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WINEPブログ内で「 森敏 」を含む記事

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2019-06-19 10:46 | カテゴリ:未分類
      放射能汚染で住民が避難しているので、人が全く通らなくなった浪江町の民家に通じる道のど真ん中に、1.5メートルぐらいの高さで道を遮るように思い切りよく葉を伸ばしている黒い実をつけている、草本があった。帰って調べてもわからなかったので、いつもの若林さん(株アスコット)に調べてもらうと、抽苔した「ウド」ということであった。土の暗い穴倉の中で、白色に栽培している食用ウドは東京都の栽培農家で見たことがあったのだが、露地ものは見たことがなかったので、現地では同定できなかった。
 
      
地上部の穂の部分と葉の部分を採取してきて、オートラジオグラフに撮ると、実が着いている葉、茎、花穂の柄の部分が強く放射能を含んでいた。これらの組織よりも一
桁低いが、しっかりと種子にも放射能は移行していた。外部付着した放射能はなく、全部内部被ばくであることがわかる。根から吸収された放射能が茎を経由して葉に移行し葉脈を通じて葉の細部に分布していくことがくっきりとわかる。よく見ると葉の裏側か表側科が不明だが虫が食べたところには放射能がないか、色が薄い。
 

 

 

 
 スライド1  
図1. ウドの茎葉と花穂(種子はすでにほとんど散っている)
 
 
 

 

スライド2
 
 図2.図1 のオートラジオグラフ
 
 
ウド ネガ‏フィルム jpeg 

図3 図2のネガテイブ画像 くっきりと葉脈が浮きでている。葉脈が非対称なのが少し気になるが。




  
 
 


表1  ウドの部位別放射能
 
ウドの放射能jpeg
 
 
   
  

 
(森敏)
 
2019-06-10 08:03 | カテゴリ:未分類

     小生は生来黒目(瞳)が少し青色にかけていて、野外では太陽がまぶしくて、若いときから夏場は安物のサングラスをかけていた。祖母も母も徐々に緑内障が進行して死亡時には全盲だった。だから、直射日光を警戒して、学生時代からこれまでに安物の既成のサングラスをいくつぶしたか数えきれない。45年以上前の事だが、研究室の大先輩の度入りの眼鏡レンズが太陽光のもとでみるみる黒くなっていくのを見て、そのサングラスいくらでできますか? と聞いたら当時のお金で10万円ぐらいというのでびっくりした。金持ちは違うなーとちょっとうらやましく思った。

 

40歳を過ぎて老眼が進んでからは、眼鏡をかけるようになり、遮光のためにレンズの上からかぶせるプラスチック製の「ひっかけサングラス」を使っていた、これもすぐにこわれるので今までにいくつも取り替えた。この「ひっかけ」は原理的に眼鏡のレンズにひっかける部分の金属が当たるので、レンズのコーテイング被膜を傷つけてしまうのが大いに難点であった。

   

  ところが近年ほとんどのレンズがプラスチック製になって、太陽の照度に従って次第に黒く色が変色するレンズの加工がいとも容易になったのか、某チェーン眼鏡店では遠視のレンズを作ってもらうときに、「このレンズはブルーライトカット、UVライトカット、遮光も入れられます。それで特別料金はいりません、レンズは5000円です。」ということで、今回はあらかじめ眼科医院で厳しく検眼してもらって処方箋を書いてもらって、それを持って行って、一つ作ってもらった。わざわざ眼科検診したのは、以前にこのメガネ屋で検眼処方して、その場でいそいで作成してもらったレンズは、どうしても右目の乱視をきっちりと合わせることができなかったからである。

 

  実はその時に遠視の眼鏡以外にコンピューター用のブルーライトカット眼鏡(明視の距離約60センチ)と、読書用の近視の眼鏡(明視の距離約25センチメートル)も制作してもらった。フレーム代が5000円するので一つの眼鏡に10000円したので合計3万円支払ったことになる。でもこの金額は今までの町の眼鏡屋さんで遠近両用レンズの眼鏡を製作してもらってきた時の1つあたり50000円に比べれば格安であると思った。遠近両用メガネはすぐレンズに傷がついて濁りやすい上にすぐに度が合わなくなるので、いつも不快感があったので、このさいやめることにしたら、結局3種類の眼鏡を作ることになったのである。

 

  出来上がってきた遠視用の眼鏡は保証期間が半年ということであったが、1年未満に右のフレームの耳元にかける部分が欠け、中の金属が露出し頭皮を傷つける羽目になった。1年半たって、フレームの鼻にかける部分が下着を頭から着るときにひっかけたのか剥落してどこかに行ってしまった。それでもしばらくはその眼鏡をかけていたのだが、どうにもこうにも鼻から眼鏡がすぐずり落ちる。この二つの故障の件で、つくづく結局「安物買いの銭失い」なんだなという格言を実感した。

 

  思い余って、また、のこのこと、同じ店に出かけて行った。まず修理を要求してみた。女性店員はすぐ無料で交換修理が可能なことを言っていたのだが、店の奥に入って5分以上して出てきたら、「鼻のひっかけ部分はセメダインで着けられるが、すぐ取れると思います。新しく買われたほうがいいと思います。壊れたフレームは同じものがありません」というご託宣。「じゃー、新しくレンズを作ってもらいたいんだが、これまでのようなものよりもレンズを大きい丸いものにしてもらいたい」、と言ったら、「今は丸いレンズを作るとして、お客さんの目の位置と視力に合わせるレンズの丸いフレームが必要ですが、それに合う丸い眼鏡のフレームが当社にはございません。という話である。これには少しむっとした。実は以前に、眼鏡を購入するときには、「今は丸いレンズはございません、当社のものは全部平たいレンズなので、ここにある平たいメガネフレームを選んでください」、と言って気にくわない無理やり平たいレンズを作らされ、丸型のフレームを利用できなかったのである。今回は店員が前回とまるで正反対のことをのたまっているのである。

 

「お宅はなんでもああ言えばこう言う、なんでそんな顧客に不利になるような商売を強気でやってるんだね?」

「うちのメガネフレームの棚は大体半年ごとにバージョンアップしています。眼鏡レンズもそうです。なので半年しか保証期間がございません」

と堂々のご託宣である。ようするに強制的に半年ごとに流行を作って、故障しやすいメガネを提供して、頻繁に眼鏡を買い替えさせているわけである。眼鏡にそんな販売戦略があるとは、これまで全く世間知らずだった。

 

  仕方なく、前回とまったく同じレンズでフレームも横長のものを買わされることになった。一週間後に新しいメガネができるということで前金を払った。しかし、少し納得がいかないので、

「壊れたメガネのままでは1週間困るので、このフレームの鼻掛けをセメダインでもいいからくっつけてください。耳元で壊れたフレームも違うタイプのものに付け替えてもらいたい。」と強く主張したら、店長らしき男性が出てきて、しぶしぶ30分ばかりかかって修理してくれた。

 

  店を出るときは3人の店員が「ありがとうございました!!」と大声で声をそろえて送り出してくれた。結局まんまと新しいメガネを買わされたので、この交渉は彼らの勝利に終わったわけである。

  
   
(森敏)

2019-06-06 05:36 | カテゴリ:未分類
  浪江町の山林で、アジサイに似た紫色のきれいな花房の木があったので手折ってきた。長い間同定できなかったのだが、分類の専門家に調べてもらうとミヤマガマズミということであった。押し葉にすると花はきれいな青色が失われてしまっているのだが(図1、図2)。


図3,図4、と表1により、この木本もほかの樹木の場合と同様に花器の放射能が枝や葉より一番高いことがわかる。生殖器官に放射性セシウムは優先的に転流しているのである。

   
 
 
スライド1 
 図1 ミヤマガマズミ
 

 
 
 
 
スライド2 
 
 図2.図1の花器の部分の拡大図
 
 
 
スライド3 
 
 図3 図1のオートラジオグラフ。 一点だけ股の部分に外部汚染が認められる。

 
 

 
スライド4 
 
図4.図3のネガテイブ画像 



 


 表1 ミヤマガンマズミの放射能
スライド1

 


 

(森敏)

 
 
 
 

 
 
 
 
 
2019-06-03 12:08 | カテゴリ:未分類
 

中敷き1

図1.5本指の後方に土手を作っている。この写真は見る人によっては5本指の後方と、中央の土踏まずの部分が、目の錯覚でへこんで見える人がいるかもしれませんが、実際は盛り上がっています。
     

  最近あちこちの筋肉が落ちてきた。若いときは汗かきだったので、アメリカやヨーロッパでもあえてLLサイズの綿の分厚いポロシャツを買って来て、ひと夏はそれで過ごして快適だった。しかしいまそれらを着ると、両肩の筋肉がガタ落ちしているので、背中がだらんと落ちて、だぼだぼで、われながら見られたものではない。

      

  足の筋肉もげそげそに落ちて、靴のサイズも0.5センチ小さくなった。水虫対策で靴下を2枚履いていた時期があったので、靴のサイズは27センチで30年間は通していたのだが、近年は、文京区に多い急傾斜の坂道などは足底が前や後ろに滑ってきわめて歩きにくくなっていた。これは足底にいつもすべり応力がかかるので足底の皮膚にきわめてよくないし、平地を歩く時でも、足指の踏み込みが定まらなくて、足早に進めなくなった。いつも若い女の子が後ろからきて追い抜いていく。

     

  そこで思いきって、26.5センチの靴に少しずつ入れ替えすることにした。これだと靴下をはいて足がきっちるはまるので踏み込みが良くなった。とりわけ、写真のような名も知れないブランド品でない靴が極めて踏み込みが良かった。この靴をしばらく履いていて、どうしてだろうと、あるとき靴の中敷きを出して調べてみて少し驚いた(図1)。

    

  図1に見るように、この中敷きは5本の足指の部分の下方部分に土手がつけられており、それが、足の5本指が体を前方に押す時に道路をける力を受け止めて、指が後ろに滑らないようにしているのだった。極めて踏み込みが良い。正直言ってこんな中敷きを見たのは初めてである。靴の修理屋さんや、靴屋さんの中敷き売り場にも、今のところ見当たらない。
  
  我々は福島で多くの放置された運動靴や婦人靴などを収集して、放射能汚染された中敷きをオートラジオグラフに撮像してきたが、そのとき一枚もこんな中敷きに出会ったことがない。この中敷きはきっと、健康グッズとしてヒット商品になるだろうと思う。あるいは小生が知らなかっただけで、すでに隠れたヒット商品になっているのかもしれない。
 
 
(森敏)

 
2019-05-31 08:54 | カテゴリ:未分類

スライド1   
(図1)緞帳へのプロジェクションマッピング

 
スライド2
(図2)同上。馬や、牛や、いろいろな階層の人々がゆっくりゆっくりと動いている。



  谷崎潤一郎に関してはこのwinepブログでもたびたび言及してきた。

 

  今回谷崎潤一郎原作「細雪」の明治座での公演切符が手に入ったので、久しぶりに出かけた。30分前に入館したら、緞帳(どんちょう)の画面上で人が動いているのに少し戸惑ったのだが、待ち時間に観察していていつまでも見飽きなかった。「細雪」が舞台の道頓堀当たりの昭和10年台の情景描写ということで、人や牛や馬が登場し、全体に歩みがゆっくりして、当時の雰囲気が出ていると思った。(図1、図2)

    

  幕間に係員に確認したら、どうやら、最近はやりの ”プロジェクションマッピング” だった。数日前からこの劇場でも初めての試みだとか。珍しいので数名のご婦人が写真を撮っていた。最近芝居を観ないので、ほかの劇場でもこの手法は導入されているのかもしれない。

    

  「細雪」は大阪の船場や兵庫県の芦屋市が舞台なのでこの芝居には近親感が湧いた。舞台では入れ替わり立ち代わりの4人姉妹のカラフルな和服の衣装の変化が一つの見せ場である。
  
  大阪弁、神戸弁、芦屋弁と微妙なイントネーションの使い分けに姉妹の役者は苦労しただろうと同情した。芦屋市出身の小生としては、長女鶴子を演じた浅野ゆう子と、女の夫辰雄を演じた磯部勉の2人以外は、なんとなく関西弁に違和感があった。

 

  没落家族とはいえ、それに適応できない、女性家族のまだゆっくりしているときの時代の雰囲気は、芦屋弁を活用して、よくでていた。この雰囲気は今でも小生の芦屋の小中学校の同窓にも引き継がれているように思ったことである。阪神淡路大震災の「生き地獄」を経験しても、変わらないと小生には感じられる芦屋のこの風土や気風とはいったい何だろうね? と芝居が跳ねて、思いをはせた。

 
       

(森敏)
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