WINEPブログ
「飯舘村のカエルの放射能汚染」
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2022-09-21 16:14 |
カテゴリ:未分類
小生にとって、最近まれにみる面白い本が出版された。
なんと441ページにもわたる翻訳本で、612項目もの注釈が、小さなフォントで31ペーにもわたって追記されている。ペーパーバックで(重さが654gもあった!)、定価2400円とは割安である。
著者はイエール大学名誉教授クレイグ・ライトで翻訳は南沢篤花(あいか)氏である。この本の原著の著作権は2020年と記されて、第一刷りが2022年8月8日なので、この本の翻訳は2年間でなされたことになる。
読んでいて実に妙訳と思った。絵画・音楽・数学・物理・化学・医学・生物学にわたる天才たちを紹介するに必要な各分野のテクニカルタームを翻訳することは大変な労力が必要だっただろうと、各章を感嘆しながら味わい深く読んだ。
この本の内容は大学の教養学部の学生に対する授業なので、実に痒い所に手が届くような論理の展開と魅力的な中見出しがなされている。
小生が半世紀以上前の教養学部でこのような授業を受けていれば、その後の人生をもう少し紆余曲折が少なくて、スッとまともな研究者の道に入っていけたかもしれないと(かすかに)思った。
なぜなら小生は教養学部の時に、科学論や技術論を全くの独学で学び、「独創性」や「先駆性」や「直感」や「発明」や「発見」の意味について、非常な苦労を経験してきた気持ちが今でも強いからである。
著者は実に多様な多面的な側面から天才の秘めたる癖(hidden habit)を暴き出している。
終章あたりに展開されている、ほとんどの天才は人間的に「実に嫌な奴」である、こういうやつには近づかない方がいい、とか、ほとんどの天才は幼少時のIQが中程度であった、などの指摘は、大学に入ったばかりの若い学生にとっては実に愉快な言葉であり、彼/彼女の誰もが、自分も今後の人生を賭けて大仕事ができるかもしれないという希望を抱かせるものである(かもしれない)。
学生ばかりでなく、大学の教員、小生のような、すでに現役をリタイアした研究者など、誰が読んでも「あ―なるほどね!!」と各章ごとに感嘆することしきりだと思われる。
繰り返すが、近年こんなに身近に感じた本は無い。2日間で読み切った。
実に読後感が爽快だった!
(森敏)
なんと441ページにもわたる翻訳本で、612項目もの注釈が、小さなフォントで31ペーにもわたって追記されている。ペーパーバックで(重さが654gもあった!)、定価2400円とは割安である。
著者はイエール大学名誉教授クレイグ・ライトで翻訳は南沢篤花(あいか)氏である。この本の原著の著作権は2020年と記されて、第一刷りが2022年8月8日なので、この本の翻訳は2年間でなされたことになる。
読んでいて実に妙訳と思った。絵画・音楽・数学・物理・化学・医学・生物学にわたる天才たちを紹介するに必要な各分野のテクニカルタームを翻訳することは大変な労力が必要だっただろうと、各章を感嘆しながら味わい深く読んだ。
この本の内容は大学の教養学部の学生に対する授業なので、実に痒い所に手が届くような論理の展開と魅力的な中見出しがなされている。
小生が半世紀以上前の教養学部でこのような授業を受けていれば、その後の人生をもう少し紆余曲折が少なくて、スッとまともな研究者の道に入っていけたかもしれないと(かすかに)思った。
なぜなら小生は教養学部の時に、科学論や技術論を全くの独学で学び、「独創性」や「先駆性」や「直感」や「発明」や「発見」の意味について、非常な苦労を経験してきた気持ちが今でも強いからである。
著者は実に多様な多面的な側面から天才の秘めたる癖(hidden habit)を暴き出している。
終章あたりに展開されている、ほとんどの天才は人間的に「実に嫌な奴」である、こういうやつには近づかない方がいい、とか、ほとんどの天才は幼少時のIQが中程度であった、などの指摘は、大学に入ったばかりの若い学生にとっては実に愉快な言葉であり、彼/彼女の誰もが、自分も今後の人生を賭けて大仕事ができるかもしれないという希望を抱かせるものである(かもしれない)。
学生ばかりでなく、大学の教員、小生のような、すでに現役をリタイアした研究者など、誰が読んでも「あ―なるほどね!!」と各章ごとに感嘆することしきりだと思われる。
繰り返すが、近年こんなに身近に感じた本は無い。2日間で読み切った。
実に読後感が爽快だった!
(森敏)
Yozakura
森敏さま
無沙汰しております。
以前、貴ブログに於いて、「特定の放射性物質を体内に濃縮させた女郎蜘蛛を、福島県飯舘村に於いて多数発見・採取し、蓄積された物質を同定、その分量も測定した」との報告記事を拝見して以来、時々訪問している者です。
近来に無い、面白い本をイッキに読破されたとの由、お元気で何よりです。森敏氏の紹介文にも、或る種の「熱気と興奮」が漂っている模様です。
ネットで電子版が宣伝されていますが、ここは一つ、リアル書店で「現物」を手にとって眺めてみたいものです。興味深い図書の紹介、有難う御座いました。
お元気で。
無沙汰しております。
以前、貴ブログに於いて、「特定の放射性物質を体内に濃縮させた女郎蜘蛛を、福島県飯舘村に於いて多数発見・採取し、蓄積された物質を同定、その分量も測定した」との報告記事を拝見して以来、時々訪問している者です。
近来に無い、面白い本をイッキに読破されたとの由、お元気で何よりです。森敏氏の紹介文にも、或る種の「熱気と興奮」が漂っている模様です。
ネットで電子版が宣伝されていますが、ここは一つ、リアル書店で「現物」を手にとって眺めてみたいものです。興味深い図書の紹介、有難う御座いました。
お元気で。
2022-09-21 22:17 URL [ 編集 ]
moribin
yozakuraさん、覚えております。
アクセスありがとうございます。
小生、いまだによたよた生きております。
時々大学で放射能も測っております。
アクセスありがとうございます。
小生、いまだによたよた生きております。
時々大学で放射能も測っております。
2022-09-22 13:42 URL [ 編集 ]
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