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2018-05-28 13:32 | カテゴリ:未分類

トランプ大統領のツイッター・デイール外交は、世界の外交官の従来の慎重すぎる掟(おきて)を次々と無視していくので、小生も株の売買をやっているつもりで、トランプの外交を予測してみよう。
    

トランプは徹底的なスタンドプレイヤーなので、自分が先手必勝で日の目を浴びること(株価を吊り上げること)にこの上もなく快感を覚える人物と見た。以下小生が予測する勝手なトランプの胸の内です。
          

(トランプ:)「朝鮮半島の非核化は別にオレの大統領選のときのスローガンではなかったし、全く意識の外だった。しかし金正恩が執拗に長距離弾道ミサイルを打ち上げたり、地下核実験をしたりして「ぼくのほうを向いてよ!」と挑発してくるので、うるさくて仕方がない。仕方がないので相手になってやるが、朝鮮半島問題にかかわると米韓軍事演習や空母派遣など時間と金を使うので何か見返りがなければ面白くないぞ。

「大陸間核弾道ミサイル開発」を北朝鮮に廃絶させる件はアメリカの世論がうるさいから、これは一歩も譲れないが、もともとそんなに脅威ではない。日本や韓国には脅威だろうが。それよりも朝鮮戦争以来あまりにも長く続いている朝鮮半島38度線上板門店で南朝鮮・北朝鮮・中国・アメリカとの間で締結された「休戦協定」の廃止、すなわち「終戦宣言」の締結はどうだろう? サインするだけで一番安い取り決めということになるではないだろうか? 後のややこしい実務はがたがた言うだろうがそれこそ官僚に任せればいいのだ。大統領はさいごには「決断」「実行」することが重要だ。これが実現すれば歴代のアメリカ大統領が成就できなかった魅力的な歴史的な業績になるだろう。そうだ、さらにその向こうに「米・朝友好条約」の締結が視野に入ってくるではないか。かつてのニクソン大統領だって日本や韓国の頭越しに電撃的な「米中友好条約」を結んで歴史に名を残したではないか。アメリカのマスコミは俺のことを歴代最低の大統領と侮辱し続けているが、世界があっと驚くだろう。日本の事なんか知るか。朝鮮半島の危険が去るので、当面どんどん株価が吊り上がるだろう」 
             

  かくて日本は取り残されて、またしても臍(ほぞ)を噛むことになるかもしれない。日朝交渉が再開されれば、日本は多額の賠償金をアメリカのプレッシャーで北朝鮮に未だ支払われていない第2次世界大戦の賠償金を支払うことになるだろう。アメリカは自国の余剰農産物食糧援助を大々的に行うだろう。日本の敗戦直後のわれわれの学校給食世代が受けたMSA援助というやつである。日本政府に農産物を10年以上にわたって買わせて北朝鮮にそれを供給することになるのではないか。疲弊しきった北朝鮮農業が自力で食糧自給に立ち直るためには10年以上はかかるだろう。
       
  さて、この予測のどこまで進行するか、ここ2週間の極東のダイナミズムが実に見ものである。    
   
         

                    

(森敏)
付記:このブログの過去のどこかで述べたことがあるが、小生の義兄は日朝交渉の初代の日本側の全権大使であった。しかし大韓航空機爆破事件が起こって、その実行犯の女性(キムヨンヒ)が、北朝鮮により拉致された日本人田口八重子から日本語教育を受けていたという問題が、交渉の途中で急浮上してきて、日朝交渉は破綻した。外務省のエースとして送り込まれたのに義兄としては痛恨の出来事であったようだ。だから「休戦協定」がトランプによって急きょ「平和協定」に置き換われば、現在高齢入院中の義兄も大いに気持ちが救われることだろうと思う。
         
小生の生まれはピョンヤンから60キロぐらい離れた城津(じょうしん)というところなんだそうだ。父は京都大学電気学科を卒業後、満州や朝鮮半島で電気技師として水力発電所建設に従事していたということである。
 
追記1:「朝鮮半島は2000年の間に中国から500回も侵略されたが、日本からは3回の侵略に過ぎない。だから北朝鮮の人は中国という国を絶対信用していない」と在日朝鮮人から何回も聞かされたことがある。だから今回キムジョンウンが習近平に2回も頭を下げに(命乞いに)いったのには、北朝鮮一流のやむを得ない事情があってのことである。とにかくトランプという男は「アメリカ・ファースト」の旗を振りまわして、平気で長年の努力で積み上げてきた国家間の約束事を一方的にかなぐり捨てるので、油断がならない。シンガポールで朝鮮半島の「休戦協定の終結」を宣言しても、またすぐ屁理屈をつけてそれを破棄して、ピョンヤンを空爆してくるかもしれない。そんなことをさせないために中国の後ろ盾がどうしてもほしかったわけである。
本日(5月31日)は金正恩はロシアのラブロフ外相とも交渉しているようである。ロシアのプーチンの後ろだてもあれば万全だろう。首脳会談前に米・北間での事務方の詰めがあって、信頼関係が相当確保されていないとキムジョンウンは怖くてトランプに会いにわざわざ5時間もかけておんぼろ飛行機でシンガポールにまで行けないだろう。シンガポールでの首脳会談がもし決裂したら、シンガポールからピョンヤンへの帰りの飛行機で、国籍不明のロケット弾で撃墜される恐れさえある。
一方アメリカからシンガポールにわざわざトランプが出かけるにせよ、帰るにせよ国籍不明のロケット弾で大統領専用機が撃墜される恐れなきにしもあらずである。だから空母ドナルドレーガンが昨日佐世保から南シナ海に向けて出港し、沖縄からもオスプレイ(海兵隊)が飛び立った。大統領機の護衛のためだろう。
        
追記2:速戦即決が身上の株の相場師のトランプにとっては、下記の記事にあるように、米朝首脳会談を何回もやらされるのは、我慢がならないだろう。金英哲が携えてきた金正恩からの親書を見せられて、トランプが我慢して首脳会談を即決するかどうか? 本日(6月1日)のワシントンでの展開が見ものだ。
        

 
追記3: 本日(6月2日)トランプがついに米朝首脳会談を決意した。しかし北朝鮮への制裁解除までしか言及していない。キムジョンウンからの書簡の内容は明らかにされていないが、株屋さんらしく「これは世界を揺るがすチャンス」と見て即決したようだ。やはり、北朝鮮の経済振興のためにはお金は日本や韓国が調達しろ!と。それだけは明言している。日本は形無しだ。
               

トランプ大統領 米朝首脳会談6月12日シンガポールで開催へ

アメリカのトランプ大統領は北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長との史上初となる米朝首脳会談を当初の予定どおり、今月12日にシンガポールで開催すると発表しました。トランプ大統領は1日、ホワイトハウスで北朝鮮のキム・ヨンチョル朝鮮労働党副委員長と面会し、キム・ジョンウン委員長からの書簡を受け取ったあと、記者団に対し、史上初となる米朝首脳会談を当初の予定どおり、今月12日にシンガポールで開催すると明らかにしました。

そのうえで、トランプ大統領は「キム委員長は非核化に取り組む決意だと思う。首脳会談はお互いを知る機会になるだろう。会談はプロセスの始まりになる。成功するだろう」と述べました。

ただ、「会談で何かに署名するようなことはないだろう」とも述べて、12日の首脳会談で、合意文書の署名には至らない可能性を示唆し、首脳会談は1回にとどまらず、複数回にわたることもあり得るという考えを示しました。

また、トランプ大統領は、キム副委員長とは制裁や朝鮮戦争の終結をめぐっても意見を交わしたと明らかにし、「いい面会だった」と評価しました。

そして「もう最大限の圧力という言葉は使いたくない。対話が破綻するまで新たな制裁はかけない。北朝鮮が非核化に応じないかぎり、制裁は解除しないが、解除できる日が来ることを楽しみにしている」と述べました。

さらにトランプ大統領は、キム委員長が権力の座にとどまったままでも北朝鮮の変革は可能だとしたうえで、「日本や韓国、中国が助けてくれるだろう。アメリカは多くの金は使わない」と述べ、将来的には北朝鮮の発展のために、日本や韓国などが支援することになるという考えを示しました。



 

 

 


2018-05-06 13:05 | カテゴリ:未分類

MBC NEWS

稲盛氏 「京都賞」賞金を1億円に増額へ [04/12 19:32]

京セラ名誉会長の稲盛和夫さんが創設した国際賞「京都賞」について、稲盛財団は12日、賞金を5000万円から1億円に増額すると発表しました。

「京都賞」は、鹿児島市出身で京セラ名誉会長の稲盛和夫さんが200億円を拠出し、1984年に創設しました。

先端技術、基礎科学、思想・芸術の3部門があり、科学や文明の発展に貢献した人に贈っているものです。

これまでに世界中で105人が受賞。ノーベル賞を受賞したiPS細胞の山中伸弥さん(2010年)や、青色発光ダイオードの赤崎勇さん(2009年)もノーベル賞の前に京都賞を受けています。

京都賞を運営する稲盛財団は、創立記念日となる12日、賞金を5000万円から1億円に増額すると発表しました。

今年で86歳になった稲盛さんは、「京都賞は社会への恩返しであると同時に私の利他の哲学の実践でもあります。今後さらに、受賞者の方々が世界に向け燦然と輝き続けることを願い賞金額を1億円に増額することにしました」とコメントを発表しています。

ことしの京都賞は、6月15日に発表される予定です。

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   上記のニュースにあるように、稲盛財団が京都賞の金額をノーベル賞並みの1億円にこの6月から増額したそうだ。これは研究者にとっては実に楽しくうれしい話だと思う。稲盛和夫氏の「利他の哲学」からくる勇気ある大胆な行為に心から敬意を表したい。
    
    そこで、ちょっと京都賞の過去の科学研究部門の受賞者を調べてみたら、この賞を取ってから後にノーベル賞を受賞した人物は、上記の記事にもあるが、山中伸弥、赤崎勇、大隅良典の3名である。この賞の推薦人や選考委員達には先見の明があったというべきなのかもしれない。
      
    一方で科学部門での日本人のこの賞の受賞者の中には西塚泰美、林忠四郎、伊藤清、赤崎勇、根井正利、金出武雄、本庶佑、山中伸弥など、いずれもノーベル賞クラスの人物であるが、京都大学関連(必ずしも卒業生ではないが)の研究者が他大学関係者に比べれば圧倒的に多い。この点では少し選考に偏りを感じないこともない。それが「京都」賞の特色なのかな。
     
  ところで、おおざっぱだが、これまでのところ日本発の賞で受賞金額が1000万円を超えるのを調べたところ以下の表1のようになった。詳しく調べたわけではないが、他に1000万円未満200万円以上の金額の賞は全科学研究分野を入れれば20件以上はあるのではないだろうか。創設当時と比べて物価高の今日では、この1000万円という金額はさほど高額だとは思えない。実際諸外国にはノーベル賞以外に一億円よりもはるかに高額の賞が存在する。今回の稲盛財団の勇気ある社会貢献に見習って、日本のその他の賞も賞金額を2-3倍に増額することを期待したいものだ。現在の好景気のうちに企業は高額の「内部留保資金」から系列の受賞財団に寄付して、その財政基盤を2-3倍にすることはさほど困難ではないだろう、と経済に疎い小生は勝手に思うのだが。(追記を参照ください) 
       
  ところで、これら表1の賞の選考や審査過程に関わる人物をネットで開示されている限り調べてみると、一人で3つもの賞にかかわっている人物がいる。これはちょっと問題かもしれない。  
            
                  表1  
  日本の賞jpeg 

 
   

(森敏)
追記1:大企業の今期の利益は以下の記事のごとし!
  
これらの企業の今年の利益のわずか1-2%で
トヨタ賞(2億円)や
ソフトバンク賞(1億円)
の基金が創設できるのではないだろうか。
  
           

トヨタ、最終利益2兆4939億円最高更新

20180509 1344Copyright © The Yomiuri Shimbun

 

 トヨタ自動車が9日発表した2018年3月期連結決算(米国会計基準)は、売上高が前期比6・5%増の29兆3795億円、最終利益は36・2%増の2兆4939億円と、いずれも最高を更新して増収増益となった。

 本業のもうけを示す営業利益は20・3%増の2兆3998億円だった。為替レートが前期に比べ円安に推移したことや、米トランプ政権の法人減税の影響などが業績を押し上げた。

 19年3月期の業績予想は、売上高が前年同期比1・3%減の29兆円、営業利益が4・2%減の2兆3000億円、最終利益が15・0%減の2兆1200億円と、減収減益を見込む。円高傾向を想定していることが大きい。

     

 

ソフトバンク、2年連続で最終利益1兆円を突破

20180509 1528Copyright © The Yomiuri Shimbun

 

 ソフトバンクグループが9日発表した2018年3月期連結決算(国際会計基準)は最終利益が前期比27・2%減の1兆389億円で、2年連続で1兆円を突破した。

 売上高は同2・9%増の9兆1587億円、本業のもうけを示す営業利益は同27・1%増の1兆3038億円だった。トランプ米政権による大型減税などで米携帯子会社スプリントの利益が伸びたことなどが貢献した。
 
追記2.稲盛さんは母校の鹿児島大学にも、つい最近200億円を寄付している。頭が下がりますね。

稲盛和夫氏の快挙

 
追記3.稲盛財団によると、2018年の京都賞は以下の人物に決まった。
    
稲盛財団は本日、第34回(2018)京都賞の受賞者にカール・ダイセロス博士(先端技術部門)、柏原正樹 博士(基礎科学部門)、ジョーン・ジョナス氏(思想・芸術部門)の3名を決定しました。
なお、本年の授賞対象分野は先端技術部門がバイオテクノロジー及びメディカルテクノロジー、基礎科学部門が数理科学(純粋数学を含む)、思想・芸術部門が美術(絵画・彫刻・工芸・建築・写真・デザイン等)です。
先端技術部門のカール・ダイセロス博士(46)は、本賞史上、最年少での受賞となります。

 

2018-04-15 08:33 | カテゴリ:未分類

  昨年(2017)末に双葉町の空間線量毎時10マイクロ シーベルトの畑の木が、葉が散って枝だけになっていたのだが、よく見ると地上数メートルの枝に鳥の巣が一つかかっていた(後で野鳥の会の山本裕氏にこの写真を見せて同定してもらったところ、これはメジロの巣だということであった)。鳥がいなかったので、アームが長い枝切ばさみで枝を切って、巣を回収した。卵もなかった。周りの空間放射線量が毎時10マイクロ シーベルトとべらぼーに高いので、この巣材自身の放射能がどれくらい高いのかが持参したβ線専用のガイガーカウンターではわからなかった。大学に持ち帰って測ると毎分1100カウント( cpm)であった。これはIPプレートで丸一日感光すれば十分な放射線量であった。放射能を測定すると Cs-134とCs-137の合量で 毎時342800ベクレル/乾物重 と非常に高い濃度であった(表1)。
         
 

  図3467はこの巣を裏表の両面からオートラジオグラフに撮像したものである。枝の部分は放射線量が相対的に低いことがわかる。それに比べて巣材に使われた緑色のコケ類は、放射線量が高い。 
           
  この巣の中で卵が孵(かえ)って雛(ひな)になってしばらく経て巣立つまでの全3週間ももし居ると想像すると、積算での被ばく線量は確率的に多分染色体異常などが発生する領域になるはずである。果たしてメジロの雛は無事に飛び立ったであろうか?
 
 
 




 スライド1
図1。 メジロの巣 枝切ばさみで高い枝から回収して、巣の真上から見たもの
 
 
スライド2 
図2。 メジロの巣 樹皮の繊維、コケ、ビニールなどでできていることがわかる。オートラジオグラフにかけるときに平らにつぶした状態 
 
 
 
スライド3 
図3。 図2のオートラジオグラフ。木の小枝はあまり汚染していないが(むしろ小枝でその下の巣材からくる放射線が遮断されていることがわかる)、巣材のコケ類の汚染のされ方が濃淡さまざまであることがわかる。 黒い部分はコケの根についた泥と思われる。
 
 

 
スライド4 
 
図4。 図3のネガテイブ画像
 
 
 
スライド4 
図5。 図2の巣材を裏側から見たもの
 
 

 
 
スライド5 
図6。 図5のオートラジオグラフ 
 
 
   
   
 
 
 スライド7
 
図7。 図6のネガテイブ画像

 
   

   
 
表1 メジロの巣材の放射能

メジロの巣材jpeg
 
 
2018-04-11 19:52 | カテゴリ:未分類

新聞で知ったのだが、2018.02.13. の電機大学のホームページに以下の記事が速報されている。

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東京電機大学 平成30年度一般入試(前期)
「数学満点選抜方式」導入!
数学満点者23名が合格(速報)

東京電機大学(学長 安田浩)では、21日~5日に実施した一般入試(前期)の合格者が212日に発表されました。
この受験者のうち、今回初めて導入した数学1科目が満点の場合合格とする方式で、数学満点者は23名で全員合格となりました。そのうち、従来の3教科総合選抜方式では不合格になっていた受験生2名が合格しました。学部別には、システムデザイン工学部3名、未来科学部12名、理工学部8名、合計23名でした。
この「数学満点選抜方式」は、文部科学省が掲げる「多面的・総合的に評価する入試への転換」に対応したもので、理工系を目指す受験生の中で、特に数学に秀でる受験生を評価する選抜方式です。
総合点だけでは測れない特徴的な受験生との接点を拡充するため、平成31年度入試は、この選抜方式を夜間部を除く全学部で導入いたします。
なお、227日・28日に実施する一般入試(後期)においても「数学満点選抜方式」を導入しています(発表は3月7日)。

「数学満点選抜方式」とは
一般入試(前期・後期)において、数学1科目だけでも100点満点(素点)であれば、合格とする判定方式です。従来は、数学・英語・理科(国語)の3科目合計点でのみ合否を判定していましたが、新たにこの選抜方式を追加して合否を判定いたします。ただし、3科目受験は必須となります。
実施学部は、システムデザイン工学部、未来科学部、理工学部の3学部です。

 

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  これは素晴らしくユニークな試みだと思う。英語や理科がどれか満点でも入学できないところがミソだ。この数学満点採用方式は理系の受験生の間では評判になっているのではないだろうか。
           
  かつて早稲田大学の II文で 英語と国語の2科目のみの入試というのがあったが、どれか一つの満点方式ではなかったと思う。それにこういう文系科目は満点の基準を設定しにくい。上記電機大学では正解が数学だけは明快だから、満点選抜方式を採用できたのだろう。
        
     ここで少し気になったので早稲田大学の入学試験のホームページを開いてみたら、実に多様な入学試験がなされていることを知った。少子高齢化で、大学が学生獲得に必死であることが分かった。授業料獲得のためには落ちおこぼれそうな学生も獲得したいが、超エリート候補の学生も絶対欲しいという、大学側の意気込みが感じられた。それが多様な入試ということなんだろう。実際に学生は入学後、あるいは社会に出てから、成長してどう大化けするかわからないので、未完の高卒の時点では一見「玉石混交」の人材を獲得していていいのだと思う。
             
  話は変わるが、誰とは申しませんが、数少ない小生のこれまでの付き合いの範囲では、数学がずば抜けてできる人は大体奇人変人が多い。彼らの「自分は頭がずば抜けていい」という自信は過剰以上のものがある。こういう人物は、それはそれで、敬して遠ざけて、遠くから眺めていれば、実に面白い人物像だと思う。
                       
  1960年代の東大駒場の教養学部では 当時の理科Ⅱ類(まだ医学部専属コースの理科 III 類はなかった) の学生も数学が必須だった。のだが、数学の教師が、授業の、のっけから「君らは頭が悪いんだから、どうせ授業についていけなくなるだろう」と言われて、小生はいきなりやる気をなくした。確かに高木貞治の「解析概論」は歯が立たなかった。でも、今ではこと数学に関してはそういう断言的な切捨て教育もアリだと思う。なまじ数学が中途半端にできる奴ほど、疎ましい輩はいない。物理屋さんや化学屋さんにそういう人物がママ散見されたと思う。自意識過剰で社会常識に欠ける。彼らは時として国を危うくする。極論すれば戦艦大和の設計者や、原子力発電マフィアがその代表だろう。
                       
(森敏)



  
2018-03-31 10:49 | カテゴリ:未分類

「博士」でも任期付き若手研究者の雇用厳しく

20180301 1433分 読売

 文部科学省科学技術・学術政策研究所は、大学院の博士課程を修了して大学や研究機関に就職した若手研究者らの半数以上が、3年半後も任期付き雇用にとどまっているとの調査結果を発表した。

 同研究所は、2012年度に博士課程を修了した2614人について、3年半後の生活状況などをアンケートで調べた。60%が大学や国の研究機関などに就職していたが、そのうち52%は任期付きの不安定なポストにあることがわかった。

 また、15年度に博士課程を修了した人への別の調査では、4922人の回答者のうち、38%が返済義務のある奨学金などの借金を負っていることもわかった。

 若手研究者が厳しい環境に置かれていることから、文科省は、大学で若手にポストを用意できるような人事システムの改革など、若手研究者を育てるための新計画を6月末をめどに取りまとめる方針だ。

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  こういう若手研究者の深刻な身分の不安定さは、インパクトファクターの高い論文への掲載を狙った若手の研究者によるデータの偽造(フェイクデータ)の、温床になっている。、結果的に日本発の研究論文の信用の失墜に確実につながる可能性が非常に高い。実際論文の被引用度でもボデイーブローのように効いてきているのではないか。
           
  話が横道にそれるが、先日某国立大学の研究者に会って久しぶりに話を聞いていたら、この大学ではすでに研究者一人当たりの光熱水料を差し引いた研究費は年間たった10万円だということで、これには心底驚愕した。
          
  科学技術の人材育成と財政支援の両面が国立大学では崩壊しつつある。
 
   

論文の引用件数や、専門分野ごとの上位1%に入る重要論文の件数が、日本が米、中国、EU諸国にもおいぬかれて、ここ数年にわたって確実に低下しているという指摘が各種の調査機関でなされている。また、日本では国立大学よりも、国立研究法人(理化学研究所、物質材料研究所、生理学研究所、原子力機構などなど)のほうが質の良い論文を出している、などとも報道されている。後者の方が投入予算に対する研究成果が高い、すなわち投資効率が高い、との指摘もなされている。「国立大学は研究マネージメントが悪い」、と日経連や経済同友会に集まる民間会社の社長クラスが国の科学技術政策を論じる会議に参加してしきりにのたまう。
  

しかしこれらの指摘は、大学の有する特質を無視しているものと言わざるを得ない。大学は研究ばかりでなく教育の場である。国立大学の教員が有する教育の負担は甚大なものがある。研究ということがどういうことなのかに全くと言ってよいぐらい無知な新入生を一人前の研究者に人格的にも研究能力的にも気合を入れて真面目に育する苦労は筆舌に尽くしがたい。
  

極論すれば、上記の国立研究機関は、国立大学の教員たちが苦労して育て上げた研究者たちを、ポスドクなどの有給で雇用して、彼らの能力を研究成果として短期間で搾り取る(収奪する)機関なのである。苦労した学生たちを送り出す大学教員たちには、何の見返りもないと言っていいだろう。また、優秀な大学生を就職時に雇用する民間会社も、優秀な学生を育てろと大学側に文句はつけても、教員たちに対する研究資金面での見返りは、多くの場合、何もない。それどころか国立大学は毎年文科省からの「運営費交付金」を減額され続けている。国立大学の教員たちは、研究費を教育費に転用しないと真面目な教育ができない状態に貶められている。だからすでに述べたように教員一人頭10万円しか研究費がないという国立大学の研究室も出てきているのである。
  

大学では自分たちが育てた優秀な修士や博士研究者をポスドクやパーマネントの助教などに継続して昇格雇用できるシステムがいまでは壊滅的に崩壊している。ごくごく少数の有名教授たちが外部資金の大金を獲得して、それらの恩恵に浴しているにすぎない。そのためにほかの零細分野の多くの教員たちはますます研究費が細り、毎日が金欠病でひーひー言っている。研究室間での貧富の差が激しくなっている。好き勝手にやる、数十年後には、ブレークスルーに結び付く研究の種(構想)が貧困化している。本当に危機だと思う。
  

こんなことを言うと「それはお前が無能だからだ」という声が直ちに返ってくるだろう。無能だからかもしれないけれど、最低限の研究費は保証して下さいよ、と現役の研究者を代弁していいたい。年間10万円の研究費で何ができますか? 
    
       
(森敏)
付記:「日本の大学は、一見して企業投資を喚起するような革新をもたらす魅力的な構想がかけているため、日本の大企業が米国の大学に投資をしている。」(科学新聞 3月30日号 「日本の研究力低下に歯止め」 ピーターグル―ス沖縄科学技術大学院大学学長 談)。日本の企業は大学から優秀な人材だけをかっさらって、日本の大学の研究はだめだからと言って、アメリカの大学に研究投資して、そこで得られた特許を、商品として世界中に売りまくる、という資産運用循環を形成しているわけだ。これが企業のグローバル化の実態だ。日本の国立大学の育成人材の活躍の成果である企業の儲けが日本の大学の研究者に還流していない。あったとしても微々たるものだ。


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