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2023-02-13 14:00 | カテゴリ:未分類
次回のNHKサイエンスゼロは
2月19日(日曜日)夜11時30分から
上記タイトルで放映されるそうです

以下予告です

https://www.nhk.jp/p/zero/ts/XK5VKV7V98/episode/te/4N1Q24K8R3/



2022-11-17 14:38 | カテゴリ:未分類
以下のように大紀元エポックタイムズが報じている。
 
  この記事の基になる畜産業界の原著論文を読んでいないので、ここに示されているように、牛に海藻をたった一日20g食べさせれば、メタンのゲップを押さえられる、ということが再現可能な技術かどうか小生にはわからない。日本の畜産関係者からもそういう話は噂でも聞いたことがない。(小生が知らないだけかもしれないが)
  
  これが事実ならば、海藻が豊富な日本の畜産業界には朗報だろう。海外のように放牧型が少なくケージ飼いの場合は、牛の飼料と一緒に海藻を与えやすいだろうから(いつぞや海藻酪農をやっているところもあるやに聞いたところがあるが。)

  我々人間が例えば一日5gばかりの海苔(ノリ)をたべると、おならからメタンがなくなっているのかどうか、試してみる価値があるかもしれない。牛の第4胃のように原生動物が我々の胃腸には居ないかもしれないので、無駄な実験かもしれないが。
     
  話がそれるが、小生は食後に「カスピ海ヨーグルト」を食べている。このヨーグルトを食べると頻繁におならが出るが、このおならが全く無臭であることに驚いている。ほとんどが、窒素ガス(N2)か、水素ガス(H2)か、炭酸ガス(CO2)かメタンガス(CH4)になっていると思う。硫黄系の臭いも一切ないのが実に不思議であるといつも思っている。

   




牛のゲップを抑制する錠剤…世界市場に登場

Daniel Y. Teng

2022/11/16

更新: 2022/11/16

豪州連邦科学産業研究機構(CSIRO)によると、メタンガス排出量削減の一環として牛の鼓腸と腹鳴を抑える錠剤が、世界中で販売されるようになった。
   
科学者たちは、畜産業は農業における第一の排出源であり、世界の温室効果ガスの14.5パーセントを占めると指摘している。カリフォルニア大学によれば、牛1頭が1年間に排出するメタンガスは約100kgであり、このメタンガスは二酸化炭素よりも環境に悪いとしている。
  
そのため産業界や科学者らは、牛の排ガスの対処法に頭を悩ませていた。
そこでCSIROは、ジェームズクック大学、豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)と共同で、牛からのメタンガス排出を軽減できる「海藻飼料」を開発した。
  
「The Towards Net Zero Mission」のプロジェクトリーダーMichael Battaglia氏は「FutureFeed という会社が創立され、現在、世界中の海藻生産者の協力により、(海藻飼料が)市場に出回り始めた」と述べた。
  
「一日に一握りの海藻を、油に混ぜて牛の飼料に入れることができる。また、フリーズドライにして粉にし、牛の餌に混ぜて与えることも可能だ」という。
  
この発明は現在、オーストラリア企業の支援を受けて、世界中の肥育場に輸出されている。
 
Battaglia氏によれば、カリフォルニア大学デービス校やヨーロッパで行われた試験から、1日20グラム程度の海藻を摂取すれば、家畜によるメタン生成を80〜99%削減できるという。
 
この海藻飼料の販売の動きは、オーガニック団体が国連に対して、畜産業者のための世界的な持続可能性基準の策定を働きかけていることを受けて行われたものだ。
 
しかし、オーストラリア全国農業者連盟(NFF)のCEOであるTony Mahar氏は、一律的なアプローチに警告を発し、より微妙なニュアンスが必要だとしている。
 
「オーストラリアの農業システム、特に放牧のシステムは、ヨーロッパや北米のそれとは根本的に異なる。豪州の環境はユニークなので、排出削減や土地管理に対するアプローチもユニークなものになる」とエポックタイムズに語った。
::::::::(以下省略)




(森敏)
2022-11-09 15:15 | カテゴリ:未分類
  上野の都美術館に散歩がてら岡本太郎展に出かけた。

  その前に東京芸大の横を通っていたら偶然芸大構内の列品館で、今年退任された赤沼潔教授の記念展示があり、無料ということなので鑑賞させていただいた。アルミ細工ということで、すべての作品には題名がないのが特徴かと思ったのだが、小生にとってはすべての作品そのものが新鮮であった。日展でもあまり絵画以外はきちんと見てこなかったので、鑑識眼がないので、感想は表現できない。
  
  岡本太郎展に関しては
「自分の中に毒をもて」
「岡本太郎 芸術という生き方」
などの本を昔読んだことがあり、精神的にけっこうエンカレッジされた。(これらの本は残念ながら10年ほど前に、全部破棄していま手元にはありませんが。)
  
 それにしてもこの人はなぜこんなにやたら「元気」を発信しつづけることができるのかとずっと実に不思議であった。ものすごい自信家なんだろということはわかるが、その自信がどこから来るのだろうかとずーと疑問だったのである。
  
 たぶん岡本太郎は自分をピカソと同じ「天才だ!」と自己暗示にかけて、周りの人の云うことは全く気にならない性格だったのだと思う。今でいう一種の「発達障害児」だったのだろう。

  今回展示されている岡本太郎の作品の中にはその本の中でも見た記憶があった。しかし、今回小生も年齢を重ねて「新老人」になってきたので、実物大の作品を時系列的に見たらどう思うかが自分なりに興味があった。

  やはり実物と本のカラー写真では大違いと感じた。特に彼が用いる赤・黒・黄・青の原色が、実物ではなかなか迫力があった。これだけ多数の抽象画を(会場には500枚以上あったのではないだろうか)、見る者に飽きさせず(マンネリに思わせず)絶えず画面に新機軸を投入する努力は、大変な構想力とエネルギーが必要だっただろうと素人ながら単純に感嘆した。
この岡本太郎が延々と画面に投入し続ける新機軸はまさに「天才だ」と思った。

  余計なお世話だが、晩年にはアルツを患ったようだが、自然とアイデアが枯渇して焦ったのではないだろうか?


  
  画風を通して感じたのは図1が典型だが、お墓の墓石の背後によく立てかけてある木片に書かれているサンスクリット文字の「梵字」の影響を取り込んでいるのではないかと思われる絵が多々あったことである。これは小生にとっては今回のあたらしい発見であった。ヘッドホンを借りて解説を聞いて回ったわけではないので、あるいはすでにそういう説明をしているかもしれない。
 
スライド1

図1
 
  ところで、会場には、1967年にベトナム戦争でワシントンポスト紙に掲載されたべ平連(ベトナムに平和を!市民連合)の反戦メッセージ広告が展示されていた、この時紙面で使われている岡本太郎の「殺すな」という斜体の文字は、小生が助手になりたての頃であり、どこかで見たことがあり、今回改めて歴史的な意義を感じたことである。(図2)彼が生きていたらクライナにも同じような、メッセージを発していただろう。(核を)「落とすな」とか。
 
スライド2

図2



 岡本太郎の「太陽の塔」の発想の原点をブタペストで見たことは以下のブログで書いたことがある。
  
• 2010/07/05 : 岡本太郎の原点(?)を発見(ブダペスト報告1)
  
  画家と言えども全くのゼロから発想はできないことは、科学者と同じである。きちんと無意識の中に蓄積されてきた悟性や感性の踏み台があっての発想なのである。

  岡本太郎本人に聞いても「馬鹿野郎!全ての作品が俺のオリジナルだ!」と激怒すること必定だろうが。

  なお、この岡本太郎展は東京の後、1年をかけて、全国を回るとのことである。日本中の漫画世代の子供たちが、改めて岡本太郎をどう受け止めるだろうか、小生には非常に興味深いものがある。
  
 
(森敏)
付記:渋谷駅構内の広大な岡本太郎の壁画については以下にのべたことがある。
  
• 2009/10/04 : 岡本太郎の壁画




2022-10-01 02:12 | カテゴリ:未分類
以下は定期的に小生の手元にインターネットで送られてくる植物関連のニュースレターである「The ASPB Signal」 の9月29日版を拙訳したものである。アメリカの大学での教員採用条件が特定の大学の出身者に偏っており、強い性別や人種差別があることを物語っている。アメリカの学問世界が決して多様ではないことを強調している。

少し長文ですが、日本の大学関係者にも実に頭が痛い指摘だと思います。(最近では、京都大学の女性教員採用率が低迷していることがマスコミでも紹介されております。)
 
―――――
- ニュース
- 2022年9月21日
米国の教授のほとんどは、同じ少数のエリート大学で教育を受けている
米国の教育機関における雇用の偏りを明らかにする「衝撃的な」調査。
- アンナ・ノヴォグロジスキ(Anna Nowogrodzki)
  
米国の教育機関のテニュアトラック教員の8人に1人が、わずか5校の米国エリート大学で博士号を取得しているという調査結果が発表された。
米国の大学は、テニュアトラック教員のほとんどを一握りのエリート大学から採用していることが、ある研究により明らかになった。この研究結果は、採用決定において名声が過大評価され、学術研究者が、自分が教育を受けた大学よりもエリートとみなされる機関で仕事を得る機会がほとんどないことを示唆している。
 
具体的には、9月21日にNature誌に掲載されたこの研究によると、2011年から2020年の間に、米国内の博士号授与機関のうちわずか20%が、全米の教育機関にテニュアトラック教員の80%を供給している。コロラド大学ボルダー校(CU Boulder)のコンピュータ科学者であり、論文の共著者であるハンター・ワップマン氏は、この20%の中には歴史的に黒人の多い大学(HBCU)やヒスパニック系の大学(HSI)は含まれていなかったと述べている。

教員の大学採用における出身大学格差





(図の説明:ある調査によると、2011年から2020年の間に、米国の教育機関で採用される米国人教員の80%は、わずか20%の大学から輩出されています。ここでは、20万人以上の教員を5つのグループに分け、色分けして格差を強調しています。)

  
米国のテニュアトラック教員の8人に1人が、カリフォルニア大学バークレー校、ハーバード大学(マサチューセッツ州ケンブリッジ)、ミシガン大学(アナーバー)、スタンフォード大学(カリフォルニア州)、ウィスコンシン大学マディソン校の5校で博士号を取得していた。
 
イーストランシングにあるミシガン州立大学で高等教育を研究している社会科学者のレスリー・ゴンザレス氏は、「これは驚くことではありませんが、衝撃的です」と。HBCUやHSIなど、「このわずかな教育機関の外でも、多くの優れた研究や優れた学者の育成が行われている」のだが、それが見過ごされている、と彼女は言う。
 
このようなエリート主義を裏付けるのが、先月『Nature Human Behaviour』誌に掲載された研究だ。両論文の共著者であるカリフォルニア大学ボルダー校のコンピュータ科学者Aaron Clauset氏は、「高学位の親は、そうでない親よりも社会経済的に高い地位にある傾向があり、上流家庭が博士課程に大きく貢献していることは重要である」と述べている。
  
これらの研究を総合すると、ほとんどの教員が少数の大学で教育を受け、学術研究者は概して似たような背景を持つ家庭の出身であり、同質性のサイクルを形成している学術システムが描かれることになっている。「このシステムは実力主義なのでしょうか」と、両論文の共著者であるカリフォルニア大学ボルダー校の計算科学者、ダニエル・ラレモア氏は問いかけている。「そして、教員の採用においても、間違いなくそうです」。
 
優秀さの測定
 
Nature論文のデータセットには、2011年から2020年の間に米国内の博士号取得可能な教育機関に勤務していたテニュア・トラック教員、つまり350以上の教育機関で合計295,089人が含まれている。このデータは、ノースカロライナ州シャーロットに本拠を置くAcademic Analytics Research Centerから提供されたもので、Larremore氏とチームはこの情報にアクセスすることができた。Larremore氏とWapman氏らは、このデータから教員を生態学や化学など107の分野に分類した。
 
明らかになった、米国科学界におけるストレートな白人男性であることによる給与アップ
 
分野にもよるが、博士号を取得した機関より権威のある機関に勤務していた教員は、わずか5~23%だったという分析がある。「上昇志向」が最も低い分野は古典学と経済学であり、最も高い分野は動物科学と薬理学であった。
 
メリーランド大学カレッジパーク校の教育学部長であるキンバリー・グリフィン氏によれば、採用委員会は「名声」を仕事の優秀さの代用として使っているようである。しかし、「名声」は必ずしも「より優れた資質」を示すものではない。有名な大学院では、標準テストの得点、推薦状、学部での学位の名声に基づいて学生を入学させることが多い。『高等教育における多様性ジャーナル』の編集者でもあるグリフィンは、こうしたことが有色人種の学生を不利にする可能性があることを、調査によって明らかにしている。
 
「名声が優秀さの良い尺度であることを受け入れるということは、どのようにして名声が高まったかという歴史を調べていないということです」とゴンザレス氏は言う。米国のエリート大学の設立は、「排除と絡み合っている」と彼女は付け加える。「例えば、多くの大学は先住民族から土地を接収した歴史があり、また、もともと奴隷にされた黒人の労働力から富を得たり、インフラを支えたりしていたのです」。

データから学ぶ
 
Nature誌の論文によると、分析対象となった107分野のうち100分野では、2011年以降、新入採用の女性比率は横ばいであり、残りの7分野ではむしろ減少していることが判明した。しかし、全体の4分の3の分野では女性の割合が増加しており、これは定年退職を迎えた教員に男性の割合が多いためであると著者らは指摘している。これらの傾向は、少なくとも2011年以降、学術界で女性をより多く雇用するための努力が実を結んでいないことを示している、とラレモア氏は言う。
 
主要な研究賞を受賞する確率が低い女性
 
研究チームは、教員を男性か女性かに分類するのに、名前と性別の文化的な関連性をほとんど利用しており、これは必ずしも信頼できるものではないこと、また、性別に関係なく分類できるものがないことを指摘している。
Nature Human Behaviour誌の調査では、米国のテニュアトラック教員7,024人からオンラインアンケートでデータを集めた。Clauset氏は、論文発表後、多くの人がこの論文についてチームに連絡を取ってきたことに驚いている。「私たちは、この論文がどれほど人々の生活体験に響くものであるかを理解していなかったのだと思います」と彼は言う。また、大学院に進学していない家庭の「第一世代」である人々の多くは、より有利な立場にある同級生たちから引き離されたと感じていると、彼は付け加えている。
 
学問の世界では、名声の重視をやめて不平等をなくす方法がある。まず、基本的なこととして、名声とそれがどこから来るのかを疑ってみることだとゴンザレス氏は言う。採用委員会には、個人的なコネクションを含め、求人広告を出す予定の場所をすべてリストアップし、そのリストの組織の多様性を調べ、HBCU、HSI、地域の教育機関がまだ含まれていない場合は、それらを加えるようアドバイスしている。
 
性別、人種、社会経済的背景を問わず、教員職へのアクセスが不平等であることは、以下の結果をもたらします。「科学界に誰がいるかということは、どのような研究課題があるかということに影響を与えるという文献が大量にあります。"出来るだけ多様でなく、出来るだけ包括的でないことによって、我々は、世界をより良く変えることができる賢い人々を失っているのです。"
 

2022-09-02 11:37 | カテゴリ:未分類
イルカ

テレASA ニュース
 ロシアによるウクライナ侵攻の開始以降、黒海ではイルカが大量死していて、生態系の破壊も指摘されています。

 オデーサの環境科学者、イワン・ルセフ氏:「ロシア軍は民間人や軍人だけでなく、野生動物やイルカも殺している。生命の根源である生物多様性も殺している」

 ロシアによる侵攻の開始以降、ウクライナやトルコなどに囲まれる黒海では少なくとも2500頭のイルカの死骸が打ち上がっています。

 ウクライナ南部・オデーサの専門家は「見つかったのは一部で、黒海では3万頭から4万頭のイルカが死んでいる」と見積もっています。

 イルカは水中で超音波を出して餌(えさ)を探したり、仲間とコミュニケーションを取ります。

 しかし、黒海を航行する軍艦に備えられた音波で物体を探す装置「ソナー」がイルカの聴力に影響を与え、大量死につながっている可能性があるということです。

 また、海中の機雷に巻き込まれたとみられる焼けたイルカも見つかっています。

 専門家は「イルカが頂点に立つ黒海の生態系が破壊されている」と警鐘を鳴らしています。

     
      
戦争は最大の生態系破壊者である
  
このニュースではイルカが推定数千頭死んでいるはずであるということで、主な原因が、潜水艦が発する「音波」や機雷によるものとの推定が述べられているが、小生はそれ以外に「毒物汚染」の可能性を否定できないと思っている。
  
ロシア軍の「旗艦モスクワ」がウクライナ軍によって撃沈されたり、これまでロシアとウクライナを含めていくつかの軍艦が沈没している。今後も数多く撃沈されるだろう。
  
これらの軍艦は燃料の重油ばかりでなく多くの砲弾の爆薬や化学兵器も搭載しているかもしれない。
  
軍艦の沈没時に大爆発や長時間の燃焼を示しているので、これらの化学物質が流出していることは想像に難くない。(戦時だから軍艦が「撃沈された」そのことが最重大事で、それ以外の海域汚染などそういう細かいことは全く報道されていないだけのことであろう)
  
一方で、報道がされていないが、ロシアの原子力潜水艦も常時黒海を潜航遊弋して、ソナーによる音波以外に、原子炉排水の「放射能をまき散らしている」可能性も否定できない。
  
クリミヤ半島の先端の「ヤルタ」や「セバストポリ」、ウクライナ側の「オデーサ」などでは海水浴客などにいずれ被害が出てくるものと思われる。
  
60年前のベトナム戦争の時代に、米軍の兵站基地であった沖縄から流出したPCP, 2,4,5-T,などのベトナム戦争で使わる枯葉剤などで、その中に含まれるダイオキシン汚染が起こり、川や海の生態系に異変が起こり、軍労働者や住民に被害が続出したことを忘れてはいけない。
  
以前にどこかで述べたことがあるが、小生は昔沖縄のPCP汚染調査に関わったことがある。

  
  
(森敏)
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