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2023-09-12 20:11 | カテゴリ:未分類
私見ですが、ウクライナ戦争の渦中で、数々の国際会議の場でせっかく顔が世界に知れわたったのが林芳正外相です。

林外相は一昨日(9月9日に、ウクライナの首都
キーウでゼレンスキー大統領と会談したばかりです。


岸田内閣改造でこの林氏を新しく外交がど素人の上川陽子さんに変えるのは適切ではないと思います。

こんなことでは日本は本気で外交していないと思われるでしょう。

ふてぶてしい面構えのロシアのラブロフ外相は、過去19年にわたって現在も外相を務めています。

こんなにコロコロ外相が変わっては日本外交が舐められるのは必定でしょう。

実に情けない。

内閣が変わっても(有能な)外相はころころ変えるなと言いたい。



(森敏)

追記1:産経新聞によれば、本日午後の記者会見では、林を上川に変えたのは以下の理由らしい。
自分自身が首脳外交をやるので、目立つ林に退いてもらって、上川は飾り物外相にするということだろう。


首相会見 外相交代の理由聞かれ「林氏は有能だが…」

岸田文雄首相は13日、同日に行った内閣改造で林芳正前外相を続投させず、後任に上川陽子元法相を起用した理由について「従来の林大臣も大変有能な大臣だったが、党内における有能な人材にもそれぞれの力を発揮してもらう。こうした態勢を組むことも、より外交を前進させていくうえで意味があると考えている」と述べた。

一方、自身が外交を主導したい考えもにじませた。安倍晋三内閣で4年7カ月の外相経験を持つ首相は「私も長く外相を務める中で、首脳外交の重要性を痛感した。首脳外交において大きな役割を果たしていきたい」と強調した。

追記2: 14日の産経新聞によれば

林芳正外相は13日午前、外務省で記者団の取材に応じ、「今日で外相を退任することになった。令和3年秋に就任して以来、歴史の転換期とも言っていいような時期だったが、あっという間に駆け抜けたという印象だ」と述べた。

林氏は、昨年2月から続くロシアによるウクライナ侵略や先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)のほか、関係改善が進んだ日韓関係に言及し、「世界の分断から協調へ、日々努力をしてきた」と振り返った。

後任の上川陽子氏については「外交一日一日、待ったなしだ。しっかりとバトンを引き継ぎ、外交に滞りがないように後押ししたい」と語った。

追記3:こんな考察もなされている。林外相の更迭は失敗人事と言えるのではないか。
 
以下は日刊スポーツ新聞社 によるストーリー

第2次岸田再改造内閣は13日、正式に発足した。
今回の内閣改造をめぐっては、外相の留任が確実視されていた林芳正氏が退任し、同じ岸田派の上川陽子氏に交代。この人事は、今回の内閣改造「最大のミステリー」と臆測を呼んでいる。 政治ジャーナリストの角谷浩一氏は、林氏を岸田派の後継者として早く育てたい首相が、閥務(派閥内の業務)に専念させるためにあえて閣僚から外したのではないかと分析した。内向きな理由にも見える外相交代劇の背景について、角谷氏に話を聞いた。
◆  ◆  ◆
林氏は対中関係でも重要な役割を担っていただけに、交代には外務省もびっくりしただろう。一方、現在岸田派は総裁派閥にもかかわらず「ポスト岸田」が見当たらない。2世議員で性格も穏やかだが、気が利くタイプではないというのが、周囲の林氏評。参院から前回の衆院選でくら替えしたばかりだが衆院初当選直後に外相となり、衆院議員としての派閥での振る舞い方もほとんど知らない。岸田政権もいつまで続くか分からず、今後も「宏池会時代」を続けるには林氏を育てるしかないと、首相は考えたのではないか。「林派」に向けた第1歩だろう。 後継者がおらず、混乱している安倍派を目の当たりにした影響も大きいはずだ。派閥の体制がしっかりしているかどうかは、首相が最も重視する来年の自民党総裁選再選戦略そのものに関わってくる。首相は、急ごしらえでも派閥の「顔」を育てる必要性に、駆られたのではないかと思う。

追記4: 上川陽子さんは「女性ならでは::::」と外相就任時の発言をしていた。
外務大臣に女性も男性もないだろう。
まず最初に国際情勢として ウクライナ を語らなくてどうする。
顔が国内に向いていているんだ。 先が思いやられる。
英語が喋れるだけが能じゃない。
急速に勉強して外交力をつけてほしい。

追記5:テレビを見ていて、国連での日米外相会議に出席しているブリンケン国務長官の上川外相に対する柔和だが不安げの目つきが印象的だった。明らかに値踏みされている。
予想通りというか、上川外相は「女性問題」を筆頭に切り出しているようだ。外交で優先順位を女性問題にしたがっているようだ..しかし、世界でもまれにみる男尊女卑の日本が、外交で女性問題を主張しても全然受けないだろう。ちょっとピントがずれている。大丈夫か?

「::::::::
上川陽子外相は18日夜(日本時間19日午前)、米ニューヨークでブリンケン米国務長官と会談した。両氏の対面での会談は初めて。覇権主義的行動を強める中国を念頭に、台湾海峡の平和と安定の維持や、東・南シナ海での国際法順守の重要性を再確認した。ロシアによるウクライナ侵略や、北朝鮮による核・ミサイル開発や拉致問題への対応でも緊密に連携することで一致した。
会談で上川氏は「女性や平和、安全保障の分野での協力を密にしていきたい」と述べた。ブリンケン氏は「共にやるべき仕事が多くある。日米間のパートナーシップがかつてないほど強固で重要であるという事実を反映したものだ」と強調した。」
両氏は、日米同盟の抑止力・対処力のさらなる強化に向けた具体的な協力の深化に関する議論を継続することで一致。米国の「核の傘」を同盟国に広げる拡大抑止の強化に向け、さまざまなレベルで緊密に協議することも確認した。


2023-09-08 07:10 | カテゴリ:未分類
朝日新聞20239月7日夕刊に

 モスクワで和太鼓、心つなぐ 批判も覚悟「文化人として交流」 福岡「野武士」、日ロ関係悪化するなか

というタイトルの記事が載っていた。そのなかで「野武士」の川原邦裕さんが述べている「ことば」だけをつなげて以下に全文引用すると、

「モスクワの歓声は、ほかの外国と比べても断トツです」
「(非難される可能性があることは)、承知の上ですが、周りの人は、『こんな時だからこそせめて文化で動いてください』と応援してくれました。僕たちは文化人。何の力にも影響にもならなくても、ロシアの人々と、せめて心ぐらいはつながっておきたい」
「どこの国であっても庶民は戦争や分断を望んでいません。音楽は庶民の心と心をつなげます。心のつながりを分断してはいけない」
  
この記事を読んで小生は強烈な違和感を持った。侵略者ロシアによる戦争の渦中で日々ウクライナの庶民が殺されている。

「野武士」がこの公演でいくらかの収入があったとすれば、それをウクライナの演劇集団に寄付し、それを大声で公表することを望みたい。そうすれば、文化人「野武士」の和太鼓は、戦争や分断を望んでいないロシアの庶民とウクライナの庶民の心と心をつなぐことに少しは貢献するかもしれない。
  
(森敏)
付記:微妙な問題だからか、この朝日新聞の記事には、モスクワ特派員の署名が載っていない。朝日新聞の読者からのこの記事に対する批判は、朝日新聞の編集部が責任を持つということなのだろう。
2023-09-01 21:44 | カテゴリ:未分類
今朝の朝ドラ「らんまん」にでてきた平瀬作五郎と池野成一郎は、前者が公孫樹(イチョウ)の精蟲を発見し、後者が蘇鉄(そてつ)の精蟲を発見している。その功績で以下に述べるようにこの二人は、明治44年5月12日第2回学士院賞恩賜賞を同時受賞している
 
この文章を読めば、当時西欧に追いつけ、という明治政府の国威発揚に、図らずもいかに両者が貢献したが、読みとれる。この審査書をだれが書いたかわからないが、文面からすると当時の東大植物学教室の教授であった松村任三であったと思われる。
世界に冠たる研究成果としてよほどうれしかったのだろうことが、躍動した文面からうかがわれる。
朝ドラ「らんまん」では、二人の発見者を前に松村教授が歓喜の涙を流して喜ぶ姿が演じられている。

原文は擬古文調の縦書きのカタカナ文字なので、読みやすいように、横書きに手打ちで変換しました。ちょっと苦労しましたね。


平瀬作五郎君及理学博士池野成一郎君授賞に関する審査要旨


一、 平瀬作五郎君は圖書を専攻せる者なるが、明治21年理科大学雇となり、植物に関する圖書を製作して教授を助くる余暇を以て、植物の解剖実験に就て十分その素地を養ふところあり、明治26年7月公孫樹(イチャウ)の胎生に就て実験に着手せり。その研究の動機を考ふるに、鷗州植物学大家2,3の実験説に「10月に至り成熟して落ちたる銀杏を験したるに、胚の形跡をも認めず、意らくこれ受胎せざりしものなるべしと。然るに両3月を経て貯蔵せしものを再検すれば、ことごとく生育せる胚を収めたり」とあり。又「秋期におよび母樹を辞して後受胎し、その冬期中に胚発育す。」とあるに疑問を起せるに因れるが如し。是に於いてか着々研究に歩を進め、明治27年発行の植物学雑誌に於て、
   Notes on the Atlraction-spheres in the Pollen-cells of Gonkgo biloba.
と云ふ論文を掲載して、公孫樹の雄花なる花粉細胞内に異状あることを6月発行の同雑誌に於て
  Ètudes sur le Ginkgo biloba.
と題する豫報を掲げ、次いで理科大学紀要8巻(P.307-321)に
  Ètudes sur la fécundation et I’embryogénie du Ginkgo biloba.
と題せる詳論を載せて、公孫樹に於ける雌花の卵球に変動あることを報せしが、ついに其研究愈々(いよいよ)精密に亘るの結果、翌明治29年4月開会の植物学会総会において、公孫樹の花粉より2個の精蟲を発生せる事実を発表し、同年10月発行の植物学会誌に「公孫樹の精蟲について」と掲げて、その精蟲の形状は卵円形にして、長さ82ミクロン、幅49ミクロンあり。頭部渦線状を成して茲(ここ)に繊毛を列生し、花粉管の一端より飛び出して、胚珠心の内面に留まれる液汁内を、自転しながら迅速に遊走せる状を目撃せることを論ぜり。その独乙文は1897年発行の
  Botanishes Centralblatt (P.33-35)に在り。題して
  Untersuchungen ueber das Verhalten des Pollens von Ginkgo biloba.
と云ふ。又その詳論は1898年出版の理科大学紀要(P.103-149)に登載せり。題して
   Etudes sur la Fécondation et l’Embrvogénie du Ginkgo biloba.
と云う。
そもそも公孫樹は日本及支那の特有産にして、その祖先は遠く地層の石炭紀及べる太古の遺物なるが如し。今その植物学史を案ずるに、199年前、ドイツ人ケンプフェル氏によりてGinkgoと命名せられ、その日本産なることを初めて紹介せられて以来、1836年頃よりその植物界は榧科と確定し、その後1880年ごろは狭義榧科なれども広義には之を松柏科に編入せられしが、平瀬作五郎君が研究の結果以来松柏科は勿論榧科より分離して特に植物界に新設する変更を来すの止むなきに至れり。
蓋(けだ)し植物の精蟲たるや、1822年以来苔類、藻類、その他花を有せざる隠花植物と称する下等の植物に於て之が発見ありしも、最初は単に動物の「インフーゾリア」なりとの見解にのみとまりしが、漸次学術の進歩するに従ひ、1851年ごろに至りては、下等植物は動物と等しく精蟲を具有して生殖作用を営むものなりとの確定説に到着せりと云えども、公孫樹如く、天に聳ゆる松柏科所属の顕花植物類に、精蟲の存在せんとは夢にも之を知らざる所なりき。然れどもドイツの植物学大家ホーフマイステル、プリングスハイム両氏のごときは、すでに50年前諸種の植物に於ける生殖器官の比較研究によりて、松柏類にも隠花植物に等しき生殖作用のあるならんとの推測をなしたれども、これは単に比較上よりの推測仮定止まりて、いまだ実際に之が証明を成したるものにあらず。又近代の大家ストラスブルガー氏のごときは大に進歩せる説を持して、公孫樹ついて精査せるところありしも、このごとき顕著なる精蟲発生の事項に至りては之を洩らせり。
夫れ平瀬作五郎君は未だ欧米の学府に出入りしたることなき一個の図画家にして、我が大学の実験室に於いて他の指導をも仰がず、僅かに職務の余暇を利用して此のごとき研究に従事して、欧米の大家が未だ曾て収めざる効果を得たるは、主として其顕微鏡視察上、手術の巧妙なると、精力絶倫なるとに由れるのみならず、刻苦精励4年の星霜孜々(しし)として一問題の研究を継続したるに因るものなり。
斯くて公孫樹精蟲の発見有りて以来、欧米の学会に於いては、平瀬作五郎君の名噴噴として喧伝せられ、1903年以降の植物学教科中公孫樹に関する生殖事項は、同人の名を挙げて其の図を採用せざるは無きなり。且つこの発見はただに精蟲の発見として、学術界の耳目を()動せしのみにとどまらず、之に因て植物の分類学、形態学及生理学上の不備を完うしたるところ少なからざる大に我国の以て誇りとするところなり。

二、 農科大学教授理学博士池野成一郎君は明治28年公孫樹の近類たる蘇鉄の生殖機関の発育及び其結実作用の研究に従事し、精密なる観察を遂行して、公孫樹と等しく蘇鉄の雄花に、精蟲を発生せる事実を発見せり。その研究の状況及び結果は当時内外の諸雑誌に登載セリといえども、精蟲発見の公表は明治29年11月発刊の植物学雑誌にして、是実に平瀬作五郎君が公孫樹の精蟲発見の発表後一か月にあり。「蘇鉄の精蟲」と題せる報文の予報是なり。是より先10月発刊の同雑誌に、
  Note préliminarie sur la Formation de la Cellule de canal chez le Cycas revoluta.
と題せる論文の掲載有りて、蘇鉄の雌花における研究を報道せり。ついで1896年発刊の
   Botanishes Centralblattに於ては、
   Vorläufige mittheilung ueber die Canalzellbildung bei Cycas reevoeuta.
と題する論文、1897年発刊の同雑誌に於ては、
   Vorläufige Mittheilung ueber die Spermatozoiden bei Cycas revoluta.
1898年発刊のBotanische Zeitung に於ては、
   Zur Kenntniss des sog. Centrosomäbnlichen körpers in Pollenschlauch bei Cycadeen.
と題する論文などを登せ、また同年発刊のJahrbucher fur Wissenshaftliche Botanik と同年発刊の理科大学紀要第12巻とに於ては、
   Untersuchungen ueber die Entwicklung der Geschlechtsorgane und den Vorgang der Befruchtung bei Cycas revoluta.
と題せる詳論を掲げて、蘇鉄に関する生殖全般の研究を完うせり。
抑も、蘇鉄は一種異様の植物にして、公孫樹と異なり其種類も多く、熱帯亜細亜、ポリネシヤ、豪州などに産するものなるが、幸に本邦温暖の地に之を産し、200年以前には、日本棕櫚の名を以て欧州人に知られ、150年前既に英国に輸入されたり。この類も化石の研究によれば、その祖先は遠く「ペリミアン」の地層に遡りて起れるが如し。
元来蘇鉄の種類たるや公孫樹に近似すと云ふといえども、同科の植物にはあらずして、唯広義において公孫樹と同じく裸子類に属するのみ。されば公孫樹の精蟲と同じく、池野成一郎君のこれが発見あらざりし以前は、世人は夢にもその事実を知らざりしなり。蘇鉄は東京のごとき寒地においてはまれに花を着くることあれども、その結実に至るまでの材料を得んこと不可能なれば、発見者は鹿児島に於いてこれが材料を収集して、その研究を遂行せり。是より先蘇鉄科の或る種類について、その生殖器官の発育に関するその精密なる研究は、1877年と1879年とに於いて、ワーミング氏、1882年と1888年とに於いて、トロイブ氏等の諸大家によりて、吾人の知識を増進せるところ多しとするにもかかわらず、諸氏の研究中には精蟲発生の事実を洩らして、後進なる池野成一郎君の研究によって精蟲の発生を確実に証明し、尚進みて其精蟲が卵内に侵入して其核と融合するの事実を開明するに至りしは、我が国の誇りとするところならざるべからず。

以上二人者の精蟲発見に関する研究は、各々特別の業にして、毫も他の助力を借れるものにあらず。その材料たる公孫樹と蘇鉄とは、我が国の固有産にして、鷗州に在りては蘇鉄のごときは温室内に培養するにあらざれば、その生育すら容易ならず、公孫樹のごときは戸外に栽培すべしといえども、結実完からざる不便あるより、二人者共にその材料の豊富なる本邦において、これが研究に従事したるは、その着眼宜しきをえたるものというべく、為に学術上この偉大なる貢献を成したるなり。
茲に米国において「ザミヤ」と称する一種の蘇鉄科植物を産するを以てウエッバーという人其生殖器官の研究に従事せしが,池野成一郎君の研究に遅るること一年にして、その精蟲の発見を公表せるは、奇と云ふべし。植物学勃興の当時、各自の着眼するところ同一の方針なりしにや、前後3年の間に、恰も言い合わせたらんごとく、三種の裸子植物より精蟲の発見を促せしものなるべし。この三幅対中、その二者は本邦人にして、発見は恰も姉妹の関係ありて其の功その労は互いに兄たり難く、弟たり難きものあり。
今日わが植物学会において、苟(いやしく)も一事を研究するごとに、多少の新事実を発見し、乃至は先輩の研究中に、誤謬を指摘して、これは修正を試むるなどのごときは、比比として有之といえども、この二人者のごとく、顕花植物中に精蟲の発見ありしは、植物学史上一新紀元を劃せるものというべく、1903年以降の植物学教科中いやしくも、公孫樹と蘇鉄と相遠からざる植物科名のもとに、平瀬、池野好一対の日本人名を掲ぐるに至れり。


追記:1962年に小生が農芸化学科に進学したときに、進学生歓迎コンパを教官たちが東大の小石川植物園で開いてくれた。その時に植物園の技官の方だったと思うが、園内に入って左手にある高木のイチョウを指さして。「これが平野作五郎さんが公孫樹の精蟲を発見した公孫樹です」と紹介されたことを今でもおぼろげに覚えている。久しく小石川植物園には出かけないが、公孫樹の前には、その由緒が書かれた立札があるはずである。

ネットで見ると、鹿児島の公園の案内の動画で「池野成一郎先生はわざわざ苦労して東京大学から出かけてこられて、この蘇鉄から精蟲を発見されました」というのが出ている。
2023-08-19 18:32 | カテゴリ:未分類

  夜中に体のあちこちに痛みが発生した。普段から毎晩腰から下の筋肉のどこかが攣るので、今回も軽く考えて様子を見ていたのだが、それがだんだんひどくなって来た。体の強直の感覚が短くなってい来た!ボトル一本の水を飲んだり、いつものストレッチをしても、効果がなく、落ち着いて眠れなくなった。ついにこの世の終わりかなと思うぐらいの体のしびれだ。

  汗がびっしょり出てきて、夜中に3回も下着を変える羽目になった。いつもの風邪の場合は、一度汗をびっしょりとかくと、あとはスーッとさわやかに感じられて、熱が効くのだが、今回は体温を計ったら38.5度を維持しており、何回汗をかいても体温が低下しなかった。

  ひょっとして、ついにコロナなるものに罹ったのかな、と。。。しかしこれまでコロナにかかった経験がなかったので、まだ信じることはできなかった。

  朝起きて、心なしか低脂肪牛乳の甘みが感じられず、食欲がなかったので、ぜんざいを食べたのだが、甘味があまり感じられなかった。皮ごと絞ったレモンの香りがあまりしなかった。味覚と嗅覚が明らかにおかしい。

  近所のかかりつけの医院に電話したら、すぐ来なさいと言われて、出かけたら、発熱外来用別室に通されて、鼻綿棒で鼻汁を採取されて、「クイックナビ(COVID19Ag)」という検査キットで、1分もしないうちに反応が現われ、「立派に感染していますね!」と、医者に断言された。

  「ゾコーバ錠125mg」による治療に係る同意説明文書(2023年6月作成)なる文書を読まされて署名させられた。当日に3錠一気に飲んで次の日から1錠ずつ4日間飲むプログラムである。

  政府に緊急承認された治験薬ということでなのか、ほかの薬も含めて薬代はべらぼーに安かった。どういうメカニズムなのだろうか?

  ことしの6月ごろ文京区から6回目のワクチン接種の誘いが来たのだが、さすがに飽きてきて効果があるのかないのかわからないワクチンを受けないことにした。それが原因なのか、ウイルスが新しいタイプになったからなのか、コロナに罹った理由が、わからなかった。

  すぐに医者に行くにもこのかかりつけ医院は木曜休診なので、仕方なくほかの医院にいったら、一応別室で尋問をうけたのちに薬を処方されてあっさりと帰ってきた。コロナ感染の確定診断を受けず、薬もゾコーバ錠をもらって来ず、普通の風邪薬を3種類もらってきただけであった。

   現在日本中でコロナは猛威を振るっているんだそうである。NHKの今朝の報道ではピークになっているのが今回のお盆の「人流」のために、またピークがそのまま横にずれるんではないかという予想をしていた。多分そうなるだろうという確信的な予感がしている。

  さて、コロナに罹った真の原因は何だろうかと考えるに、汚染源は紙幣やコインではないだろうか?

  週三回の整形外科でのリハビリ用に支払う小金を稼ぐために、コンビニやスーパーでは極力カード払いでなく、わざと毎回千円札を出して、お釣りをコインでもらっていた。最近はこのコンビニやスーパー店での出入りでのアルコール消毒がいい加減になっていたと思う。そのコロナ汚染の手指でハンカチをいじって汗を拭いたり、顔を無意識に弄り回したり、鼻くそをほじくったりしていたたせいだと思う。

  コロナ対策の初心に帰るべし、と改めて目覚めた次第です。

女房もかかったので、第6回めのファイザー製コロナワクチンは女房殿には全く効果がなかった。
  
(森敏)
2023-08-12 22:12 | カテゴリ:未分類
スライド2


「がんと闘う食べ物たち -食事によるがん予防-」
(第一出版 定価3300円)

原著 Richhard Beliveau博士, Denis Gingras博士 
完訳 吉村悦郎(東京大学名誉教授・放送大学名誉教授)


目次
第1部 がんは強敵
第1章 がんによる災禍
第2章 がんとは何か
第3章 がんは細胞にとっての環境問題
第4章 食事によるがんの予防
第5章 ファイトケミカル:夕食には抗ガン化合物の小皿を

第2部 がんと戦う食べ物たち
第6章 がん細胞はキャベツを嫌う
第7章 ニンニクと玉ねぎ
第8章 ダイズ、抗がん作用を持つ植物エストロゲンの比類なき貯蔵庫
第9章 スパイスとハーブ、ガンを予防するおいしい方法
第10章 緑茶、それはがんと戦う心の癒し
第11章 ベリーへの情熱
第12章 オメガ3:つまるところ、体によい脂質を
第13章 トマト:がんが恥ずかしさで赤面する
第14章 柑橘類、それは香り立つ抗がん化合物
第15章 酒の中に心理あり
第16章 食べ物の多様な抗がん作用

第3部 日々のがん予防
第17章 がんと戦う献立 

結論

第二版の序
近年、我々のがんに対する考え方は大きな変化を遂げている。長い間、がんは一夜で生じる破滅的な病気と捉えられていたが、今日では慢性的な病気として知られるようになっている。がんは臨床的な段階に至るまでには数十年の年月を要するのである。我々は皆、未熟な腫瘍を体内に持っている。この腫瘍はがんになる可能性が高い前がん細胞というべきものであるが、最近の研究は、この前がん細胞の進展を遅らせる可能性を示している。質の高い生活習慣を実行することで、変異を蓄積して前がん細胞が成熟したがん細胞段階へと進展するのを防ぐことができるのである。したがって、ガンを防止する主要な方法は、がん細胞が発生するのを阻止するのではなく、むしろその進行を遅らせることにある。そうすることで、前がん細胞は、80、90年の人生の間には成熟段階には到達できない。
  ここ10年間での研究で、欧米の国々での食習慣が我々の社会におけるがんの高い発症率の主な原因であることが確認されている。欧米式の食生活-砂糖、肉類、超加工食品が多く、植物性食品が少ないーに倣っている国では、例外なく、肥満、糖尿病、それに数種類のがんの驚くような増加に対応を迫られている。
  このような状況の深刻さに鑑みると、最新の研究成果を取り入れて本書の全面的な改定を行った。がんを予防できる可能性があることは、最も注目に値する。食生活を含んだ生活習慣を変えるだけで、がんの3分の2は防ぐことができるのである。


ーーーーーーー

  上記に紹介した本は、後輩の吉村悦郎東大名誉教授から先日贈呈されて来た、彼自身による完訳本です。

  文中の中身には素人にも一目でわかりやすい68枚のカラー写真と28枚の表が掲載されています。文献は400点巻末に掲げられています。

  日本人の半数がガンに罹患して死んでいます。だから、この本をよく読んで、日頃からの食生活では、「がんと戦う献立」の章を参考にして、できるだけ自分の体細胞の変異とがん細胞への進展を抑止するように心がけましょう。そして健康寿命を延ばしましょう。




(森敏)
付記:別件だが、吉村君の 「訳者まえがき」 の文章の最後は

令和5年5月
薫風に揺れるカーテンの下、まどろむ老犬のかたわらで

と、締められている。
コロナ流行前に、東大農学部構内の家畜病院前で、珍しくも吉村君に偶然出会った時には、「奥さんが犬が心配だというので、付き合って連れてきたんだけど。。。白内障じゃないかと思う」 と心細げだった。



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