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2020-01-03 14:30 | カテゴリ:未分類

以下の記事は、毎日新聞しか報じておりません。日本の各新聞社の北京支局は、習近平の思想弾圧に対して、どういう情報網を張っているんでしょうかね? それとも中国に遠慮して日本の本社編集部が記事を握りつぶしているんですかね? 

    

参考までに、記事に登場する復旦大学は

2019年中国大学偏差値ランキングでは5位 ちなみに精華大(1位)、北京大(2位)。

イギリスの大学評価団体による世界の大学ランキングでは 復旦大学は40位。 ちなみに東大(28位)、京都大(36位)の歴史のある名門校です。
   
  参考までに、現在の日本の大学評価の基準は、まず最初に大学自身が決めた「理念」があって、その下に大学の「研究」・「教育」・「社会貢献」などの目的が定められています。その理念という大きな判断基準があって、定められた期限内でどれだけそれぞれの分野の目的が達成されたかという、達成度が評価されます。日本では国家が一律に全大学に一つの共通の理念を強制しないのは、各大学に個性ある「多様性を持たせる」ための大前提です。
      
  このような観点からすると、以下の毎日新聞の記事から読み取れることは、中国の大学は今後は一律に中国共産党の指導を堅持するという理念が最高位に掲げられることになりますね。大学の教官や学生たちが一律に、昔の文化大革命の時に林彪の指導によって「毛沢東語録」を振りかざして狂喜の振る舞いをさせられたように、今度は「習近平語録」を振りかざせられる時代が来るように小生には思われます、冗談ではなく。優秀な文系の教員や学生は今からさっさと亡命の準備をすべきかもしれません。戦前の日本での瀧川幸辰事件(京都大学)や美濃部達吉事件(東京大学)と同様の事がきっと起るでしょう。いやすでに起こっており、報道されていないだけかもしれない。何しろノーベル平和賞学者劉 暁波(りゅう ぎょうは)を平然と獄死させる国だから。
     
  下記の復旦大学のばあいと同様に、並行して現在進行形の香港革命に賛同する香港の各大学の教員たちが、中国共産党の指導を堅持するという大学の理念を設定させられて批判分子として弄(いじ)り回されて最終的に職を失うことになりかねません。

   
      

大学規約から「思想の自由」削除に抗議 中国の名門・復旦大学で異例の集会

毎日新聞 2019/12/28/09.15
 

中国・上海の名門大、復旦大で、同校の運営方針を定めた規約が改正され「思想の自由」などをうたった部分が削られた。代わりに「中国共産党の指導を堅持する」ことなどが盛り込まれ、大学では学生らによる抗議集会が18日以降、断続的に開催されている。民主化を求める学生らを武力鎮圧した天安門事件から30年の今年、中国当局は大学での思想管理を徹底。名門大でのこうした集会は極めて異例だ。

 中国では大学の規約改正に教育省の許可が必要。同省が125日に許可した復旦大の新規約によると、序文にあった「学校の学術・運営理念は校歌にうたわれている学術の独立と思想の自由」との部分が削除された。そして「学校は中国共産党の指導を堅持し、党の教育方針を全面的に貫徹する」となった。

 中国国内のネット上に投稿された動画によると、大勢の学生が構内の食堂に集まり、校歌を合唱し、抗議の意思を示した。

 校歌には「学術の独立、思想の自由」や「政治の管理をはね返そう」という趣旨のフレーズがある。校歌は1925年から歌われており、当時は国民党統治下だった。

 学生らは、大学当局が改正に必要な民主的な手続きを無視したと批判しているという。「中国共産党の指導」は憲法にも明記されており、党の批判が許されないことから、改正手続きを問題視している模様だ。

ネットで投稿削除、「復旦」検索できず

 既にネット上では関連投稿がほぼ削除されている。検索サイトでも「復旦」「自由」などのキーワードで検索できなくなっている。

 復旦大は18日に「改正手続きは合法的に行われ、党の指導をさらに徹底するものだ」とのコメントを出した。

 中国の大学では、中国共産党の影響力が強まっており、教授選などで党の意向がより強く反映されるようになっている。今後も大学の規約改正が進められる見通し。中国当局は、抗議運動が各地に飛び火することを警戒しているようだ。【北京・浦松丈二】   

    

  
(森敏)
付記1:日本のマスコミは、もっと中国の大学を徐々に締め上げつつある、習近平による思想統制、表現の自由に対する弾圧に敏感に反応すべきだと思います。
  
付記2:習近平政権になってから、中国では人権派弁護士が次々と逮捕・拘束・弁護士資格はく奪 をされている。それがこれから大学にも波及してきているということでしょう。

付記3:中国では一時緩和されたかに見えていた 「モノ言えば唇寒し」の <相互監視社会> が復活してきましたね。

付記4:日本から中国の経済や社会を研究する 中国研究者 は中国への渡航は要警戒です(重々わかっていることでしょうが)。目星をつけられて逮捕されて、長期拘留されて、<思想洗浄>されて、スパイにされて、保釈されるかもしれません。

追記1.遡ってネット検索すると、昨年こんな記事が出ている。実に愚劣なあきれるばかりの思想統制政策だね。
      
      

中国ウオッチ 落第なら記者証はく奪 中国が習近平氏への「忠誠心」テスト

2019.9.30.
  

中国メディアの記者や編集者を対象に、習近平国家主席(共産党総書記)の政治思想に関するテストが全国で実施される。落第すると記者証の更新を認めないというから穏やかではない。試験に使うのは習氏の発言を集めた携帯アプリ「学習強国」で、かつて文化大革命の紅衛兵たちがこぞって手にした毛沢東語録にも例えられる。中国国内の報道は党の宣伝部門が厳しく統制しているが、中国の記者たちは習氏への忠誠心まで要求されている。(北京 西見由章)
  

 党中央宣伝部のメディア監督部門は8月23日、国内の報道機関向けに出した通知で、「学習強国」による試験に合格した者しか記者証を発行しないと言明した。試験は10月上旬に行われる。

 中国メディアによると、9月末ごろには一部の報道機関を対象に「試行試験」が行われるという。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは匿名の関係者の話として、「試行試験」には北京の官製メディアの記者や編集者ら約1万人が参加すると伝えた。
  

 試験内容は(1)習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想(2)習近平総書記の宣伝思想工作に関する重要思想(3)マルクス主義の報道観(4)報道の倫理と政策法規(5)報道の取材編集業務-の5分野だ。
  

 試験は各報道機関が指定した場所と時間で、各自のスマートフォンを使って行われる。時間は1時間半。120点満点で80点以上が合格だ。落第した場合は1回だけ追試が認められる。

 多くの報道関係者から不安の声が上がっているが、一部メディアによると難易度は高くはなく、多くは選択問題で「基本的な知識」を問われるという。
  

 「学習強国」とはどのようなアプリなのか、実際に使ってみた。

 中国の公的アプリなどをインストールした場合、スマホやPC内のデータを抜かれる危険性が指摘される。このため現在は使用していない古いスマホにインストールすると、まず名前とパスワードの登録を求められた。電話番号や位置情報なども把握される。
 

 主な内容は、習近平氏が各地で行った講演や発言の記事・映像などをまとめたニュースアプリだ。もともと官製メディアのサイトは共産党の宣伝色が濃いが、それがさらに凝縮された感じだ。
  

 通常のニュースアプリと違うのは、本人の「累積点数」が表示されること。アプリを開いたり、記事や映像を閲覧するたびに点数が蓄積され、習氏や党への“忠誠度”が数値化されていく。サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、当局側がアプリを使っている人の氏名や点数などを把握できる仕組みという。

 アプリには「試験問題」コーナーもある。例えば「習近平総書記は、○○は民族振興と社会の進歩の重要な礎であると指摘した」の○○を埋めよ、といった具合だ(正答は教育)。
  

 「学習強国」は党中央宣伝部が企画し、中国の電子商取引(EC)最大手アリババグループが開発。今年1月に運用が始まった。党は当初、全国約9000万人の党員全員に対して同アプリのダウンロードと実名登録を義務付けたが、反発や不満が多く、義務化は取り消したとされる。
  

 そもそも共産党員になるには、政治思想に関するリポートを長期間にわたり提出することなどが要求されており、暗記問題が中心となる今回の試験は記者にとってさほど負担ではないだろう。また上層部に表面的に忠誠を誓う「面従腹背」は中国の役人たちが得意とするところだ。
  

 となると、今回の「テスト」の真の狙いは、メディア関係者に漏れなく「学習強国」をダウンロードさせ、その累積点数に加えてSNS上のやりとりなどスマホ内の情報にアクセスし、記者の管理を強化することかもしれない。あるいは、中央宣伝部が「仕事」を懸命にやっているというアピールか。:::

 

2019-12-19 06:23 | カテゴリ:未分類
  以下の日経新聞と朝日新聞と毎日新聞の記事は、日本の「研究者育成政策」の現状を紹介したものだが、危機的状況であることがわかる。
    
  毎年のノーベル賞受賞者などが、日本の研究者育成政策が危機的状況であることをいくら叫んでも、なぜかそれが政策に遅々としてしか反映されてこなかった。なぜそうなのかを、大学人、経済界、政治家はこの際根本的によく考えるべきだと思う。政治家がよく使う、言語明瞭意味不明瞭な言葉「抜本的」政策ではだめな状況に追い込まれているのである。
      
  以前にも(10年以上前から)このブログでも同じことを口を酸っぱくして、何回か述べてきた。

  

          2019/04/18 : 1兆2180億円の戦闘機投資
     
          2018/01/11 : 地上配備型の新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」2基の値段2000億円は、日本の文科省の科学研究費(日本の全大学の研究者の生命線!)と同額

         2018/03/31 : 何をいまさら! 国の科学技術人材育成に対するたとえようもない鈍感さ

         2016/10/04 : 大隅良典先生おめでとうございます
            
          2013/12/15 : 先端技術と民生技術





だが、事態はさらに悪化する一方である。以下の記事からも、連動して科学研究成果の生産が急速に低下していることがわかる。



   


 

 

博士生かせぬ日本企業 取得者10年で16%減

 

    世界は新たな「学歴社会」に突入している。経営の第一線やデジタル分野では高度な知識や技能の証明が求められ、修士・博士号の取得が加速する。主な国では過去10年で博士号の取得者が急増したのと対照的に、日本は1割以上減った。専門性よりも人柄を重視する雇用慣行を維持したままでは、世界の人材獲得競争に取り残されかねない。

    「日本人だけでは定員を埋められない。経済学の修士課程は7割が留学生だ」。データ分析を駆使したミクロ経済学を研究する、東京大学の渡辺安虎教授は危機感を募らせる。今夏までアマゾン・ドット・コム日本法人で経済学部門長を務めた経験から「社会的なニーズは必ずある」と断言するが、日本人の大学院への進学意欲は乏しい。

    科学技術・学術政策研究所によると、欧米各国では2016年までの10年間に博士号の取得者が2ケタ増えた。修士号でも傾向は同じだ。企業などで上級ポストを射止めるには、高度な学位が必要だ。

    グーグルなど米IT大手に先端分野の技術者として入社するには、修士・博士号が最低条件だ。中国は自 国での育成に加え年5000人超が渡米して博士号を取得。帰国した人は「海亀族」と呼ばれ民間企業などで活躍する。

    一方、日本の博士号取得者は16年に15000人と10年間で16%減った。少子化は関係ない。この間に4年制大学の入学者は一貫して増えている。学生が専門課程への進学をためらい、日本は世界の中で相対的な「低学歴化」に沈んでいるのが実情だ。

大学などの研究者の収入が不安定な面は否めないが、企業の機能不全も深刻だ。

博士課程でAIを専攻した大山純さん(仮名)は今、国内電機大手でインフラ分野の営業と開発に従事する。採用面接では専門知識はほぼ問われず、逆にこう求められた。「学位取得より入社を優先してほしい」。結局、博士号は取らなかった。

    経団連は毎年、加盟各社が「選考時に重視した点」を調べている。上位を占めるのは「専門性」ではなく、「コミュニケーション能力」など人柄に関する項目ばかり。

    入社後も専門性は評価されにくい。30歳前後の平均年収を比べると、日本の学部卒人材が418万円なのに対し、修士・博士の大学院卒は524万円。その差は1.25倍だ。米国の修士の平均年収は763万円で、学部卒の1.4倍を稼ぐ。博士では915万円と1.68倍まで開く。

    高学歴者に高収入で報いるのは、世界の常識だ。社会学者の小熊英二・慶応義塾大学教授は「グローバルの人材評価基準から日本市場は隔絶されている」と指摘する。倍以上の年収で外資に転じる博士が後を絶たないのは、国内企業の待遇の悪さの裏返しだ。

    「社会」に出ても稼げないため、日本の博士号保持者の75%は大学など研究機関に所属する。日本では1990年代に政府主導で博士を増やしたが、民間で受け入れられずに雇用が不安定なポスドク問題の温床となった。科学技術振興機構の永野博研究主幹は「採用されるような人材を、大学側が育ててこなかった面もある」と振り返る。

    米国では博士の4割が企業で働き、イノベーションの原動力になっている。高度人材の育成と確保は、国家の競争力も左右する。雇用慣行と教育現場。2つのアプローチで改革を急ぐ必要がある。(北爪匡、小河愛実、生川暁。 NIKKEI)

    

40歳までの研究者に年700万円 政府支援へ

20191242155

 政府は若手研究者に最長10年間、年700万円の支援にのりだす。検討中の経済対策に盛り込む方針。任期付きの雇用が多い若手研究者が長期間、研究に専念できる環境づくりをめざす。

 500億円規模の基金を新設し、40歳までを目安に対象とする。数年間で最大700人を選び、追加で所属する大学や研究機関での研究環境の整備費用なども上乗せされる。期間は原則7年間だが、最大3年間の延長もできるようにするという。

 日本の研究環境をめぐっては、注目度の高い論文数の世界シェアはこの10年間で4位から9位に落ちた。40歳未満の国立大学の教員のうち、任期付きの人の割合は2007年の38・8%から17年は64・2%に増加。士課程から博士課程への進学率も減少傾向で、研究力の強化には、若手研究者の支援が不可欠だという意見が出ていた。(合田禄 。朝日新聞)

 


自民党内で「企業優遇丸もうけ」批判、センセイ大丈夫? そして結果は

毎日新聞20191212 1320(最終更新 1212 1523)

深津誠

 

 124日、自民党税制調査会の「平場(ひらば)」と言われる、議員なら誰でも参加できる小委員会。この日は、「マル政」と呼ばれる案件を議論する日だった。「マル政」とは、政治の「政」を「○」で囲った記号のこと。政治決着が必要な案件を指しており、この審議で税制改正項目が最終的に絞り込まれる。いつものように審議を取材しようと自民党本部9階の廊下で待っていると、「自民党らしからぬ」発言が耳に入った。

 「(企業の)内部留保が積み上がったのは、過去に法人税を下げたからだ。法人税を下げても給料や設備投資に回らないと証明されている。そのうえ、ベンチャーへの投資を減税したら企業が丸もうけになる」

 歴代自民党政権は、消費税率を引き上げた一方で法人税を減税してきたため、「企業優遇」という批判が野党側にある。そんな野党に似た発言が自民党の議員から出るとは正直、驚いた。

 議員が言及したのは、減税をテコに企業の内部留保をベンチャー投資に向かわせて共同研究開発を促す「オープンイノベーション税制」のことで、今年の税制改正の目玉のひとつだ。企業の内部留保のうち現預金は240兆円に膨れ上がっている。これを吐き出させれば経済全体の活性化につながる――との考えから、大企業なら1億円以上を設立後10年未満のベンチャー企業に投資すれば、投資額の一定割合を控除して法人税負担を軽くする。

 要望した経済産業省が議員に配った資料には、「自前主義では新たなビジネスの芽は生み出せない」「240兆円を解放し経済成長に回す。今が最後のチャンス」といったやや扇動的な文言が並ぶ。資料でオープンイノベーションの成功例として挙げられているのは、ソニー、富士フイルム、トヨタ自動車。なるほど、新税制の恩恵を受けるのは、こうした大企業なのだろう。昨年は研究開発減税を拡充して自前の研究開発を優遇し、今年は自前主義の限界を示唆――。矛盾しているようにみえるが、大企業にあの手この手で助け舟を出すという点で首尾一貫していると感じる。平場の議論では、賛成多数だ。

 この日の小委員会の審議では、元財務政務官の大岡敏孝衆院議員(47)も「オープンイノベーション税制」に反対の論陣を張った。「四面楚歌(そか)、多勢に無勢だが反対。(企業が)損したら税金で補塡(ほてん)し、得しても税金で追い銭がある。ベンチャーへの大企業支配が強まる」と訴えた。

 自民税調の「甘利明会長肝いり」(ある議員)とされるこの税制に、真っ向から反対する…


(森敏)
付記:

以下小生の独断と偏見です。

 受験産業界の連中や経団連などの企業人が、文科省の大臣や官僚とつるんで、小、中、高、大学への受験制度をいじくりまわして、「グローバルに活躍できる人材育成を」と大学に迫って、産業競争力の強化のための教育改革を狙っている。実にばかげたことである。
藤原正彦氏は、雑誌文芸春秋で、最近の文科省の英語教育改革について
・英語教育が国を亡ぼす
・英語教育は国民のエネルギーの壮大な無駄
・語学ができるほどだんだん馬鹿になる(英文学者中野好夫の言)
・英語、IT、プレゼンは小手先技術
と徹底的にこき下ろしている。
   

  大企業はリーマンショック以降につぶした自前の研究所を、本気で復活して大学からの博士課程卒業者を優先的に積極的に受け入れるべきである。大学に金を出さず口だけ出すなと言いたい。いつまで企業人は「会社では博士出身者は融通性がなくて使い勝手が悪い」と言い続けるのだろうか? 今日、多様な個性を生かせないのは、会社の上層部の指導能力の欠如のせいだろう。

  博士課程に学生が進学してこなくなっているので、日本の大学のほぼ全分野で戦力が低下して、大学発の先端的研究成果の発出力が低下し続けていることは明々白々である。

  科学技術という抽象的な課題は国民うけがいまひとつなので「選挙の時の票に結びつかない」と国会議員選挙の候補者は考えているのだろう。研究者育成推進のみを選挙のスローガンにワンイッシューとして掲げる候補者が出ないだろうか。大学は危機である。大学人は団結すべきである。自衛隊は団結して国会議員佐藤正久 1等陸佐 (参21回(比例区)、参23回(比例区)、当選2回)を当選させているではないか。大学人は自衛隊の結束力に学ぼう。




2019-11-05 11:48 | カテゴリ:未分類
図1  
 図1 google map 上に氾濫地点を赤い矢印で表示した。崩壊地点のすぐ上流の橋は鷹ノ巣橋 
 
図2

図2.鷹ノ巣橋から下流を眺めた左岸。先の方が崩壊している


 
 
 
 図3  
 図3.図2の堤防崩壊付近の拡大図
 
 
図4 
 図4 越水して堤防の背側がくずれて、池ができて、草木が拡散している
 
 
 図5
図5.鷹ノ巣橋から上流左岸の眺め。右下にサケの魚道がある。滔々と流れて来ている。ここの堤防は橋が越水していても崩れていない。
 

 
 図6
 図6.鷹ノ巣橋を右岸から眺めた。橋脚に草木が絡みついている。向こう(左岸)には橋が越水した時の灌木などが打ち上げられている。堤防の下は魚道。
 
 
図7 
 図7.やすらぎ荘の空間線量計 6.589マイクロシーベルト/h。
 

 
 
土砂汚染図1 
河川の土壌粒子が宮城県、福島県、茨木県の太平洋にも流れ込んでいることがわかる。
   
   


浪江町を流れる普段は実に美しい高瀬川渓谷の流れは下流で請戸(うけど)川と合流して請戸漁港手前の太平洋に流出する。ちょうど国道253号線(落合浪江線)が高瀬川に接する間際に、鷹ノ巣橋という、(橋のパネルによれば平成2年に竣工された)頑丈な橋がある。(図1

   

我々はいつもこの橋を渡って、この高瀬川が180度湾曲している、その孤島のような内陸部の川沿いにある「老人憩の家 やすらぎ荘」という老人ホームで定点調査を行っている(図1)。この建物は原発事故で強度に汚染されて今は閉鎖されているが、永久に使用されることはないだろう。その理由は、ここの庭に公的な定点観測装置が設置されていて、我々が浪江町の帰還困難区域に調査に入ることを許可されて、入れた2015年ごろには、ここの空間線量は10µSv/h以上という高い値を示し、建物の内部も放射能汚染がひどかったからである。

 

今回もこの鷹ノ巣橋を渡って、対岸のこの建物敷地の調査に入ろうとしたら、なんと! 橋のたもとに異常な量の枯れた流木や枯草の茎や根が集積していた(図6)。小生には一目で、この橋の左岸が越水したためだと分かった。そこで橋のたもとに車を止めて、橋から下流と上流を観察したら、下流側の50メートル下の堤防が崩壊していた(図2、図3)。堤防の裏の土地に10メートルx20メートルぐらいの大きさの陥没池ができていたので、堤防を越えた川水の越水によって、堤防の裏側が削られて、コンクリートの堤防が崩壊したことが容易に想像された。越水によって逆流した橋のたもとの家屋?が散々に崩壊していた。橋と堤防から乗り越えてきた土砂や草木が建屋全体にかぶさっていた(図4)。

 

橋の上から眺めると左岸の上流側と下流側にかけて、なんとサケの魚道ががっしりと100メートルばかりにわたって施工されていて、皮肉なことにそれはびくともしていなかった。淡水漁業組合による強い要請を受けて、しっかりと作られているものと思われた(図5)。

 

平成2年浚渫のこの橋の橋梁は頑丈な1本であったためか、ここには上流側の上部に多くの草木が絡まっていたが、多くの流木はここに絡まずに下流に流れて、橋の崩壊はなく、健在だったようである(図6)。

 

今回、件の「やすらぎ荘」の敷地は6.589µSv/hという空間線量を示していた(図7)。過去の写真撮影からの記録では20161113日には9.888μSv/hであったので、この3年間の放射性セシウムの半減期から計算した減少率からすると少し急激すぎる。やすらぎ荘の敷地は低地にあり、孤島の山側から急こう配でこのやすらぎ荘の周りを経由して高瀬川に流れこむ土砂が放射能をいくらかは消し去ることになったかもしれない。今回やすらぎ荘の中まで浸水した様子がなかったのだが。

 

今後も異常気象で、台風や豪雨のために、福島の山林の放射能は、意外に土壌表面の強度に汚染した落ち葉層や腐植層や土壌の粘土鉱物自身が豪雨でえぐられて、河川を通じて、海洋に放流される率が高くなるのかもしれない。そのために沿岸では低質にすむカレイなどの魚が、一時的に放射能値が上がる可能性がある。漁業組合にとっては、耐えられない事態であるのだが。(先日も2019104日に福島県5.2キロ沖でとれたシロメバルが100ベクレル/kgという基準値以下ではあったが、53ベクレル/kgであったということで、漁業組合でも販売中止問題になったところであった。)

 

実際、JAXAの人工衛星画像でも、かなりの遠洋沖まで、今回の1013日の15号台風の豪雨により、河川の流砂が太平洋岸に拡散している最中であることが明白である。(JAXA衛星画像参照) 

 

   
(森敏)


追記1.この辺りは帰還困難区域に指定されているので、普段は人があまり通らないところなので、氾濫しても堤防の修復はずっと後回しになるような気がする。


追記2.11月14日の時点でも、朝日新聞や福島民報でも、福島県内の調査でこの場所が決壊していることの報道が全くなされていない。誰が調査をしているのかがわからないが、帰還困難区域の調査は後回しなっているのだろう。

 

 

2019-10-16 14:43 | カテゴリ:未分類

wataraseyuusuichi1.jpg  




        多摩川流域の武蔵小杉駅前の水浸で161メートル643戸のタワーマンションの地下3階に設置されている配電盤が水没して、エレベーターが止まり、水道水のポンプアップができなくなり、住民が苦闘している。

 

一方で、北陸新幹線の車両基地の車両が水没して120両の車両が水没し、再生不良に近い状態になっている。

 

以上の二つは、いずれも想定外と言いたいだろうが、ハザードマップではちゃんと水没水深の最高位が予想されていたことのようである。自治体が配るハザードマップは100年に一度の最悪事態を想定しているのかもしれないが、まさに100年に一度の事がつい先日起こったわけである。いずれの場合も関係者がハザードマップを軽視していたとしか思えない。

   

以下無断転載です
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 台風19号の影響で、東急東横線武蔵小杉駅近くの47階建てタワーマンション1棟が、24階まで停電したまま、エレベーターが使えない状況になっている。川崎市が取材に明らかにした。地下3階の電気系統の設備に浸水したためで、断水は全戸に及んでいる。

 高さ約161メートル、643戸のマンションは、ポンプで水をいったん上層階までくみ上げ、各世帯に供給する仕組みとなっているが、停電によりポンプが動かず、全戸で断水、トイレも使えない。管理会社が水や携帯するタイプのトイレを住民に提供している。

 電気系統のシステムは、1階から24階までと、25階から上階に分かれている。エレベーターが動かない階の住民は、階段を使わざるを得ないという。

 住民らによると、エレベーターが止まっているため、真っ暗な非常階段を、懐中電灯を使って移動している。高層部分に住む女性は「管理組合から『長引きそうだ』との説明があった。しばらく別の場所に行く」と話し、スーツケースを持って駅に向かった。

 住宅と工場の街だった武蔵小杉駅周辺は2007年の工場移転をきっかけに開発が進み、10年のJR横須賀線武蔵小杉駅開業で開発はさらに加速。新宿、渋谷、横浜、成田空港がJRや東急線でつながる交通の利便性が人気を呼んでいる。現在、駅周辺には11棟のタワーマンションが完成している。(石原剛文、大平要)

 

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台風19号による千曲(ちくま)川の堤防決壊でJR東日本の「長野新幹線車両センター」(長野市赤沼)の車両基地が浸水、北陸新幹線の車両120両が水没した。水没車両が運用する全車両の3分の1にあたり、修理には大幅な機器交換などが必須。北陸新幹線の全線再開は少なくとも12週間かかる見通しだが、仮に復旧しても運転本数は56割にとどまる見通しだ。

 当初、湖のようになっていた現場は15日には水が引き、作業員らが浸水後、初めて被害状況の確認を行った。JR東の担当者は「なぜ、こうなったのか分からない」とこぼした。

 高崎(群馬県高崎市)-金沢(金沢市)間を結ぶ北陸新幹線は、高崎-上越妙高(新潟県上越市)間がJR東、上越妙高-金沢間がJR西日本の管轄。1編成12両の計30編成(360両)を運用している。

 基地はJR長野駅の北東約10キロ、氾濫した千曲川からは西に約1キロ離れた場所にあり、営業運転を終えた車両を収容、検査などを行っている。当時は両社保有の車両が1編成12両ずつ、計10編成止められていた。

 千曲川から基地までの間には新幹線の線路や田んぼ、民家が並ぶ。鉄道評論家の川島令三氏は、「実際に見たことがあるが、川からあそこまで水が来るとは考えられなかった」と驚くが、長野市のハザードマップでは洪水時の基地付近の浸水を「最大10メートル以上」と予想していた。(20191016産経新聞)

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現場検証中の河川工学の専門家によれば、荒川が氾濫寸前だったことが放映されていた。これが氾濫すると東京の地下鉄網が水没し多くの人命が失われ、多くのタワーマンションが機能不全になっただろう。報道では250万人が避難しなければならなくなるといわれている。

 

テレビを見ていて、先日散歩した隅田川のプロムナードのベンチが、ちゃっぷちゃっぷと水浸し始めたのを見て、ちょっと怖気づいた。ここで東海大地震が来て隅田川の堤防が決壊するというダブルパンチに見舞われたら、東京はアウトである。今後決してありえないことではないだろう。

 

完成目前の「止ん場ダム」が幸い貯水テストを始めた時期で、満水になるまでの余裕があったので、ダムの放水をしなくてよかったために、利根川が氾濫しなかったのだ、などとも報じられている。(誰も指摘しないので個人的な想像だが、田中正造の怨念がこもる「渡良瀬遊水池」も効果的に渡良瀬川からの緩衝地帯として作動したのかもしれない

   

しかし全国で多くの河川が機能不全を起こして決壊したということは、これまでの国土保全の基準が甘かったということである。この基準を早急に根底から見直す必要があるだろう。河川工学と土木工学の出番である。

 

福島原発処理対策、東京でのオリンピックの準備工事、今回の災害地での復旧対策など、日本の土建業界は人員不足で、急きょ外国人労働者の大量雇用が必須だろう。
 
  今や地球規模での自然現象の異変は100年に一度の確率論は全く意味がなく、寺田寅彦が言うような「天災は忘れられたる頃来る」のでもなく、天災は今すぐにでもやってくる。

       

小生は台風19号襲来前から、自宅で懐中電灯の電池のチェック、ロウソクとマッチのありか、小型ラジオのありかと機能チェック、携帯電話の充電、ペットボトル水の大量確保、風呂水を満タンに、などなどにわか点検して回った。だが台風一過3日後のこれを書いているいま、、いまさらながら、わがマンションの配電盤がどこにあるのかなどは全く知らないことに気が付いた。さっそく管理人に聞きに行かなくっちゃ!

 

 

 

(森敏)

追記1。以下転載。

 国が来春の完成を目指し、利根川上流の吾妻川で試験貯水中の八ツ場(やんば)ダム群馬県長野原町)が12日から13日にかけ、一昼夜でほぼ満水になった。台風19号による記録的な大雨の影響。ダムの一夜城のような変貌(へんぼう)ぶりに、周辺には観光客らの人だかりができた。

 前橋地方気象台によると、ダム上流の同県嬬恋村田代で11日午後2時ごろからの48時間に、年間降水量の3分の1相当で観測史上1位の442ミリを観測するなど、記録的な雨が降った。

 国土交通省の発表では、八ツ場ダムには11日午前2時から13日午前5時の間に約7500万立方メートルの水が流入した。この結果、水位は54メートル上昇。その後も水量が増え、15日午後6時ごろ、満水位に達した。今月1日からの試験貯水では3~4カ月で満水位まで水をためる予定だったが、半月で満水になった。

 計画上は、降水量が増える7月… 
(朝日新聞 
丹野宗丈 20191015)
  
   
追記2.上記に




「渡良瀬遊水池」も効果的に渡良瀬川からの緩衝地帯として作動したのかもしれない

      

と書いたが、河川工学の先生に電話で伺っても、「たぶん渡良瀬遊水地も満水になっているんじゃないか」というおぼろげな返事だった。
     
そこで、本日(10月17日)気になったのでネットで調べたら、なんと

「台風19号」フィンランドのレーダー衛星が撮影した午前3時の渡良瀬遊水地
https://news.yahoo.co.jp/byline/akiyamaayano/20191015-00146887/

という素晴らしい署名記事が出てきた。どうやら普段は 「アシ野原」である渡良瀬遊水地は、今回満水になり、初めて、所期の目的通り、洪水調節機能を発揮してくれたようである。河川工学の成功例かもしれない。
   
そこで、本文と少し趣旨がずれるのだが、まだ国民があまり注目していない国土交通省による渡良瀬遊水地の写真を追記で最前線に掲載した。
  
 
追記3.以下のように産経新聞10月19日号が渡良瀬遊水地が19号台風に対して、辛くも機能したことを報じている。


  
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 ■渡良瀬遊水地、過去最大量に…利根川、江戸川守る

 各地の河川事務所などによると、茨城、栃木、群馬、埼玉4県にまたがり、利根川に流れ込む渡良瀬川などの水の量を調節する役割を持つ日本最大の渡良瀬遊水地は、今回の台風で総貯留量約1億7千万トンのうち、過去最大となる約1億6千万トンをため込んだ。

 渡良瀬川が利根川に合流する埼玉県久喜市の栗橋観測所では、13日午前1~10時まで、水位が氾濫危険水位の8・9メートルを超えていたが、利根川から分かれて東京湾に注ぐ江戸川は氾濫危険水位に達しなかった。
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追記4.知らなかったのだが、いまさらながらの新聞報道では、千葉県にある調節池が昨年の台風での利根川氾濫の防止に寄与したのだそうだ。ここでは普段は普通に作物が栽培されているようだが、農家は、河川の氾濫時には農作物が犠牲なることを覚悟で栽培しているのだろうか? 被害保障はどうなっているのだろうか?気になるところである。

千葉の3調節池に東京ドーム72杯分流入  台風19号 「利根川の洪水防止に貢献」

毎日新聞2020110 1342

昨年10月の台風19号の際、利根川を越えて田中調節池(千葉県我孫子・柏市)など3調節池に入った水量が、東京ドーム約72杯分と過去最大を記録していたことが、国土交通省利根川上流河川事務所の調査でわかった。台風19号時の利根川上流での3日間の雨量は同水系で戦後最大の水害をもたらしたカスリーン台風(1947年)と同規模を記録しており、同事務所は「調節池などの洪水調節施設がうまく機能し、洪水を防ぐことができた」と分析している。

 同事務所によると、3調節池は田中調節池(約1200ヘクタール)のほか、野田市の菅生調節池(約600ヘクタール)、茨城県取手・守谷市にまたがる稲戸井調節池(約450ヘクタール)。合わせた容量計約1700万立方メートルに対し、速報値で計約9000万立方メートルが、水を引き込むため低くしてある越流堤を越えて調節池に流れ込んだ。

 群馬県など4県にまたがる日本最大の遊水池である渡良瀬遊水池を含めると、台風19号での遊水池・調節池の流入量は過去最大の約25000万立方メートルとなり、東京ドーム約200杯分という。

 同省では、稲戸井調節池の池内掘削工事をしており、容量を現在の約1900万立方メートルから約2700万立方メートルに増やす。一方、田中調節池も越流堤を上流に移設して約6100万立方メートルから約7200万立方メートルに増やす計画を立てており、台風や豪雨による洪水に備えることにしている。

 調節池は一時的に水をためる治水施設の一つ。川の水かさが増えた際、堤防より一段低い越流堤から自然に調節池に水が入る仕組みになっている。田中調節池は普段は農地や道路などとして利用されている。【橋本利昭】

 



2019-10-14 21:42 | カテゴリ:未分類

ノーベル経済学賞にデュフロ氏ら3人=女性2人目、貧困解決へ研究

201910142117

 【ロンドン時事】スウェーデン王立科学アカデミーは14日、2019年のノーベル経済学賞をフランス出身で米マサチューセッツ工科大学(MIT)のエスター・デュフロ教授(46)ら3人に授与すると発表した。世界の貧困問題の解決に向けた実験的な研究が評価された。デュフロ氏は同賞では女性として史上2人目で、最年少となる。
 他の受賞者はインド出身でMITのアビジット・バナジー教授(58)と米国出身で米ハーバード大のマイケル・クレマー教授(54)。デュフロ、バナジー両氏は夫婦で選ばれた。
 アカデミーは「3人の研究により、世界の貧困と闘う能力は大幅に向上した。わずか20年で彼らの新たな実験的な研究手法は開発経済学を変えた」と称賛した。( Jiji.com)
  
    
       
  彼らノーベル賞受賞者の研究成果が、例えば日本の場合であるが、政府や産業界の経済政策にどのように反映されているのか、その結果貧困は解決に向かっているのか、だれか日本の経済学者は解説してくれないだろうか? 
    
  日本の場合は高度成長期の中流意識も崩壊して、貧富の格差はますます拡大しているのではないか? 
    
  ノーベル経済学賞はいったい何を評価基準にしているのだろうか? いつも疑問に思う。
     
  ノーベル経済学賞は「応用数学賞」なのかな? 
  
   
(森敏)

 

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