FC2ブログ
2021-04-11 20:26 | カテゴリ:未分類


杉本博司 
  放電場 (文芸春秋より無断転載)
  
  

 文芸春秋5月号に「日本の顔」シリーズとして、今回は現代美術作家杉本博司氏が6頁にわたって写真で紹介されています。その最後のページに

 

  “人工的に起こした雷を撮った作品「放電場」をニューヨークで大版に刷り、東京で襖絵に仕立てた。京都建仁寺の両足院で今年11月に公開予定” というコメント付きで、上図が一部写真紹介されています。これは物理現象である雷の一瞬のフラクタル現象を映像として印画紙に焼き付けて可視化したものであるらしい。
  

  奇しくも小生たちは福島で放射能汚染された動植物や日用品が発する放射線をラジオオートグラフで「放射線像」として可視化して撮像してきたので、実に僭越な言い方であるのだが、この作家の美意識が痛いほどよく理解できます。

 

  小生は「放射線像」の本の「あとがき」の タイトルを「美は乱調にあり」としました。この「美は乱調にあり」 という言葉は、「あとがき」の原稿を書いているときに、 自然に小生の頭の中に降りてきたものです。この言葉は瀬戸内寂聴さんの 伊藤野枝(大杉栄の女房)の伝記に出てくる言葉です。その反語として、この寂聴さんの本には、「諧調は偽りなり」 という章建てもあります。
   
  小生にとって自然現象は一見ランダムな「乱調」に見えるが、我々人間が知ると否とにかかわらず、それらはすべからく人知が及ばない自然の法則性に従っているので、美しく、ずっと見ていても、 何回繰り返して見ても、想像や疑問を膨らますことができて、決して見飽きない、と思っています(すなわち「美は乱調にあり」)。一方で、ピカソやダリのように、人が巧(たくら)んだ美は、いくら芸術家が美の最高の技法を凝らしても、 結局は単調で、いずれは飽きが来る(すなわち「諧調は偽りなり」)。   
   

 残念ながら、誰もそんな深読みの批評はしてくれていませんが、 この「放射線像」本ではそんな <科学と芸術の融合> も多少は意図しているつもりです。原発事故の惨状を伝える事ばかりでなく。

 

 そういう我々の目で見ると、杉本博司さんの今回の作品「放電場」は、人為的に発生させた雷という自然現象を撮像したモノで、まさに乱調の美を感じさせるものです。

 

 一昨日京都から帰ってきたばかりですが、今回2回も訪れた建仁寺には、秋にこの杉本博司さんの作品を鑑賞しに出かけたくなりましたね。

 

( 森敏)

 

 

2021-03-29 12:49 | カテゴリ:未分類

プレゼンテーション1


この本は、日本テレビのプロデューサー兼デイレクターである加藤就一氏が、長年の報道経験から、わかりやすくわかりやすく、原発の罪状を説き起こした原発が主人公の懺悔録です。


―――――

目次

エピローグ ある母と娘の会話

一つ目のごめんなさい 私は空へ海へ、長年放射能を捨て続けてきました

二つ目のごめんなさい 私が事故ると被害額が国家予算を超える!?

           学校で教えてあげてほしい20か条
三つ目のごめんなさい またまた外務省が隠した報告書は、原発へのミサイル攻撃の損害試算

四つ目のごめんなさい 私が出す何十種類もの放射能。人体への影響がまだわからない

五つ目のごめんなさい 将来を心配させてしまってごめんなさい

六つ目のごめんなさい 西日本や韓国の原発が事故ると大変よ

七つ目のごめんなさい 米国ではダメダメな避難計画だと原発は働けない。けど日本は・・・・?

八つ目のごめんなさい 放射能は、まやかしだらけでごめんなさい

九つ目のごめんなさい 国策原発も、まやかしだらけでごめんなさい

十個目のごめんなさい ヨーロッパの新原発と比べ貧弱すぎてごめんなさい

十一個目のごめんなさい 放射能だけでなく大量の熱を海に捨ててきました

十二個目のごめんなさい 大切な廃炉の話を聴いてください

十三個目のごめんなさい それは私たちが出す核のゴミのこと

十四個目のごめんなさい 実は原発の過酷事故は何度も起きてた

エピローグ 最後のごめんなさい  先進国で日本だけ、ガン死が増え続けています
  
原発事故はまた起きる 科学ジャーナリスト 倉澤治雄
(解説)


著者加藤就一氏は

2011年以降、東日本大震災時、日本テレビ報道局NNNドキュメントの統括プロデューサー兼デイレクターを務めてきた。震災発生直後から原発関連のドキュメンタリーを10本製作しうち6本で、ギャラクシー賞選奨、科学技術映像祭優秀賞、放送人の会グランプリ優秀賞他14の賞を受賞している。受賞番組タイトルは以下のごとくである。

2011年「在住カメラマンが見つめ続けたFUKUSHIMA」

2012年「活断層と原発、そして廃炉 ~アメリカ、ドイツ、日本の選択~ 」

2013年「チェルノブイリから福島へ 未来への答案」

2015年「ふたつのマル秘と再稼働 ~国はなぜ原発事故試算を隠したのか?~ 」

2017年「お笑芸人VS 原発事故 ~マコケンの原発取材2000日」

2017年「放射能とトモダチ作戦」

など

   

302ページの渾身の力作です。

上掲の本は震災の10年目の2021311日に出版された。 

2021-03-26 14:54 | カテゴリ:未分類
 
原発インフォでミック2

上掲の本が震災の10年目の2021311日に出版された。

「被曝インフォデミック」西尾正道著(寿郎社 刊)

目次

第一章   棄民政策を続ける原子力ムラの事故後の対応

第二章   放射線治療医として

第三章   閾値(しきいち)とICRPの数値の欺瞞性

第四章   原発事故による放射線被曝を考える

第五章   隠蔽され続ける内部被曝の恐ろしさ

第六章   長寿命放射性元素体内取り込み症候群について

第七章   トリチウムの健康被害について

 

  著者は放射線治療医として、本の腰巻の表表紙側に以下のように述べている。
   

原発事故10年をへても放射線による健康被害は軽視・無視され続けている

政府の言うトリチウムの安全性、モニタリングポストの数値、被ばく線量の単位シーベルトを信じてはならない―― <内部被曝>も利用したがんの放射線治療に従事してきた医師による警告の書。

 

  さらに本の腰巻の裏表紙側には
   

 ICRP(国際放射線防護委員会)は、研究機関でもなく、調査機関でもない。実際は単なる民間のNPO団体なのである。民間の組織は目的をもって活動するが、ICRPの目的は原子力政策の推進であり、国際的な「原子力ムラ」の一部なのである。米国の意向に沿って原子力政策を推進する立場で核兵器の規制などを行っているIAEA(国際原子力機関)やUNSCEAR(国際放射線影響科学委員会)などと手を組み、原子力政策を推進するうえで支障のない内容で報告書を出しているのである。報告書作成に当たっては、各国の御用学者が会議に招聘され、都合の良い論文だけを採用して報告書は作られる。ICRP自体が調査したり、研究したりすることはない。このため、ICRPは多くの医学論文で低線量被ばくによる健康被害が報告されても、一切反論できず、無視する姿勢となっている。

  本のあとがきでは

::::::::私は、この10年間の流れを見てきて、人生を閉じる前に、より多くの方々にこの”不都合な真実“ を知っていただきたいと思い、本書を書き残すことにした。:::::::

  

ーーーーー   
  とある。遺言である。
  なお、インフォデミックというのはWHOの造語で「偽情報の拡散」を意味するということだそうである。













2021-03-04 16:37 | カテゴリ:未分類

  震災10年にあたり、NHKが見つめてきた東日本大震災・原発事故関連の番組の中から特に反響が大きかったものを、集中的に再放送することになったそうです。
  ということで、その1本に我々も協力したことのある、下記の番組が選ばれ、深夜ですが放送されるそうです。

  まだご視聴されていなかった方は、どうぞ録画してご視聴ください。

    

NHKスペシャル 選「被曝(ひばく)の森〜原発事故 5年目の記録〜」

[NHK総合1・東京] 20210308日午前2:47 ~ 午前3:46 (59)

福島第一原発事故によって住民が避難を続ける広大な無人地帯。生態系の異変が起きている。原発事故が生んだ“被曝の森”で今何が起きているのか。5年間の知られざる記録。


 
  


(森敏)

付記.3.11が近づいてきました。

以下に、「放射線像」をYouTubeで継続して鋭意毎日異なる映像を発信しております。ぜひご覧ください。


2021-02-08 06:21 | カテゴリ:未分類
日経新聞の日曜版の 文化時評 らんで 


  福島を語る言葉 私たちは十分に掘り起こしてきただろうか」
    

というタイトルで 滝順一記者による新聞紙半ページにわたる秀逸な記事が掲載されています。

2011年3月11日東電福島第一原発事故以来、この10年間で、芸術や文学が十分に福島を語りえているであろうか、と多角的な取材で記者は懊悩しています。

  その記事の冒頭で、福島県飯舘村で2014年に採取したヒノキの葉と球果の 小生が撮像した放射線像の写真が大きく紹介されています。


  このヒノキの放射線像に関しては、映像作家加賀谷雅道さんと小生がYouTubeで対談しているので、お暇なときに以下をご笑覧いただければうれしいです。

    
  https://www.youtube.com/watch?v=WC_cGzlegtw

        
          
(森敏)
FC2 Management