途中で時間があるからと突然合間に新しい計画を入れると、ろくなことが無いという事例である。

 

2016-04-02 07:15 | カテゴリ:未分類

原発が標的だった?察知され変更か 自爆テロ容疑者

ベルギーのテロ事件で、容疑者が原発を狙っていた可能性が出てきました。地元メディアは、テロで自爆した容疑者のバクラウィ兄弟が、事件前にベルギーの原子力開発の責任者が自宅に出入りする様子をビデオカメラで隠し撮りしていたと伝えました。パリの同時テロに関連した当局の家宅捜索でこのビデオが押収され、先月、140人の兵士が原発周辺に配置されたということです。地元メディアは「容疑者は計画が事前に察知されたため、空港や地下鉄の爆破テロに変えた可能性がある」と伝えています。(2016・03・24)ANNNEWS

 

   

  小生の知人で航空機事故の専門家である某氏は、リスク管理の専門家でもあるのだが、従来事故原因として呼称されてきた「ヒューマンエラー」という言葉だけでは最近の航空機事故はくくれないと年賀状で書いてきた。彼は「ヒューマンファクター」という言葉を提唱している。

      

機器の誤作動以外に、いくら厳格なマニュアル通りのトレーニングを受けても無意識のうちに操作を間違って事故が起きる場合の「ヒューマンエラー」と概念を区別して、意図的に事故を起こそうとしている人物に事故が起因する場合は「ヒューマンファクター」と呼ぶべきである、と提唱している。

      

  上記のANNNEWSの <<原発テロ>> は、まさにその範疇の事故に属する。原発労働者の中に全くそんな人物が紛れ込んでいないとだれが断言できるだろうか? 原発労働者の心まで立ち入って管理するのは至難の業であろう。世界に頻発しているように、人生に絶望的な、あるいはストレスで神経が衰弱した、知的レベルの高い若者が、自爆テロを決意して、「原発テロ」に矛先を向けてくることも十分にありうることだと思われる。

      

世界のどこかで、今度は「ヒューマンエラー」ではなく「ヒューマンファクター」による原発メルトダウンが起こされる予感がしてきた。
 
  日本の原子力規制委員会はそんな「人の深層心理」に踏み込んだ規制基準をどこにも設けていないだろう。また規制委員会に属する工学的発想しかできないメンバーにそんな基準を草案できるはずもない。だから現在の原発規制基準をクリアしたからと言って、今後の再稼働原発はぜんぜん安全安心ではないのである。事故はいつも新しいタイプの要因(それこそ「想定外」)に起因して起こるからである。無責任な言い方かもしれないが、次に世界のどこかでおこる原発事故は地震や津波や火山爆発によるものではなく、「ヒューマンファクター」によるものではないか? と小生は予測する。そうならないことを祈る。
         
(森敏)

付記:この記事を書いたあと、4月9日付けの朝日新聞では、「私の視点」という投稿欄(実際は依頼原稿が多そうだが)で、

 

原発どう守る 「フクシマ」テロの可能性

 

というタイトルで NEW YORK TINMES の記事を抄訳で紹介している。

著者はハーバードケネデイ行政大学院ベルファーセンター所長(グレアム・アリソン)、もと米エネルギー省国家核安全保障局副局長(ウイリアム・トビー)。

 

それによると

::(略):: 先月のブリュッセルの攻撃後やっと、ベルギー当局は核施設の従業員の個人情報を調べ、10人ほどの従業員の作業員資格は無効にすべきだと結論づけた。

最低限の対策として、兵器転用できる核物質もしくは、大規模な放射能漏れを引き起こすおそれがある低濃縮核燃料を保有するすべての施設は、武装した警備員が守るべきだ。そして、原発の全従業員の経歴は、雇用前に徹底的に調査すべきだ。

テロリストたちは原発に目を向けている。だからこそわれわれも目を向けなければならない。

 

とある。この記事の趣旨は小生の文章とあまり変わらない。

 

朝日新聞はこの原発部門のテロのリスク管理に関する専門家が日本にはいないと思っているのだろう。原子力規制庁にはぜひ専門官を設置すべきと考える。政府にテロで原発が爆発したときに「想定外」といわせないためにも。

2016-02-21 12:49 | カテゴリ:未分類

    



たけにぐさ_JPG-- 
図1.浪江町で採取したタケニグサのオートラジオグラフ。非常に濃く写っている左下の根は200cpm、右の薄い色の根は50cpm。 新葉の数枚は140cpm、ほかの葉は93 cpm、葉のなかでは丸くくるまっている未展開葉が一番濃い。右上の葉と真ん中あたりの葉の葉辺をよく見ると先端部分がぽつぽつと濃い。これはセシウムがここからもれ出ていることを示している。水孔とおもわれる。
 

 
  たけにぐさ 
   図2.図1(オートラジオグラフ)に用いた植物体。根が太く頑丈である。
 
 

 
表1.タケニグサの放射能値   

タケニグサの測定部位放射性セシウム含量
(Bq/kg乾物重)
新葉28422
旧い葉16126
旧い根(土が付着)57369

      
 
 
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図3.文京区の壊された民家の庭に繁茂するタケニグサ。コンクリートの瓦礫がアルカリ性で、タケ二グサ以外の雑草を寄せ付けていないように見える。

      

浪江町の道路端でタケニ草を採取した(図2)。これをオートラジオグラフにしたのが図1である。葉では旧葉が薄く、新葉が中くらいに濃く、最新葉である未展開葉が一番濃くセシウムで内部被爆していることがわかる。これらの葉の表面には外部被爆の黒点がまったく認められないので、放射能は全部根から吸収移行したものと考えられる。新葉ははげしく細胞が分裂伸張しているから、カリウムの要求性が非常に高いのである。放射性セシウムはカリウムと間違って取り込まれて新葉に転流しているのである。表1には各部位の総放射性セシウム値を示しておいた。新葉が旧い葉よりも高いことが分かる。土がついた根のセシウムの値の半分ぐらいの濃度で新葉にもあるということは、この植物がセシウムを地上部に移行しやすいものなのかもしれない。
 
        
      右上の葉と真ん中あたりの葉の葉辺をよく見ると先端部分がぽつぽつと濃い。これはセシウムがここからもれ出ていることを示している。水孔とおもわれる。これは水孔を通して水ばかりでなく体内無機成分が外部にいっぴつしていることを可視化した世界初の画像だと思う。
    
      一方で浅い地面を横に張っている太い根は放射能汚染土を付着しているので一番濃く外部汚染している。右側のその後に生えてきた新しい根は格段に低い汚染度でこれは内部被爆である。この根を
よく見ると分枝根が出ている節位と、特に根の先端が濃く映っている。これらは成長点であるから細胞の分裂や伸張のためにカリウムの要求性がたかいために、カリウムの変わりにセシウムを移行させたものと思われる。
        
    

以下少し横道にそれるが、このタケニ草について小生の専門分野である植物の鉄栄養について少し考察したい。          

  タケニ草はどこにでも生えてくる雑草である。家庭菜園では害草と思われている。小生らが昔、鉄系肥料の開発をするために、貝化石アルカリ土壌で圃場試験をしていたことは以前にこのブログでも述べたことがあるが、このアルカリ土壌でもタケニ草は鉄材無施用区でも非常に旺盛に生えてきたので、驚いたことがある。多少全体の色が淡くクロロシス気味ではあったのだが。
     
   アルカリ土壌では鉄がほとんど溶けていないので植物は鉄欠乏になりやすいのである。つまり、タケニ草は遺伝的に根の3価鉄の還元力が強く2価鉄に還元して、根の細胞膜の表層にある2価鉄の鉄輸送蛋白(IRT1)遺伝子が強く誘導されて、この膜輸送体を通して鉄を吸収していると思われたのである。いったん繁茂すると根が深く完全に掘り取るのが困難であった。この深根性もアルカリ土壌に少ししか溶けていない鉄イオンをまさぐる能力なのかもしれない。これもひとつの鉄欠乏耐性たるゆえんのひとつかもしれない。(WINEPのホームページ    http://www.winep.jp/   の動画 Strategy-1 をごらんください)
     
   タケニ草の茎はみずみずしくてぽきりと折ると、中の導管液の汁が橙色で、皮膚に触れると刺激痛がして少し薄気味悪い。この導管水に「クエン酸・鉄」のような「キレート・鉄」が含まれているのかもしれない、などと想像している。
            
(森敏)
付記:過去の以下の記事も参照ください。
  2013/11/04 : フキのオートラジオグラフ (クリックどうぞ)




 


        

2015-12-28 19:46 | カテゴリ:未分類

又ぞろ有馬朗人がでてきた。原発再稼働論者である有馬朗人に関しては、以前にも論じた。以下をクリックしてください。

      

俳人である感性を持つ物理学者として、有馬朗人には、今度ばかりは本気で「もんじゅ」をつぶしてもらいたいものだ。
 
 

「改善の本気度伝わらぬ」もんじゅ検討会で指摘

20151228 1154

高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)に関する文部科学省の有識者検討会(座長=有馬朗人・元東京大学長)の初会合が28日開かれ、もんじゅの運営組織の見直し議論が始まった。

 日本原子力研究開発機構に代わる運営組織について、来年夏頃に結論をまとめる。

 検討会は、原子力規制委員会の勧告を受けたもの。規制委は11月、もんじゅの安全管理が不十分として、新しい運営組織を見つけるよう、馳文科相に勧告した。半年をめどに新組織の見通しが立たない場合、もんじゅ存続の可否を含めて再検討することも求めた。

 この日の初会合で、馳文科相は「大変重大な事態。専門的な見地から議論してもらい、運営主体を判断したい」と危機感を示した。同機構の児玉敏雄理事長は、勧告の引き金となった大量の点検漏れ問題などの経緯を説明した。検討会の委員からは「改善に取り組む本気度が伝わってこない」との厳しい指摘が出た。

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 (喜憂)

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