2014-07-22 06:19 | カテゴリ:未分類

「かくれ脱水」熱中症の前兆「皮膚の乾燥」も

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昨年までの10年間に熱中症で死亡した人は7344人で、その前の10年間に比べて2・7倍に増えたことが、厚生労働省の調査でわかった。

 熱中症は今年も高齢者を中心に多発の兆しを見せ、6月の救急搬送者は昨年より8・7%多い4634人に上った。間もなく夏本番。医師らは、「かくれ脱水」と呼ばれる前兆現象に気づくことが予防につながると訴える。

 搬送半数は高齢者

 19日午後、東京都大田区内で、高齢者約100人が参加して開かれた、熱中症対策を学ぶセミナー。「のどが渇いたと思った時には、既に体重の2%分の水分が失われている」。講師は熱中症の前兆となる脱水症状が起きる仕組みを説明し、渇きを感じる前に水分を補給することの重要性を訴えた。会場にいた小沢和代さん(76)は「トイレが近くなるから寝る前は水を飲まないが、夜中によく足にこむら返りが起きていた。疲れのためと思っていたが、脱水症状だったと指摘され、驚いた」と話した。

 厚労省によると、熱中症による死者は2004~13年の10年間に7344人で、2707人だった03年までの10年間から激増。記録的な猛暑だった10年には1731人、昨年も1076人が年間に亡くなった。

 発症者自体も増えている。総務省消防庁によると、昨年は6~9月に、10年の調査開始以来最多の5万8729人が救急搬送された。今年も、6月の搬送者数が過去2番目の多さとなったほか、今月13日までに14人が死亡し、搬送者の総数は9300人に上っている。

 搬送者のうち4411人(47・4%)は高齢者。医師らによると、高齢者に多いのは体内の水分量が少ないためで、炎天下だけでなく、夜間も室温が下がりにくいコンクリート造りのマンションも要注意という。

 若者でも危ない

 熱中症の予防に取り組む医師らのグループ「教えて!『かくれ脱水』委員会」は、自らが気づかぬうちに陥りがちな脱水症状を「かくれ脱水」と名付け、「皮膚が乾燥する」「手の甲の皮をつまんで離した後、3秒たっても戻らない」といった具体的な兆候をインターネットで公開して、注意を呼びかけている。

20140721 1253Copyright © The Yomiuri Shimbun

 

  

この記事には心底納得した。

 

先日小生は早朝に食卓から椅子ごと仰向けに昏倒し失神した。その間2-3分らしいが、台所で調理していた家人は、どしん!という変な音がしたのだが気にしなかったらしい。目が覚めて、大声で家人を読んだら「どうしたのよ?」と飛んできた。何が起こったのかしばらく自分でも分からなかった。

 

しかし、その場で床に倒れたまま、両足が先端から太股にかけて約2時間ばかり、順繰りに我慢ができない激痛が筋肉の収縮とともに伝搬していった。実感ではエンドレスな波動であった。悲鳴を上げ続けた。「な?何なんだ?この筋肉の引きつりは?」 単なる「こむら返り」よりもはるかにきつい筋肉の硬直であった。触ると鉄棒のように硬い。いったん波動が静まっても、少しでも足の指を動かしたり、足を持ち上げたりすると、その時動かした筋肉から、次々と激痛が伝播していくのであった。この筋肉の収縮が心臓にまで伝搬すると心筋梗塞(?)で急死だ。はじめて死の恐怖を覚えた。とにかく体を回転できない。立ち上がれない。トイレにもいけないので、久しぶりに尿瓶を使うはめになった。

 

椅子から倒れたときには、多分両足の筋肉に激しい突っ張りが走ったのだろう。だから床を蹴り上げて、椅子ごともんどり打って後ろに倒れたのに違いない。その間の記憶がない。どこかに頭を打って一瞬失神したのだろう。

 

この2-3年間は週に一度はベッドで朝方に足が引きつるこむら返りで目が覚めていた。そこで漢方薬であるシャクヤクカンゾウトウ(芍薬甘草湯)をのむと2時間ばかりは痙攣が収まるのであった。この薬のどの成分が効くのか、いまだに分からないのだが。それと同時に毎日夕刻になると両足の膝から下が熱を持ってしびれて来る。両足の裏は常時砂利を踏むような感覚である。あるいは小さな水ぶくれがあちこちに移動している感覚だ。これは今でも続いている。

 

今回もこの常備薬を家人に持ってきてもらってすぐ飲んだ。痛みが激しすぎるので一気に2袋飲もうとしたのだが、家人に止められた。小生は腎臓のクレアチニン値が少し高く、この薬は少し腎臓に良くないと聞いていたのがその理由である。少しだけ痛みの症状が治まってきたのだが、普段とは段違いの痛さが続いていたので、全く立てなくて、タクシーに乗ることもできず、ついに付近の親しくしているお医者さんに往診をお願いした。とにかく、死ぬ思いだったので的確な診断がほしかったのである。30分ばかりしてお医者さんが来てくれた。お医者さんは床に座り込んで、小生の悲鳴を上げながらの七転八倒ぶりを観察しながら3つの可能性を指摘してくれた。
 

1つめは、普段から腰痛を訴えているので、それが進行した脊柱間狭窄か?場合によっては手術が必要かも知れない。

2つめは、もしかしてどこかの癌が脊髄に飛んだか?

3つ目は、前日の朝から晩までの集中した行事をこなしているうちに、無意識に招来した脱水症(熱中症)による血液イオンバランスの変化による、筋肉の神経パルスの異変か? いわゆるサッカー選手やテニスの選手の試合中によく起こる肉離れですね。

 

ということであった。当面自分でできることはミネラル水(ポカリスエット)をガンガンのむこと、ミネラルを野菜スープで摂取すること、などであったのでそれを家人に作ってもらった。深夜床をはって便器に到達し這々の体で体を立てて{これは腰痛の時と同じ要領で}大便をこなした。結局その場にマットレスを敷いて寝ることになった。

 

入眠剤をのんで何とか寝付いた。翌朝なんとか杖をついて、玄関先にたどり着けそうなので、タクシーを呼んでそのまま45分かけて遠方の整形外科にたどり着き、レントゲンとMRIを撮ってもらった。診断の結果は「何ともない」であった。往診医の仮説1と2は否定されたのである。そこで、さらなる神経内科などへの病院通いはあきらめた。器質的な原因の究明はゆっくりやることにしよう。とりあえず第3の仮説「熱中症対策」に集中することにした。
 

  爾来、塩分摂取、水分摂取、少しの運動、窮屈な靴は履かない、などを励行している。それでも時々長く椅子に座っていると、座骨神経が圧迫されるのか、脚がしびれるので、30分ごとに休憩のアラームを鳴らしながら、コンピューターに向かっている。

 

そういえば最近は尻の筋肉もこそげてきた。「あなたの最近の諸般の症状は基本的に運動不足からくるものでしょう」という医者の指摘は正しいと思う。しかし、「運動」という実践に移すのがのがなかなかやっかいなんだ。怠慢病か。

 

 

それにしてもこの読売新聞の記事にあるように、高温期の「高齢者の隠れ脱水は死に至る」は実感です。

 

(森敏)

2014-07-15 13:31 | カテゴリ:未分類

以下に紹介する朝日新聞の記事は画像と全文がパクリである。
 
  この記事は小生らが植物や小動物の放射線像を撮るときに用いるBASという手法を用いて、相馬市の稲穂の外部放射能汚染を農水省が証明したものである。東電の瓦礫処理作業から飛来した放射性セシウムが穂を汚染して、玄米にも移行して玄米の放射性セシウム濃度が毎時100ベクレルという、食品汚染の基準値をオーバーした理由を推察したものである。 

 

このようにBASによる放射能の可視化の手法で直接放射能汚染部位が同定できることは小生が口を酸っぱくして、このwinepブログで紹介してきたことである。農水省によって汚染源追求の手法のひとつとしてBASが使われ始めたことは慶賀すべきことである。農水省はこの結果と諸般の情報から今回の放射能汚染の真の放射能排出源を東電福島第一原発の「瓦礫処理」にあるとほぼ断定している。

 

福島県は消費者の信頼を得るために、平成25年度には一見徒労ともみえる30キロ玄米袋の109773735個の全袋検査をやった。そこで100ベクレル/kgを超えた28袋の玄米袋がひっかかかってきた。全袋検査の手法がまだまだ有効であることを立証している。この全袋検査によって、お米の放射能汚染が検出されたことが問題であったばかりでなく、BASによる植物体の放射能汚染部位を特定することによって、その汚染米が検出された圃場への放射能の排出源を推定することができたということが重要である。全袋検査(ゲルマニウム半導体測定法)とBASによる可視化の手法が有効であるということでもある。一般化すれば、廃炉工程の原発由来の放射能が現実に露地栽培の農産物を直接汚染したということが明らかになったのである。今後とも生産者はまだまだ油断ができないと思う。 農学研究者も環境科学研究者も東電の今後の長い長い廃炉工程の中でまだまだ予測のつかない何が起こるかもわからないので決して研究の手を緩めてはならない。
 

 

現今の大気への放射能排出源はバックグラウンドとして東電福島第一原発のいまだに続いている原子炉からの排出と、原子炉ガレキ作業中の排出があるのであるが、それに加えて今後は山林・田畑・宅地・活性汚泥などのフレコンバックに詰められた放射能汚染廃棄物の「焼却処理場」が問題になるかもしれない。この焼却作業に由来する漏出放射能を警戒せねばならないだろう。だから小生は放射性廃棄物焼却場は処理場全体を後楽園ドーム球場のようにドーム状に蔽って全体を2重の閉鎖系にすべきだと提案しているのである。ロータリーキルンなりなんなりの高温処理機の排出口にバグフィルターを設置するばかりでなく、その装置や作業場全体をもう一回り閉鎖系にすべきなのである。その排気口にも除染フィルターをつけるのである。想定外の事故は必ず起こるだろうから。
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東京ドーム球場を文京区役所から撮影(2014年7月18日)

  

  この小生の提案は、かつての群馬県の東邦亜鉛(株)のように、どんな工場でも超高熱を用いる工程を有する工場では、必ず重金属の微量の大気への排出があり、それが長年の間の周辺の水田土壌のカドミウム汚染、したがって玄米のカドミウム汚染につながったという苦い公害の経験からの提案なのである。 

 

  その意味でも、今後飯館村などの「放射性廃棄物焼却場」で開始される長期にわたる焼却処理作業には、周辺環境の大気の経時的モニタリングは欠かせない。それと同時に処理場周辺の東西南北で新しく表土除染したクリーンな水田での稲作での植物体や玄米も重要な放射能汚染の指標にすべきであると思う。 最初からそういう環境整備をしないで安易に焼却に進むべきではないだろう。
 
以下朝日新聞の記事です。



新しい画像 


丸印は放射能。農水省提供。

 

 新しい画像 (1)
 
 

原発がれき汚染で東電陳謝 作業は月内再開、地元は抗議

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 東京電力福島第一原発のがれき撤去作業で昨年8月、放射性物質が20キロ以上飛散し、福島県南相馬市の水田を汚染した可能性のある問題について、東電は14日の定例会見で「作業が原因かどうかはわからないが、飛散問題で広く迷惑をかけて大変申し訳ない」と陳謝した。

 中断している撤去作業は月内に再開する考えを明らかにした。放射線量や事前に詳細な作業内容を公表するかどうかについては「作業再開までに検討する」と述べるにとどめた。

 農林水産省は今年3月、がれき撤去が原因の可能性があるとみて東電に再発防止を要請する一方、地元には説明していなかった。朝日新聞の報道を受け、18日にある地元の農業関係者の会議で説明する方針だ。

 桜井勝延・南相馬市長は取材に「深刻で大きな問題なのに、すぐ市に報告しなかった農水省には不信感を持たざるを得ない」と指摘。東電に対しては「農家や市民の不安をあおるような作業をしてきた無責任な対応に抗議し、説明を求めたい」と述べた。

 



(森敏)

付記:以下の過去のWINEPブログの中の「稲穂」の放射線像を見てください。

2014/02/07 :
ものみな放射能汚染せざるものなし(これまでの再録)


 
  
追記1.農家の怒りは当然です。

「一刻も早く究明を」 コメ汚染、南相馬の農家ら反発

 南相馬市で昨年秋に収穫された実証・試験栽培のコメから基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える最大180ベクレルの放射性セシウムが検出され、その原因が東京電力福島第1原発内のがれき撤去の可能性があることが分かった14日、同市の農家らは原因の究明を求めるとともに国や東電の説明がなかったことに反発した。
 同原発から20キロ以上離れた南相馬市の旧太田村で昨年、水稲栽培を行い、基準値を超えるセシウムが検出された農家の男性(57)は「コメ以外の野菜の状況や、空間、土壌の放射線量を含め、直接原因が何なのかを調べる必要がある」とし、一刻も早い原因の究明を求めた。農林水産省が東電に対策を要請しながら、市に連絡しなかったことには「試験栽培や実証栽培には(基準値超のコメが出れば)原因を調べ、対策を講じる意味もあるのに、これでは意味がない」と指摘。「農家の営農意欲がさらに薄れてしまう」と危機感をあらわにした。
(2014年7月15日 福島民友ニュース)


原発がれき撤去で飛散か 昨秋の南相馬のコメ放射性物質検出 農水省が見方示す

 南相馬市で昨年秋に収穫されたコメから食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された問題で、農林水産省は14日、東京電力福島第一原発内のがれき撤去作業に伴い放射性物質が付着した粉じんが同市の水田の一部に飛散した可能性があるとして、東電に対策を求めていたことを明らかにした。
 東電は昨年8月、福島第一原発3号機の大型がれきを撤去した。同省は、同市で採取された稲穂の一部に、放射性物質が局所的に付着しており、外部から飛ばされてきた可能性が有力とみている。
 同省はもみ殻などに付いた放射性物質の核種などを分析し、原発に由来するものか調べており、原発からの飛散は「可能性の一つ」とする。同原発からは約20キロ離れており、周辺の森林や田畑などから放射性物質が飛散した可能性もあるとしている。
 一方、東電は3号機のがれき撤去作業を中断し、同省からの指摘を受け、撤去作業に伴う放射性セシウムの推定放出量を1時間当たり1千億~1兆ベクレルと試算した。放射性物質が原発敷地外に飛散すると想定していなかったことも明らかにした。
 試算によると、南相馬市の沈着濃度は最大で1平方センチ当たり0.04ベクレル。放射性物質が検出されたコメとの因果関係は不明としている。
 東電はこの試算を今年4月に同省、6月には県に報告していたという。だが、同市には情報提供がなく、龍徹農政課長は「農水省と県は因果関係を調べて早急に説明してほしい」と批判した。

2014/07/15 08:33 福島民報 ) 


 


追記2.以下は京大グループの地道な成果ですね


 
がれき撤去で飛散、米汚染 福島第一の20キロ先

調査したのは、京大大学院医学研究科の小泉昭夫教授(環境衛生)ら5人。住民の被曝(ひばく)量を予測するために2012年9月以降、福島県内の住宅地の3地点に空気捕集装置を置いて大気中の粉じんを集め、1週間ごとに放射性セシウム濃度を測定してきた。

 このうち原発から北西48キロの相馬市で集めた昨年8月15~22日分から、他の時期の6倍を超す1立方メートルあたり1・28ミリベクレル放射能を検出。北北西27キロの南相馬市では20~30倍だった。西南西22キロの川内村では変化がほぼなかった。
 

複数の研究チームが濃度上昇確認 第1原発のがれき撤去

 東京電力福島第1原発で昨夏実施されたがれき撤去で放射性物質が外部に飛散した可能性がある問題で、大学など複数の研究チームが飛散したとされる同時期に原発敷地外で放射性物質の濃度上昇を確認していたことが16日、分かった。
 確認したのは、京大の研究チームや日本地球惑星科学連合の研究グループ、福島大共生システム理工学類の渡辺明特任教授。いずれも同原発で作業員の汚染が確認された時期、当時の気象状況などから、同原発のがれき撤去が影響した可能性を指摘する。
 測定された放射性セシウムの濃度は最大で、京大チームが南相馬市原町区で測定した1立方メートル当たり0.02633ベクレル。同連合、渡辺氏の測定でも同水準の値。渡辺氏は「空間線量に影響を与える濃度ではない」と話す。同連合の中島映至東大大気海洋研究所教授は「健康に影響する数値ではない」としている。
(2014年7月17日 福島民友ニュース)
 

追記3.
以下は本日(7月19)掲載された、ことの顛末記事です。この件は被害者がデーターを突きつけて抗議しないと東電は知らんぷりをするという例です。今回は農水省も大学研究者もデータを提供して有無を言わせず抗議したので、東電は認めざるを得なかったのでしょう。農業被害についてはこういう例がこれからも続出すると思います。ですから今後も引き続きあらゆる角度からの継続的な観測監視体制が必要です。

    

 

東電飛散先のコメすべて補償 がれき撤去作業で粉じん

20147190230分朝日新聞

 東京電力福島第一原発が昨年8月に実施したがれき撤去作業によって放射性の粉じん福島県南相馬市の水田まで飛散した可能性がある問題で、県と東京電力は18日、昨秋収穫されたこの地区のコメについてすべて東電が賠償することで合意したことを明らかにした。この日、同市の農業関係者向けに開かれた説明会で福島県が説明した。

 同地区で昨秋収穫し、検査したコメは1589袋。このうち27袋が基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超えたため、出荷ができていなかった。県によれば賠償の対象は計335トンで、賠償額は約7200万円。東電はこれまでも、農作物の放射性物質が基準値を超えたり、風評被害で出荷できなくなったりした場合について賠償している。

 また、同地区の5カ所で昨秋収穫された大豆でも基準値を超えたものがあったため、地区内の大豆すべてについて賠償するという。計約27トンとなる。

 

 

 



2014-07-13 15:35 | カテゴリ:未分類

以下「細川牧場裁判」の報告の一部を転載します。

  東電福島第一原発メルトダウン以来、20頭以上の馬の連続死をこうむっても、避難区域で馬の飼育を続け、自らも避難区域に在住し続けて奮闘している細川徳栄さんが、この裁判で東電から被害要求額の満額の補償金を早急に獲得すること、また裁判がかつての公害裁判のようにだらだらと長引かないことを切に切に期待します。(森敏)

    

細川牧場裁判・第1回口頭弁論(79日)の報告

東電が賠償責任を認め、争点は賠償額に!

次回口頭弁論は924日:午前10時です

報告・文責:沓沢(細川裁判支える会事務局)

 

            細川裁判を支える会のみなさまへ。

 79日に東京地裁で第1回口頭弁論が開かれ、そのあと報告集会がもたれました。当日は静岡や大阪など遠方からも支援の方が30名以上参加し、新聞・週刊誌などメディアの記者が5社以上取材しました。関心の高い裁判だということが裁判所にも分ったことでしょう。

 第1回口頭弁論では、私たち原告側から書面を提出し、東京電力も答弁書を提出し、次回の裁判が924日午前10時からと決まりました。

 報告集会で、細川さんの代理人である四宮弁護士から、次のような説明がありました。

 「東電答弁書で、損害の法的責任を認めたので、次回以降は損害額が争いになる。裁判官が130頭という馬の頭数のことを聞いてきたのは、どれくらいの損害なのかに関心があるため。私が公開の弁論でなくても進行協議でもよいと言ったのは、裁判官、双方の弁護士、原告細川さんの限られた者での協議の方が細川さんもいいたいことを言えて、損害の程度を審議できるから。最初は法的責任論が争点となると思い書面を用意したが、東電はあっさり認め肩すかしのような感じだが、これは裁判をやった効果。これから損害論(金額)に論点がうつる」

 

 福島の新聞に報道され、細川美和さんが写真を送ってくれました。

 

 原告・細川徳栄さんが、深々と頭を下げ支援へのお礼を言い、今後の強い決意を述べました。101歳になるお母さんの写真を掲げながら「裁判に来る時、ばっちゃんに会ってきた。ばっちゃんは『馬の恩返しのために絶対に負けるな、がんばってこい』と言っていた。東電の弁護士は牧場を見にきたが、まったく分かろうとしない。馬をどんなイベントに出したかわからないという。写真が出てきたので(上野駅前のイベント写真)、今度はこれを見せてやる。東電は、県の報告によると馬は32頭しか飼っていないというが、県の保健所の現任調査では広い牧場に放牧してある馬をすべて見ることはできない。厩舎につなぎ留めてある牛・馬ならすぐ数えられるが。放牧してある馬をすべて捕まえて連れてきて見せることは困難で、捕まえようとして保健所の人がケガをしたこともある。だから保健所も、見ることができただけで良いとしてきた。実態がわかっていない。私はこの裁判を絶対に勝つまでがんばります」と述べました。

  (略)

細川徳栄さん、美和さんから、支援のみなさんによろしくと何度も感謝の気持ちが表明され、「相馬野馬追い(72627日)にぜひ来てください」とのことでした。支援する会への新たな加入が、当日6名ありました。

 

  連絡先・事務局 沓沢大三(くつざわ) 090-27202284kutsu4130@gmail.com

      FAX:03-5284-4971

郵送先:東京都足立区千住関屋町8-8 2階 パラ共同スペース気付

    沓沢自宅:144-0051 大田区西蒲田1-17-11

 

 

2014-07-08 06:52 | カテゴリ:未分類

以下は理研の「STAP細胞」問題に関して毎日新聞記者による理研の高橋政代プロジェクトリーダーに対するインタビューである。
 

高橋プロジェクトリーダーは基礎研究者が基礎の基礎である研究成果を今にも応用可能なごとく過大に世間に誇示することの危険性を強く危惧している。 ここで論じられているのはSTAP細胞が仮にあるとしても、それが医療という臨床現場への問題に結びつくまでには、まだまだはるかな距離があるということをわきまえて記者会見しなさいという指摘である。
 

ひるがえって、われわれ植物科学の分野でも基礎の基礎の研究が直ちに農業の増収やバイオマスエネルギー問題や生態環境改善や人の健康に貢献するような言い方をする基礎研究者が日本ばかりでなく世界にもわんさといる。しかし日本では近年の植物の遺伝子レベルの基礎研究が実用化にまで至った研究は未だ皆無である。農業生物資源研究所の「スギ花粉症緩和米」の開発が先陣を切って大変な努力をしているが、いまだに実用化に至っていない。遺伝子組み換え隔離圃場での実験の困難なバリアをクリアして、次に動物実験による安全性の検定をクリアして、という長い長い工程があることを余りよく理解していない植物基礎科学の研究者が、基礎の基礎の研究成果を安易に応用に結び付けて誇示することはやめた方がいい。

 

(森敏)

  

(以下は非常にインパクトのある毎日新聞の記事です。無断引用しました。)



理研:iPS臨床・高橋氏との一問一答詳細

20140704

 理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)の高橋政代プロジェクトリーダーとの主な一問一答は次の通り。
 

 −−1日付のツイッターで「理研の倫理観にもう耐えられない」とつぶやいた真意は? 「倫理観」とは何を指すのか?

 ◆理化学研究所が「何が良くて何が悪いのか」を態度で示せていない。理研がどう考えているのかが一貫して分からない状態ですよね。恐らく、外から見えているものと実際とがずれていると思う。それも恐らく「倫理観をきちんと示せていない」ことから、理研も誤解を受けていると思う。そういう意味でした。それを発信できていないと思う。CDBでお世話になり、この(iPS細胞の臨床研究の)プロジェクトを育ててくれた。私の場合は愛情があり、批判をしたくないから抑えていた部分なのですが、ツイッターで書いたように(iPS細胞を使った世界初の)臨床研究を落ち着いてできる環境ではなくなってきた。白黒はっきりというか、何が悪いかがまだ数カ月は出ないことがはっきりした。処分などが片がつかず落ち着かない。まだまだ事態の収束がずれこむことが分かったので、このまま臨床研究に突入するのは危ないと思ったわけです。

 −−何が悪いかはっきりしないまま、小保方晴子氏が検証実験に参加していることが問題なのか?

 ◆それもありますが、参加していることというよりも、片がつくのが遅れるということです。状況が改善されない、ということが分かったので、「私は違う考え方をもっている」ということ、「困っている」ということを声を上げないといけないと思ったわけです。今回のSTAP細胞問題に関しては、私は最初から「理研の対応はおかしい、遅い」と言っていました。その危機管理の対応が、病院の危機管理に慣れている者にとってはとても違いました。この対応の遅さでは、臨床研究の出来事に対する対応は無理だろうと思いました。もちろん臨床研究自体は先端医療センターで実施し、理研は「細胞作り」に責任を持っているのですが、理研は統括を担っていますから責任はとても重い。臨床現場で何かが起こったときの対応、これでは無理だなと思ったわけです。

 −−理研は新たな疑義の調査を始めると言っているが、これも遅いですか?

 ◆私は遅いと思います。なぜしないんだろう、皆が疑問に思っていた部分ではないのか、と。今言っても仕方がないので、今回声を上げたのは「臨床研究をできる環境ではない」ということから、「臨床研究はきちんとやりたいので、環境を整えてください」ということを伝えたかった。

 −−臨床研究に遅れは生じていますか?

 ◆そういうことはないです。科学的、医学的にはものすごく順調です。臨床で何が決め手になるかというと信頼感なんです。「倫理がしっかりしている」という信頼感がないと、少しのことが大きな問題になってしまうのは臨床の現場でよくあることです。ですから、今理研への不信がある中で、同じことが起きても大きく悪いことであると捉えられてしまうだろうという心配がある。今まで私はiPSの臨床研究というものすごく新しいことをやるために慎重に進めてきましたし、本当に静かなところで大事に作った船をそっと置いて、波風立たないようにそれに神経を使ってきた。ところが、横で起こったことでものすごい荒波の中にさらされている。この状況で実施すると、波がかかってきて大事になってしまう。こういう状況を改善してほしい。そのためにSTAPの問題を早く収束させてほしいというのが願いで、ずっと早く対応してくださいとお願いしてきましたが、まだ(時間が)かかるということで、「ちょっとこれは」と思いました。

 −−STAP問題が収束しなければ臨床研究を始められないのですか?

 ◆そうではないです。できますが、ものすごく困難なかじ取りを強いられるわけです。困難なかじ取りにならなくてもいいように、いろいろな調整をしてきて、何年もかかって環境を整えてきたものを、いきなり壊されたということにいら立ちがあります。

 −−「複数の人から臨床研究を中止しては」という意見を聞いたというのは、具体的にどういうことでしょうか?

 ◆STAPの問題があるので、私たちの研究にも疑いの目が向けられています。本当にちゃんとしたデータなのかという疑いですね。その対応に追われたりもしています。いろいろなことがSTAPで止まってしまって手続きが進まない、などです。ツイッターで答えたのは、「こんな状況だったら中止されたらどうですか」というツイートがあったので、「それも含めて考えましょう」と答えたのですが、それが「中止」と伝わってしまいました。真意は、「慎重に検討しなければいけない状況である」という意味でした。

 −−患者さんからそのような声はありますか?

 ◆それはないです。患者さんとの信頼関係は壊れていません。ですからそれは大丈夫です。ただし、「こんな荒波でかじ取りさせないでくれ」と。「せっかく整えた静かな海をもう一回返してくれ」という思いです。「もう一回、環境を整えていただきたい」ということが一番お願いしたいことですね。

 −−繰り返しだが、一定のけじめや懲罰がなければ静かな海は返ってこないと考えているのか?

 ◆実際は、懲戒委員会が検討して結論を出さなければいけないということは分かりますが、理研がどこを問題だと考えているか、どちらの方向へ進もうとしているのかが伝わってこない。そして大事にすべきことがずれている。検証実験も(STAP細胞が)できることを期待しているのか。何のためにやるのかよく分からない。そういう説明が足りないような気がしますね。

 −−理研に対して、この問題に対するメッセージをもっと出してほしいと考えているのか?

 ◆はい。何が良くて何が悪いか、という判断がされないままきていると思います。もっと早くけじめをつけられたと思いますが、まとめると、けじめがつかないまま結論が延びていることによる環境です。さらに、ここまで遅らせてしまう対応は、もし臨床研究の際に何か起きた場合に対応できないであろう、という点から「臨床研究が困難ではないか」と感じました。私たちの責任が非常に重くなっている気がします。

 −−理研の外部識者による改革委員会が出した(CDB解体などの)提言への評価は? それに対する理研のアクションはどうでしょうか?

 ◆アクションはないです。それ(提言)をどう思っているのかというアクションがないのです。「CDB解体」という言葉は衝撃的ですね。CDBはすごくいい研究所だったんです。いい実績を上げていた。ただし、本気で臨床につながることをやっているという覚悟が少ないような気がしていましたので、今後はそこを改善してほしい。

 −−「解体」という言葉に内部の反応は?

 ◆私自身はそうでもないが、若いPI(研究室主宰者)たちは動揺しています。

 −−このような提言も予想していたのか?

 ◆そこまではありませんでしたが、「臨床のことをしっかりやってほしい」と思っていたので、変わるべきところはあるとは思っていました。「消滅させてはいけない研究所」だと私は思っています。それでもアクションが遅いですね。

 −−改革委の提言は理解できるか?

 ◆「消滅させよ」ということであれば納得できません。変わらないといけない部分があるということなら「アグリー(賛成)」です。

 −−もう少し応用を意識した研究に、組織として力を入れるべきだということですか?

 ◆力を入れてほしいと思います。

 −−さかのぼって、どの時点で理研の対応が遅いと感じられたか?

 ◆最初です。3月初めくらいでしょうか。これは病院でやっている危機管理と全然違う、遅いと思いました。もう少し「重大事だ」という認識を持たないといけない、という気がしました。

 −−重大という認識が理研にもCDBにも感じられなかった?

 ◆そうなんです。

 −−それが対応の遅れにつながった?

 ◆そう思います。病院の危機管理は、実際に起きたことや一般に思われているよりも、より深刻にものごとをとらえて対処するということを心掛けます。それを、私はやってきました。それが今回の理研は逆になっています。社会が思うよりも低く見積もり、世間が怒る、という悪循環で、事態がどんどん拡大していったと思います。

 −−最初に最悪のケースを想定するのが危機管理ということですか?

 ◆それが基本だと思います。

 −−一つの研究の問題が、CDB全体、日本全体の信用を失墜させていると思いますか?

 ◆そう思います、再生医療に関しても、STAPはとても再生医療につながるようなものではなかったわけです。(細胞が)あったとしてもです。まだまだ「再生医療」という言葉を口にしてはいけない段階だったのに、それにつなげて説明したことも問題だったと思います。

 −−まだ赤ちゃんのマウスの細胞からしか作れない、という説明だったからですか?

 ◆それもありますが、安全性もまだ分からない段階でした。だから医療のことは口にしてほしくなかった。(記者会見などで)患者さんのことに言及されたのは、本当に怒りを覚えました。

 −−再生医療に使えると期待させるような広報が問題だったのでしょうか?

 ◆はい。

 −−臨床研究のプロジェクトで高橋先生が最も気をつけてこられた点ですね。

 ◆そうです。患者さんに過大な期待をさせない、ということをずっとやってきましたから。STAP細胞の説明では、基礎研究と応用研究との距離感が分かっていないと感じました。あくまで「基礎の基礎」の「始まり」の段階だったものなのに、「応用研究」のような顔をしてしまった。

 −−発表時に小保方氏とシニアの研究者がそういう発信をしましたが。

 ◆基礎研究と臨床の距離を分かっていない人が発表すると、そうなるということですね。

 −−小保方氏や笹井芳樹副センター長の対応について、どう思いますか。

 ◆「真摯(しんし)」かもしれませんが、遅いと思います。私は調査結果全体を把握しているわけではありませんが、事実はどうあれ責任があるということを、もっと早く自分たちで表明すべきだったと思います。

 −−論文の撤回も含めて遅いということですか?

 ◆そうですよね。遅いですよね。それが環境の悪化を招いたと思います。

 −−臨床研究のスタッフに動揺はありましたか?

 ◆昨日ツイッターが、あそこまで報道されるとは思わなかったので、スタッフや他の方たちに迷惑をかけました。私たちのラボや臨床チームには動揺はありませんが、私たちのチーム以外の人に動揺を与えてしまって、それは大変申し訳なかったと思っています。

 −−臨床研究は、当初の予定通りですか。

 ◆そうですね。だから声を上げようと考えました。このままでは「荒れた海」なので、今から抑えなおしておかないと、と考えました。理研の信頼を早く回復してほしい。

 −−より少数例になる可能性はありますか?

 ◆いろいろな可能性があります。(再生医療などの)法律も変わりますし、いろいろな可能性が想定できます。臨床としては必ずやります。

 −−「遅れては困る」という患者さんはいますか?

 ◆一刻も早く治療してほしいという思いはあると思う。昨日私が駄目だったのは、「中止」という言葉を出したため、あたかも「臨床研究を中止する」というような報道になってしまった。「検討する」という言葉が「中止」と受け取られてしまったことが、動揺を広げてしまい、ご迷惑をおかけしたと思います。

 

2014-06-30 07:14 | カテゴリ:未分類

現在驚異的なスピードで放射能汚染表土剥離除染が行われている。その状況はgoogle earth でも確認できる。除染土壌や草木はフレコンバックに詰まれ、除染した水田や空き地を確保してそこに積まれている。この表土剥離作業自体は住民の「いずれどこかに持って行って目の前からなくなるだろう」という期待のもとに基本的には住民から支持されているように見える。これまでもさまざまな除染方法が提案されているが、表土剥離はその後の深土への作付けなどへの影響を考慮しなければ、いわば除染の「固有解」である。ほかの除染技法は大局からみれば「部分解」である(別にそれが無意味な除染技術だと言っているわけではない)。

 

そこで問題は各所に山積されている汚染堆積物の「減容化」である。その減容化手法については、ゼネコン企業各社で秘密裏にさまざまな手法が開発されて、どうやらそれが特許化されつつあるようだが、なかなか目に見える形でスケールアップしたハードウエアとして登場してこないのはもどかしい限りだ。減容化が遅々として進まないのは、企業が放射能(放射性同位元素)を大規模に扱える場所が確保できなくて、いつまでも安定同位元素を使って室内での模擬試験をやっているからではないだろうか。放射能の挙動は無意識に扱うと微量の拡散が起こりえるのでとても危険である。だから放射性同位元素は安定同位元素と全く異なる考えで、本来ならば、放射能取扱主任者資格を持った人間の厳格な管理下で、作業者や住民が被曝しないような放射線隔離環境下で扱わねばならない。というのが日本の法律である。
  
 

これまでも研究所を持った大企業はそういう取扱資格を持った人物を抱えてはいたが、彼らは放射性同位元素施設をつくるときやその維持管理業務に役に立っているのであって、現在進行形のこんな大規模な高濃度(高いところで数百万ベクレル/kg以上)の放射性汚染物の燃焼などを扱った経験が全くない。 だから今行っているようなつまり実験室レベルの安定同位元素(Cs-133)で行っている結果をスケールアップするシミュレーションが簡単にはできないはずである。
 
 

つまり、日本ではすべてが初物である。だから、国は早急に放射能汚染物の減容化のための広大な試験的な施設の建設をすべきなのである。そこでは各社が共同で高温灼熱乾式灰化の実験をやるべきなのである。いずれ隔離環境下の「大規模減容化施設」が必要になるのだから、これこそは国家が主導すべき場面であろう。ということを小生は以前から提案してきた。

 

除草(森林の場合は落ち葉掻き)、土壌剥離、フレコンパックへの集積、運搬、仮置き場への集積、(いずれは焼却、埋設)など細かい除染に伴うプロセスの必要経費はわからないが、施設建設を含めて向こう10年間ぐらいで、累積で10-30兆円にも上るといわれている。この金額は森林除染をどこまでやるかでかなり変動するだろう。現状ではこれらの国家予算は、大手土建会社をはじめ中小の下請け孫請け土建会社にとっても「たなからぼたもち」の事業であると思われる。なぜなら現場での除染作業を見ていると、素人目には技術的には既存の土建作業に必要な大型機材や手作業の小道具ですべて対処できており、特殊に開発した用具などを必要としていない。2011-2012年にかけて試行錯誤で出来上がった企画書どおりに除染作業が進められているように見える。とにかくひたすら土壌をはぎとってフレコンパックに入れて積み上げている。

 

と思って、ここまで書いてきて「減容化」というキーワードで久しぶりに本日ネット検索すると、環境省のホームページ

 

http://shiteihaiki.env.go.jp/pdf/04/06_01_01.pdf?var1404

に、うわさでは聞いていたが、


飯舘村蕨平地区における
可燃性廃棄物減容化事業について

 というのが飛び込んできた。これは

 

請負者(受託者)

仮設焼却炉:IHI環境エンジニアリング、日揮、熊谷組

仮設資材化施設:日揮、太平洋セメント、太平洋エンジニアリング、日本下水道事業団、農業・食品産業技術総合研究機構、国際農林水産業研究センター

 

とあるので、2年前から太平洋セメントと食品総研などが共同研究していた内容をいよいよ実施に移す試みと思われる。いわばやっと国と企業との「放射能汚染土壌減容化コンツエルン」が形成されたわけである。このホームページには細かく実施計画が開示されている(煩雑なので紹介しないが)。近隣村の除染した草木や下水道の放射能濃縮汚染活性汚泥ばかりでなく、飯舘村で発生した土壌も500トンばかりを減容化するとある。この施設の建設稼働計画には必ずしも地元住民が全員賛成しているわけではないことが素直に飯舘村から広報されている。

 

原発事故から3年以上たって、やっと本格的な減容化施設が建設され、いつからか稼働するわけである。高温焼却乾式減容化を以前から主張していた小生

(2013/06/24 : 研究者は環境放射能の除染廃棄物の減容化研究をもっと真剣にやるべきだ

としては、スケールアップの技術の飛躍的な発展を期待している。これは苦難の、とにかく一歩前進だと思う。課題が明確になり国の方針が決まれば 各社が横並びで競争して技術を向上させていくこと」はいつも日本の企業の得意とするところだ。だから今後は企業間の競争原理が働いて、意外に早く「施設周辺を汚染しない効率的な減容化技術」は達成するかもしれない。 甘い観測だろうか。


(森敏)
  

付記1:

7月3日から「第3回環境放射能除染研究発表会」が郡山で開かれる。

付記2:

富岡町、田村町、広野町にも減容化施設が出来つつあるようだ。それが飯舘村と同様の物かどうかは、ちょっと検索した限りでは詳しい内容はよくわからなかった。
付記3.
飯舘村での減容化の手法に関しては
万福裕造:「除染技術の高度化」-セシウムの濃縮分離 (放射性物質で汚染された土壌からの熱処理によるセシウム除去 日本土壌肥料学雑誌85巻138-140(2014)
に特許を意識してか、ごく簡単に紹介されている。
 

追記1:以下のニュースが出てきた。この場合、土壌は処理しないようだが、それでも生成される「焼却灰」は総放射性セシウム量として数百万ベクレル/kg という相当高い放射能が想定される。


汚染廃棄物を圧縮 伊達・霊山で仮設焼却炉が着工

 伊達地方衛生処理組合が伊達市霊山町石田に整備する、除染で生じた放射性物質を含む廃棄物を焼却処分する仮設焼却炉の安全祈願祭と起工式は8日、現地で行われた。来年1月から稼働開始予定。
 市町村レベルで構成する一部事務組合が汚染廃棄物専用の焼却炉を設置するのは県内で初めて。同市、桑折、国見、川俣各町で生じた汚染廃棄物のうち、草木や剪定(せんてい)枝などの可燃物を焼却し体積を圧縮する。
 処理能力は1日130トン。稼働期間は来年1月から2019(平成31)年6月までの約4年半で、計15万4000トンを処理する見込み。焼却灰は敷地内に一時保管し、中間貯蔵施設に搬出する。
(2014年7月9日 福島民友ニュース)