2014-09-20 10:33 | カテゴリ:未分類
しばらく前の朝日新聞で巨大イチゴが紙面をにぎわせていた事はすでに紹介した(図1)
  
   その他、「巨大イチゴ」というキーワードで出てくるホームページでは、図2、図3、図4などの写真が掲載されている。
   
     
これらの写真は小生たちが一昨年から観察している 上記の奇形タンポポと全く同じ現象だと思われる。 (図5、図6、図7)
   
  この巨大イチゴはよく見ると茎が帯化(fasciation) しており、数本の茎が合体していることがわかる(図1)。 そのせいか、実(可食部)も数個のイチゴが合体し扁平に並んだものになっているのである。これは奇形タンポポの坊主(図7)とそっくりであることがわかる。
   
  詳細は知らないが篤農家か育種家がこの変異イチゴの株のランナーを増やしていったものと思う。
    
  現在これらの巨大イチゴが商品として出回っていることから、イチゴの帯化(fasciation)した遺伝子は固定することがわかる。種子で次世代に遺伝しているのかは小生には不明であるが。このような変異株を農業上育種に有効に使う術は意図的に昔から行われていたのである。 
    
  この変異は成長点の細胞分裂異常なので、おそらく内生ホルモン異常によるものと思われるが、その真のきっかけ(外因)は主として宇宙線や、近年では農薬によるものもあるかもしれない。 タンポポについてはもちろんわれわれは東電福島第一原発由来の放射能を疑っている。この実態調査の結果は先の日本土壌肥料学会(於東京農工大)で報告した。

 


巨大いちご--
 
図1.右上の茎が分厚く帯のように見える。(朝日新聞からの転載)

ふたごいちご-- 
図2.シャム双生児の イチゴ(ホームページ「巨大イチゴ集」からの転載) 。双頭のタンポポは東京でも0.1%ぐらいの確率で散見される。



 
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図3. スーパーで買った苺
 
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図4.図3のトレーの一つを手のひらに載せてみた



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図5.一株から4本の帯化タンポポが抽苔している。谷中の墓地にて。

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図6.太い茎(帯化)と複数の花が合体した花房。谷中の墓地にて。
 
きけいたんぽぽのぼうずあたま-- 
図7.奇形タンポポの綿毛が飛んだあとの坊主頭

(森敏)





2014-09-19 12:31 | カテゴリ:未分類
 

以下東京農業大学が大学ぐるみでがんばっている、福島への支援活動のシンポジウムの予告(11月1日開催)です。転載します。
 
 

 


  イベント東京農大--


2014-09-14 18:41 | カテゴリ:未分類

去る9月9-11日に東京農工大学小金井キャンパスで開催された日本土壌肥料学会(東京大会)の講演要旨集のなかで、東電福島第一原発由来の放射能を扱った演題を以下に枚挙しました。非常に活発な議論が交わされました。まさに土壌・植物間の問題を扱う「エダポロジー(作物立地土壌学)」の復権です。
 
  放射能汚染現地に入ったり、放射能汚染土壌を使って新しい自然の法則性が次々と明らかになリつつあることが感じられました。小生らも2課題発表しました(下記演題の丸印)。
 
  又、農環研からはイオンビーム照射変異「コシヒカリ」から、玄米へのセシウム蓄積率が対照区に比べて1/3 -1/2の変異株3系統を取得したこと 、秋田県立大学からはアジ化ナトリウムおよびMNUによる化学変異処理を行った「あきたこまち」から根へのセシウム吸収率が対照区に比べて1/6の3系統を選抜したことが報告された。まだまだ遺伝子の同定や、実用化までの道のりは遠いですが、いよいよ「低セシウム米開発」へのたくましい動きが始まりました。これは原発事故が起こって以来小生が繰り返ししつこく主張してきた植物栄養学上の最重要実践研究課題です。(下記*印の演題)
 
    同じ手法で、現地で放射性セシウム含量が下がりがたいダイズなどに関しても「低セシウムダイズ 」を開発してもらいたいものです。
 

著作権の問題もありますので講演要旨の内容などは、ここに掲載できませんが、講演要旨集の購入やコピーなどに関しては日本土壌肥料学会本部事務局(03-3815-2085)にお問い合わせください。

 

(森敏)

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栃木県内の水田におけるカリ施用による水稲の放射性セシウム吸収抑制効果―土壌の違いが玄米中放射性セシウム濃度に与える影響-  宮崎成生

 

天然ゼオライトの作物への放射性セシウム吸収抑制効果(その1)―福島県南相馬市と伊達市での水稲作付け試験-  稲垣開生 他2名

 

天然ゼオライトの作物への放射性セシウム吸収抑制効果(その2) 後藤逸男 他2名

 

福島県の農地における放射性物質に関する研究 (第16報-水稲における部位別放射性セシウムとN、P、K、Na、NMg、Cの解析- 佐藤誠 他4名

 

福島県内の農地における放射性物質に関する研究(第17報)- 田植え前の水溶性カリウムイオン濃度に基づく玄米中放射性セシウム濃度の推定- 斎藤隆 他3名

 

福島県内の農地における放射性物質に関する研究(第18報)―潅漑水中の形態別放射性セシウム濃度が玄米中濃度に及ぼす影響の解明- 鈴木安和 他6名

 

福島県内の農地における放射性物質に関する研究(第19報)-基準値超過のダイズが生産された現地圃場における放射性セシウム吸収抑制技術の検証- 平山孝 他3名

 

福島県内の農地における放射性物質に関する研究(第20報)-福島県内の土壌の理化学性がコマツナの放射性セシウム濃度に及ぼす影響-  原 有 他1名

 

福島県内の農地における放射性物質に関する研究(第21報)― ロックウール栽培における培養液中有の放射性セシウム濃度がトマトに及ぼす影響  浜野美佐子 他2名

 

カリ施肥によるダイズの放射性セシウム吸収抑制 本島綾香 他2名

 

ダイズの放射性セシウム吸収におよぼす窒素追肥の影響  杉山恵

 

異なる窒素形態がダイズの放射性セシウム吸収に及ぼす影響 二瓶直登 他5名

 

水田の湛水期間が水稲の放射性セシウム濃度に及ぼす影響  高橋茂  他2名

 

* 放射性セシウム濃度の低い水稲品種の開発-低セシウムのコシヒカリ変異体の選抜と現地試験- 石川覚 他7名

 

* 化学変異処理で得られた水稲低Cs吸収変異体の特性解析  頼泰樹 他4名

 

長半減期放射性ヨード(129I)および放射性セシウムの土壌中分布  藤原英司 他2名

 

樹木の各部位における放射性セシウム濃度の経時的変化  金子真司 他6名

 

落葉の腐熟に伴う放射性セシウム濃度の経時的変化と森林土壌における挙動について  山田孝  他5名

 

土壌性質の違いが福島の農地土壌における放射性セシウムの存在画分に及ぼす影響  寺崎晶美 他5名

 

土壌などに粒子状に存在する放射性セシウムの存在量、分布と形態  伊藤純雄 他2名

 

中山間地水田における放射性セシオウムの挙動-福島第一原発事故後3年間の経年変化  原田直樹 他7名

 

黒ボク畑における表面流去にともなう放射性セシウム流出モニタリング  太田健 他4名

 

霞ヶ浦水系における河川水から湖水および低質に至る放射性核種濃度モニタリング  井倉将人 他3名

 

土壌及び懸濁物質中の「有機体」放射性セシウムの存在形態  大瀬健嗣 他5名

 

オートラジオグラフィー法における環境中放射性セシウム濃度の他核種による推定  田野井慶太朗 他4名

 

福島県二本松市の水田におけるイネ品種間の放射性セシウム集積特性の違いに関して  小島克洋 他7名

 

福島県二本松市で栽培したダイズコアコレクション系統の子実への放射性セシウム集積に基づく品種間差異について  横山正 他4名

 

Difference in 137Cs accumulation among Brassica rapa, Brassica juncea and Brassica napus Japanese cultivars grown in a contaminated field in Fukushima prefecture.   Salem Djedidi  他4名

 

カリウム欠乏水耕茶樹におけるセシウム吸収量の経時的変化  鴨志田瑞穂 他3名

 

カリ欠乏下で代替吸収される元素の優先順位の作物間差とセシウム吸収― 代替吸収から推定した最適カリ含有量― 長谷川栄一 他2名

 

○生き物の外部被曝と内部被曝について  森敏 他2名

 

○異常タンポポの高い発生率- 原発由来の放射能との関係についての考察-  中西啓仁 他4名

 

福島県広域水田土壌における放射性セシウム捕捉ポテンシャル(RIP) の土壌・粘土間での比較

 中尾淳 他5名

 

日本の水田土壌における放射性セシウム捕捉ポテンシャル(RIP) の粘土鉱物学的な規定要因の解明 田代有希 他2名

 

汚染土の異なる土壌の粒子画分中Cs137濃度の特徴と熱蓚酸による画分別溶離率及び粘土鉱物組成の変化  竹迫 紘 他1名

 

土壌及び粘土鉱物の違いに着目した銀の収着挙動解析  竹内 智 他2名

 

放射性セシウム固液分配係数の変動要因 江口定夫 他16名

 

帰還困難区域森林・草地土壌の放射性セシウム放射能の実態  寶示戸雅之 他5名

 

長期カリ無施用が土壌セシウムの水稲移行量と交換性画分量に及ぼす影響  若林正吉 他2名

 

森林生態系内における137Cs動態モデルの開発と将来予測  仁科一哉


Csの高吸収能をもつ植物の選抜及び培地K濃度がCs吸収能に与える影響 槙野祐子 他2名  

 

 

 

 

 


2014-09-12 17:54 | カテゴリ:未分類

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 奇形パイナップル
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上記奇形パイナップル(違う側面から)
  
   
  過日、タイに在住の知人から市販のパイナップルの奇形の写真が送られてきた。
 
  奇形の原因は分からないが、この小さなパイナップルを切り取って植えるときちんとしたパイナップルになるかも知れない。うまく利用すればこういう奇形の形質の変異株は、パイナップルの育種にとって有用な親株になるのかも知れない。
 
   おそらくパイナップルの育種家には既に知られている変異だと思う。

     

(森敏)


2014-09-08 10:31 | カテゴリ:未分類

 

  

いま関東ではアザミが花盛りである。軽井沢で道を歩きながらノアザミと思われるものを観察していると、雲が池の入り口湖畔で「頂点に6頭の塊があるアザミ」(図1)を見つけた。その枝のすぐ下には「3頭の塊」(図2)がくっついている。この地では頂点が「2頭のアザミ」(図3)はしばしば見かけることができる。   

  

    



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    (図1)6頭のアザミ 

 
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   (図2)3頭のアザミ
    


DSC03839--.jpg 
     (図3)2頭のアザミ


  このブログの読者はご存じだと思うが、小生らは昨年から野外のタンポポを観察していて「12~16頭の帯化奇形タンポポ」を多数見つけているので、歩いていてもそういうのが気になって仕方がないのである。


このアザミは明らかに奇形だと思う。

   
  

(森敏)